科目名 | 安全保障論 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 吉川 元 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 特に指定なし | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 2022年2月、ロシアはウクライナへ軍事侵攻しました。プーチンの戦争の始まりです。軍事侵攻を始めたその日のプーチン演説には、軍事侵攻の原因を、ロシアの安全保障が脅かされたと言っていました。その脅かされたというロシアの安全保障とはいったいどのようなものであったのでしょうか。20世紀初頭から今日に至るまで、戦争の様式も安全保障概念も、変容を遂げた。国家安全保障、国際安全保障、国家体制安全保障、人間の安全保障等々、安全保障概念の変化をその時代背景とともに論じるとともに、時代の変遷とともに国際社会が取り組んできた国際安全保障の制度化の発展及びその有効性について検討する。 | ||
到達目標 | 安全保障観がどのように変容していったかについて、知識と理解を深めるとともに国際社会の取組について考察する。 | ||
受講要件 | 特になし。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 指定された参考文献に基づき、事前に質問を用意して、積極的に議論に参加すること。 | ||
講義内容 |
本講義では、まず20世紀の平和と安全保障観の変容を概説する。次に冷戦期の安全保障観が国家安全保障、国家体制安全保障、国際安全保障、そして人間の安全保障へと発展していく国際政治の背景を考察するとともに、国際社会が取り組んできた国際安全保障の手立てとその発展を以下の順で検討する。 第1部 概念 1)安全保障パラダイムの変容 2)集団安全保障体制 3)国家安全保障 4)国家体制安全保障 5)人間の安全保障 第2部 制度 6)同盟 7)普遍的機構 8)地域機構と地域安全保障 9)平和構築と平和強制 10) 保護する責任 第3部 安全保障への挑戦 11)ジェノサイド 12)エスニック紛争 13)移民と難民 14) transnational network 15) 総括 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
授業参加度30% 積極的発言30% レポート40% |
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教科書等 | 【主要参考文献】吉川 元『国際安全保障論ー戦争と平和、そして人間の安全保障の軌跡』(有斐閣、2007年。吉川 元 他編『グローバルガヴァナンス論』(法律文化社、2013年);広島平和研究所編『アジアの平和と核』(法律文化社、2019年); 吉川元『戦争と民族強制移動」蘭信三、川喜田敦子、松浦雄介編、『引揚・追放・残留』名古屋大学出版、2019年;民族自決の果てに――マイノリティをめぐる国際安全保障』(有信堂、2009年)、Paul D. WIlliams and Matt McDonald,eds., Security Studies: Introduction(Routledge, 2018), その他、講義毎に参考文献を案内いたします。 | ||
担当者プロフィール | |||
講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 毎週火曜日4時限を面談時間(オフィスアワー)にします。質問を受け付けますので、自由に扉をたたいてください。 | ||
アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | 人間の安全保障、国家安全保障、国家体制安全保障、国際安全保障、保護する責任 | ||
備考 |