科目名 文化人類学
単位数 2.0
担当者 国際学部 教授 田川  玄
履修時期 後期
履修対象 1・2年
概要  文化人類学を学ぶことに、どういった意味があるのでしょうか。一つには、近年になりわたしたちは外国の様々な慣習や考え方に触れる機会が増えていますが、見知らぬ慣習や考え方に対して「奇妙なこと」「彼ら/わたしたち」などと排除するのではなく、それを受け入れ理解するための土台を作ることです。もう一つは、異なる文化を理解することによって、わたしたち自身がとらわれている文化の枠組みから自由になることです。日ごろから「こうあるべき」「こういうもの」と自然に思い込んできた約束事を、なぜそのように思っていたのか、どのようにしてそう思うようになったのかを考え直す機会となります。つまり、文化人類学とは、遠くの文化を単に知識として学ぶためのものではなく、自分の文化もしくは自分自身のあり方を問い直す学問なのです。以上の観点から授業を行います。
科目の到達目標  文化人類学という名称を聞いただけでは、何をする学問であるか分かりにくいかもしれません。授業では、この学問の基本的なものの考え方を学びます。テレビ番組で世界のさまざまな風習を見るように、ただ単に異文化を知るための授業では決してありません。わたしたちの日常生活の「当たり前」から話をひも解き、異文化というレンズを通して「当たり前」を「驚き」に変えることを目指します。
受講要件 粘り強く柔軟なものの考え方を求めます。
事前・事後学修の内容 テキストを読みましょう。
身の回りの日常から遠い世界の出来事まで広く関心をもつことが大切です。
講義内容 主に次の内容の講義を予定しています。
1 イントロダクション
2 他者を経験すること
3 映像から異文化を経験する
4 文化人類学はどのような学問か?
5 フィールドワークと文化人類学
6 霊長類は文化について何を教えてくれるのか?
7 人類と環境
8 男と女の違いとは? 
9 家族 ―「血」も「肉」もつながっていない
10 民族と国家
11 人は人生をどのように区切るのか?
12 死をどのように経験できるのか?
13 経済と交換
14 人類学は社会の役に立つのか?
15 まとめ
評価方法 期末試験80%(論述形式。持ち込み一切不可)
平常点20%(リアクションペーパーおよび授業に臨む態度など)
三分の二以上の出席がなければ成績評価の対象となりません。
遅刻、私語、携帯電話や他の授業の準備をしないこと。
教室から退出してもらいます。
教科書等 テキスト
シンジルト・梅屋潔編2017『新版 文化人類学のレッスン』学陽書房。

参考書
 波平恵美子編2002『文化人類学』カレッジ版 医学書院。
 浜本満・まり子編 1994『人類学のコモンセンス』産業図書出版。
 
このほかのものは、適宜、授業中に示します。
担当者プロフィール 北東アフリカのエチオピアの南部の牧畜を生業とする人々の村に住み込み、調査をしています。調査を始めてから10年を過ぎました。この10年で変わったことは、子どもの就学率の上昇と村の人びとが家を留守にするときは扉に鍵をかけるようになったことでしょうか。
備考