科目名 組織の経済学Ⅰ
単位数 2.0
担当者 非常勤講師 小川 一仁
履修時期 前期集中(8月末頃を予定)
履修対象 2年以上
概要 企業や役所といった組織の中で発生しうる労働問題をいくつか取り扱う。特に、モラルハザードやマルチタスクを考慮した賃金制度、チーム生産とフリーライドを取り扱う。これらは社会に出たときに知識として知っておくと非常に有益である、と考えられる。
科目の到達目標 組織の中で発生する菜の問題の原因の1つである情報の非対称性概念を理解したうえで、それがもたらす問題と改善策について理解を深めることを目指す。
受講要件 経済系の科目を受講済みまたは受講中が望ましい。一部の回でグラフや計算例を用いるが、ことさら難しいものではない。
事前・事後学修の内容 事前には経済系の科目を受講済みまたは受講中が望ましい。事後的には日経ビジネスや東洋経済といったビジネス誌を読むことを心がけてほしい。
講義内容  労働者が一生懸命働いてくれるかどうかは企業にとって死活問題である。労働者が怠慢である企業は早晩倒産するであろう。企業は労働者が一生懸命働くように様々な制度を設計する。年功序列型賃金も成果主義型賃金もその一つである。
 本講義では、企業が行う制度設計の中でも賃金制度に焦点をあてる。例えば、労働者の仕事ぶりを企業が常に把握しているとは限らない。この状況の下では、労働者は一生懸命働かないインセンティブが生まれる。このような不適切なインセンティブを阻止するためにはどの様な賃金制度が良いのかを考察する。また、日本の労働者は様々な仕事を任されている。その意味で、マルチタスクであると呼ばれるが、このような場合により望ましい賃金制度は何か、また、労働者は孤立して働くわけではない。他の労働者と協力して働く。これをチーム生産というが、チーム生産では、仕事の成果がどの労働者に帰属するか判断しかねる。このような場合の賃金制度はどの様な者が良いか、と言ったことを解説する。
評価方法 集中講義最後に実施するレポート試験にて評価する。
教科書等 ポール・ミルグロム、ジョン・ロバーツ著、奥野 正寛、 伊藤 秀史他訳 『組織の経済学』NTT出版ほか
担当者プロフィール 関西大学社会学部教授・経済実験センター長
kz-ogawa@kansai-u.ac.jp
京都大学大学院経済学研究科修了。博士(経済学)
備考