科目名 国際開発論Ⅱ
単位数 2.0
担当者 講師 目黒 紀夫
履修時期 後期
履修対象 博士前期課程1、2年
概要 1990年代以降、開発援助・環境保全の分野で世界的に採用されるようになったアプローチとして、「コミュニティ主体の保全(community-based conservation)」がある。この講義では、「コミュニティ主体の保全」が具体的にどのような理論・実践であるのかを、アフリカの野生動物をめぐる事例を参照しながら検討する。
科目の到達目標 「コミュニティ主体の保全」を具体的な例として、今日の開発援助・環境保全の世界で「望ましい」とされるものが、時代や国、あるいは研究者や組織によっていかに異なるものであるかを理解すること。
受講要件 特になし
事前・事後学修の内容 各回の講義で取り上げる教科書の範囲や関連資料を予習し、その要旨と議論で重要と思われる点、興味が惹かれた点、分からなかった点などを説明できるように用意をしてくること。
講義内容 1. イントロダクション:開発・保全の「パラダイム転換」とは?
2. 植民地における野生動物の価値①:スポーツ・ハンティングによる利用
3. 植民地における野生動物の価値②:国立公園における保存
4. 現代の野生動物の価値:保全の主体と目標をめぐる論争
5. 「コミュニティ主体の保全」①:歴史と記憶の重み
6. 「コミュニティ主体の保全」②:住民参加は必要か?
7. 「コミュニティ主体の保全」③:利益を提供することの危険性
8. 「コミュニティ主体の保全」④:はじめての契約
9. 「コミュニティ主体の保全」⑤:生計としての観光業の評価
10. 「コミュニティ主体の保全」⑥:自然との共存は素晴らしい?
11. 「コミュニティ主体の保全」⑦:コミュニティの代表をめぐる争い
12. 「コミュニティ主体の保全」⑧:伝統文化をめぐる表象のポリティクス
13. 現代の開発援助と環境保全①:「参加」と「主体化」は同じこと?
14. 現代の開発援助と環境保全②:「開発」や「生計」はもう古い?
15. 現代の開発援助と環境保全③:「持続的」な「共生」とは?
評価方法 成績は基本的に講義内の発言・発表にもとづき評価する予定だが、必要に応じて小テスト・小レポートを課す場合もある。
教科書等 教科書:目黒紀夫『さまよえる「共存」とマサイ―ケニアの野生動物保全の現場から』(新泉社、2014年)
担当者プロフィール 専門は環境社会学とアフリカ地域研究。東アフリカのケニアで野生動物保全と地域社会変容にかんする現地調査を実施。
備考