科目名 文化交流史Ⅱ
単位数 2.0
担当者 非常勤講師 金子 正徳
履修時期 後期
履修対象 2年
概要 島嶼部地域を中心に、近現代の東南アジアにおける文化動態を取り扱う。
前半では、主として歴史的な展開を概観し、植民地状況での文化形成や文化変容の事例を紹介する。また後半では、現代のインドネシアやシンガポール、フィリピン、マレーシアなどで見られる多様なトピックスを取り上げることで、いわゆるグローバリゼーションのうねりや複雑化する地政学的な動態における多元的な文化動態を理解する。
授業形態:講義
科目の到達目標 「東南アジア」における歴史的展開や文化動態に関する一般的な知識を習得し、他地域の事例との比較ができる。
受講要件 特になし。
事前・事後学修の内容 各回のテーマについて、履修者自身が関心を持っている東南アジアの国について、関連する研究書を事前学習として読むこと、また、講義受講後に、講義の内容と対比して考えてみることが望まれる。
講義内容 第1回:はじめに:日本と東南アジア諸国
第2回:アガマ(宗教)は西から:ヒンドゥ教、仏教、イスラム教、キリスト教
第3~6回:島嶼部東南アジアにおける植民地支配と文化創造/文化変容
 - 「ながい16世紀」から植民地化に至る歴史的展開
 - 植民地期における伝統文化の変容・新たな伝統文化の創造の事例
 - 植民地期の「学校」:蘭領東インドおよび英領マラヤの事例
 - 東南アジア諸国における「近代エリート」の出現と民族主義運動
 - 建国の苦しみ:開発と政治をめぐる多様な問題
第7回:前半のまとめと中間試験
第8~9回:「開発」と生活様式の変化
 - シンガポールにおける事例
 - インドネシアにおける事例
第10~12回:民族集団と文化をめぐる変化
 - インドネシアにおける民族文化の変化(通婚、文化継承、実践)
 - インドネシアにおける多民族状況下の文化創造・地域創造
 - 民族誌映画「アナ・ボトル」を観る
第13~14回:東南アジア諸国におけるナショナリズムの現在
 - シンガポールの事例
 - インドネシアの事例
 - マレーシアの事例
 - フィリピンの事例
 - 短編ドキュメンタリー映画「Di Ambang: Living Stateless」を観る
第15回:まとめ
評価方法 平常点、中間試験(選択問題および記述問題)のほか、記述試験をおこなう。
教科書等 教科書の指定はしないが、基礎的な参考文献や、担当者が関わった一般書を挙げる。
アンダーソン、ベネディクト、2007、『定本:想像の共同体、ナショナリズムの起源と流行』、書籍工房・早山
池端雪浦(編)、1999、『東南アジア史Ⅱ―島嶼部』、山川出版社
鏡味治也(編著)、2012、『民族大国インドネシア―文化継承とアイデンティティ』、木犀社
加納啓良、2017、『インドネシアの基礎知識(アジアの基礎知識3)』、めこん
金子正徳、2011、『インドネシアの学校と多文化社会―教育現場をフィールドワーク』、風響社
佐藤百合、2011、『経済大国インドネシア―21世紀の成長条件』、中公新書
山口裕子、金子正徳、津田浩司編著、2017、『「国家英雄」が映すインドネシア』、木犀社
担当者プロフィール 金子正徳(かねこ まさのり)
大学共同利用利用機関法人人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター特任助教
専門領域:文化人類学。特にインドネシアを中心に、伝統文化、民族間関係、地域社会、ナショナリズムに関わる問題を研究している他、近年は生活用品や生活環境、ライフコース、ライフスタイルの変化について調査研究している。
備考 なし。