科目名 国際開発論Ⅱ
単位数 2.0
担当者 講師 目黒 紀夫
履修時期 後期
履修対象 2年次以降
概要 この講義では、現地における具体的な調査をつうじて、既存の国際開発の理論が必ずしも現場に当てはまらないことを明らかにした文献を教科書として用いる。各回の講義で教科書を一章ずつ読み進める中では、教科書の内容を理解するだけでなく、そこで批判されているような「開発」や「途上国」に対する偏見や思い込みを私たち自身も抱いているのではないかということを考える時間も設ける予定である。
科目の到達目標 国際開発の議論では、「開発」の対象となる人びとの考えや行動を理解し、その文化や権利を尊重することの重要性がくり返し言われてきた。しかし、実際には多くの人が自分でも気づかないうちに、「開発」や「途上国」に対して偏見や思い込みを持っていることがある。この講義では、教科書の内容を理解するだけでなく、そうした偏見や思い込みを自覚・反省できるようになることも目指す。
受講要件 国際開発論Ⅰを受講済みであることが望ましい。
事前・事後学修の内容 受講生には事前に、毎回の講義で取り上げる章を読み、分からない点や面白いと思った点を整理してくることを求める。教科書のなかで紹介されているさまざまな情報は、著者が開設したウェブ・サイト(英語)で確認することができるので、それも併せて参照することを推奨する。
講義内容 1. ガイダンス:講義の進め方と教科書の学問的な位置付けについて
2. 国際開発の歴史と二大理論(はじめに)
3. 「貧困」という言葉を(もう一度)考える(第1章)
4. 食べ物がないから「飢え」るのか?(第2章)
5. 「健康」を望まない理由(第3章)
6. 「教育」に時間とお金を費やすのはもったいない?(第4章)
7. 「大家族」=無思慮無分別?(第5章)
8. 貧乏人がもとめる「保険」を考える(第6章)
9. 正規の発明「マイクロクレジット」?(第7章)
10. 貧乏人だから「貯蓄」ゼロ?(第8章)
11. 貧乏人には難しすぎる「起業=ビジネス」(第9章)
12. 「政策・政治」は貧乏人に届くのか?(第10章)
13. 貧乏人の経済学とは?(結論・解説)
14. 貧乏人と「わたしたち」:日本人は貧乏人か?
15. まとめとふりかえり
評価方法 中間試験(40%)と期末試験(60%)により評価をおこなう。
教科書等 A・V・バナジー、E・デュフロ(山形浩生訳)『貧乏人の経済学―もういちど貧困問題を根っこから考える』(みすず書房、2012年)。
担当者プロフィール 専門は環境社会学とアフリカ地域研究。東アフリカのケニアで野生動物保全と地域社会変容にかんする現地調査を実施。
備考