科目名 情報通信システム特論
単位数 2.0
担当者 情報工学専攻 准教授 高橋 賢
履修時期 前期
履修対象 1・2年次
概要 現在では、20年前には全く想像のできない高度な情報通信システムが登場し、世界中の多くの人々がその恩恵を受けています。その背景には、通信技術や半導体技術の発達のみならず、消費者ニーズ、そして通信品質劣化に対する利用者の許容などのトレードオフの変化があります。この講義では、移動無線通信を題材にして、性能、消費電力、コストなどのトレードオフ技術を学びます。講義形式により授業を行います。
科目の到達目標 情報通信システムにおける伝送特性に関して、自ら計算を行うことができ、性能要求のトレードオフが理解できることを目指します。
受講要件 1. この講義は通信方式、解析学、線形代数学の基礎(例えば、フーリエ変換、ディジタル変復調、簡単な関数の微積分、確率の計算、ベクトル)の知識を前提にしています。
2. 学生自身が占有でき、かつ、C言語コンパイラ、エディタ、Gnuplotがインストールできるパソコンが必要です。
3. C言語やエディタについて基本的な知識を持ち、実際に操作できるスキルが必要です。
事前・事後学修の内容 事前学修として配布されたプリントの課題を解くこと、また事後学修として講義中に配布するハンドアウトの内容を復習することが必要です。
講義内容 1. イントロダクション(通信チャネル容量、ビット誤り率、フェージング、無線通信シミュレーション)
2. 狭帯域電波伝搬(伝搬損、シャドウイング、フェージング)
3. 狭帯域電波伝搬の実際(遅延広がり、伝送可能速度)
4. 広帯域電波伝搬(熱雑音、帯域幅、信号対雑音電力比)
5. ディジタル信号の伝送(パルス信号の送受信、ナイキスト基準)
6. ディジタル変復調(信号伝送に必要な電力、ビット誤り率)
7. 誤り訂正(ブロック符号、畳み込み符号)
8. 無線チャネル上でのディジタル変復調の性能(コヒーレンス時間、バースト誤り、フェードマージン)
9. 適応変調と符号化法(目標誤り率を達成するCNR、周波数利用効率)
10. 時空間通信によるフェージング軽減(SISO、MISO、SIMO、Alamoutiの方法)
11. 時空間通信による伝送容量増加(MIMO、BLAST、E-SDM)
12. マルチキャリヤ通信(OFDM、PAPR問題、マルチパス環境を前提としたシステム設計)
13. セルラシステム(必要チャネル数、ネットワークアーキテクチャ)
14. 情報通信システム(収容端末数、呼損、料金)
15. まとめ
※授業の順序は変更することがあります。
※上記とは別に期末試験を実施します。
評価方法 期末試験、レポート、講義中に行う出席票、および授業態度を総合して評価します。評価基準は「広島市立大学大学院情報科学研究科履修規程」に記されているとおりです。
教科書等 必要な資料は講義中に配付します。ノートやメモを用意する必要はありません。
参考書:
 A.ゴールドスミス著、小林岳彦編, 高橋賢ほか訳, ゴールドスミス ワイヤレス通信工学, 丸善, ISBN978-4621078471, ¥12,000+税
 阪田史郎・嶋本薫編、高橋賢ほか著, 無線通信技術大全, リックテレコム, ISBN978-4897976907, ¥5,700+税
担当者プロフィール 授業内容などに関する学生の個別学習相談を受け付けています。メールで面会の予約の上でお越しください。 担当者プロフィールについては、https://s-taka.org/ をご覧ください。
備考 【教職】中専免(数学)