科目名 国際法Ⅰ
単位数 2.0
担当者 教授 太田 育子
履修時期 前期
履修対象 博士前期課程1、2年
概要 授業形態:チュートリアルです。

 2005年の国連防災世界会議で防災指針「兵庫行動枠組2005-2015」が採択された後、国際レベルでは、災害リスク削減(DRR)を組み込んだ地域社会づくりに、災害前から子ども(18歳未満)を主体的に参加させることの重要性が認識され、国連機関・NGOを中心に様々な取り組みが行われてきた。3/11以後、日本でも防災が国・自治体の重要課題となり、防災教育に関しても多様な主体がプログラムを開設・実施し始めているが、国際レベルで集積された知見を十分に活用できているとは言い難い。東日本大震災で多大な課題に直面している被災地の状況を「人間の安全保障」という概念の下で国際・国内レベルを連関させて考え対処する視座が、今後必要とされよう。
 前期講義では、「社会的包摂(人と人のつながりの確保)」と「地域防災(地域での食糧、エネルギー、ケアの自立的確保)」の観点から、国際・国内レベルの防災教育の知見や取組みに関する文献を講読する。
科目の到達目標  「人間の安全保障」の観点から、Child-centered DRR(災害リスク削減)の知見や取組みを学ぶことにより、子どもの権利条約の「権利主体/対等なパートナーとしての子ども観」および人権概念のコアにある「自尊感情」に基づく、「しなやかな回復力」(resilience)の理解を深める。
受講要件  ①講義で使用するレベルの英文を、自力で読解可能なこと。
 ②基本的な国際法の知識を有していること(なお、学部「国際法Ⅰ」を同時に履修することで、この要件を充たした受講生もいます)。
事前・事後学修の内容 下記文献の指定部分の事前・事後の学修を行うとともに、災害リスク削減に関する時事的な情報収集に努めることが望ましい。
第1-5週 清野純史・他『巨大災害と人間の安全保障』(芙蓉書房出版、2013年)
第6-10週 UNICEF, Disaster Risk Reduction and Education (2012)
第11ー15週 Plan International, Child-Centred Disaster Risk Reduction: Building resilience through participation (2010)

講義内容  
 下記文献の関連部分などを輪読し、議論を通じて、「人間の安全保障」の観点から、Child-centered DRRの知見や取組みを学ぶことにより、UNCRCの「権利主体/対等なパートナーとしての子ども観」および人権概念のコアにある「自尊感情」に基づく、「しなやかな回復力」(resilience)の理解を深める。

 第1-5週 清野純史・他『巨大災害と人間の安全保障』(芙蓉書房出版、2013年)

 第6-10週 UNICEF, Disaster Risk Reduction and Education (2012)

 第11ー15週 Plan International, Child-Centred Disaster Risk Reduction: Building resilience through participation (2010)

 なお、①受講生の要望に応じた文献への変更も可能である、②学外会議等による開講日時の変更へのご協力を希望する。


評価方法  出席(10%)、担当部分の発表内容(50%)、討論への貢献状況(40%)により評価する。
教科書等  適宜指示する。
担当者プロフィール  法学博士(J.S.D., Stanford Univ.)。国際合意の履行確保を契機とする国内法政策の“脱構築”に関心があり、近年の研究テーマは「市場のグローバル化に伴う主権機能の変質と日本の労働力再生産過程(ケア)における公益確保」。共著に『日本と国際法の100年 第4巻 人権』(三省堂)、『現代世界と福祉国家』(御茶の水書房)など。
備考