科目名 | 科学と平和 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 鈴木 達治郎(非常勤講師) | ||
履修時期 | 前期(夏季集中講義) | ||
履修対象 | 修士課程1年以上 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 科学の進歩と戦争は歴史的にも常に密接な相互関係が存在した。人類の進歩にも貢献する科学の発展に拍車をかけたのも戦争であった。本講義では、主に核、原子力技術を対象に、サイバー・AIといった先端技術の軍事転用問題を通して、科学と平和の問題について考える。また科学技術のもたらす社会的影響を社会がどのように統治していくかについて学ぶ。 | ||
到達目標 | 科学技術と平和・安全保障の相互関係を理解するとともに、科学者・技術者の社会的責任や社会として科学技術をどう評価し、統治していくかについて、自らが考える力(主体性、思考力、批判力)を養う。 | ||
受講要件 | 特にないが、核問題、原子力問題、情報技術と安全保障問題などに関する関心と基礎知識を有すること | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 講義前に指定する図書・論文等を読んで要点を把握しておくこと(講義で議論する前提となります)。 | ||
講義内容 |
1. 「科学と平和について概論」:講義全体の趣旨・概要説明・自己紹介 2. 科学技術と安全保障:軍民両用技術について 3. 核兵器開発の歴史:マンハッタン計画と原爆の投下から近代化計画まで 4. 原子力平和利用と核不拡散問題 5. 核燃料サイクルとプルトニウム問題 6. 核セキュリティ問題 7. まとめと自由討論(1)(レポート1) 8. 先端科学技術と社会 9. 科学技術の社会的影響評価(テクノロジー・アセスメント)について 10. サイバーセキュリティ 11. ロボット兵器とAI 12. 宇宙技術と安全保障 13. 科学者の社会的責任 14. まとめと自由討論(2)(レポート2) 15. 学生の研究発表(最終レポート) |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | レポート(1,2)(30点x2)と最終レポート(40点)で評価 | ||
教科書等 |
道下徳成編著「『技術』が変える戦争と平和」芙蓉書房出版(2018) ロバート・H・ラティフ、平賀英明訳「フューチャー・ウォー:米軍は戦争に勝てるのか」(2018) デービッド・サンガー、高取芳彦訳、「サイバー完全兵器:世界の覇権が一気に変わる」、朝日新聞出版(2019) ジョン・フォージ、佐藤透・渡邊嘉男訳、「科学者の責任:哲学的探究」、産業図書(株)(2013) |
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担当者プロフィール | 1951年大阪生まれ。東京大学工学部原子力工学科、米マサチューセッツ工科大学(MIT)「技術と政策」修士卒。工学博士(東京大学、1988年)。ボストン・コンサルティング・グループ、MITエネルギー環境政策研究センター、国際問題研究センター、(財)電力中央研究所などを経て、2010年1月~2014年3月まで原子力委員会委員長代理。2014年4月より、長崎大学核兵器廃絶研究センター教授。専門は原子力政策・核軍縮政策、科学技術社会論。パグウォッシュ会議評議員、日本パグウォッシュ会議代表。日本軍縮学会会長。 | ||
講義に関連する実務経験 | 2010年1月~2014年3月まで、政府内閣府原子力委員会委員長代理を務めた。 | ||
課題や試験に対するフィードバック | レポートにコメントを返す | ||
アクティブ・ラーニング | ディスカッション | ||
キーワード | 戦争、安全保障、科学者、核物理、原子力、先進技術、AI、サイバー、技術の社会影響評価、社会的責任 | ||
備考 |