科目名 | 現代ロシアの政治と外交 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 加藤 美保子 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 修士課程1・2年 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 |
国際政治においてロシアは、国連安保理の常任理事国であり、核大国・資源大国である一方、経済力では世界のGDPの約2%を占めるに過ぎません(米国約24%、中国約16%)。その国力に見合わない高い国際的プレゼンスを支えているのはロシアの外交力であると言えます。この授業では、冷戦終結後のロシアおよび旧ソ連諸国が直面した政治状況・国際環境を理解し、とくにロシア外交研究の基礎的方法を習得するために、先行研究や最新の研究を批判的に読む訓練を行います。 本講義の初回は、オリエンテーションになります。第一部(Week 2? Week 4)は、ソ連崩壊後のロシア外交を理解する上で重要な、ロシア国内の外交潮流について講義をします。第二部(Week 5 ? Week 7)は、対外政策決定システムについて文献を一緒に読んでいきます。この間に、受講生にはオリエンテーションの際に選んだ論文(英語or日本語)を読んで、中間レポートを作成してもらい、Week 8-9の授業で報告してもらいます。第三部(Week 10 - Week 15)は、具体的な国、地域との関係について扱います。具体的には、毎回担当者を決めてテキストについて報告してもらい、参加者全員で疑問点、内容に関する議論を行います。 |
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到達目標 | 日本語文献だけでなく、英語圏の大学で使用されている英文・露文テキストを活用することによって、ロシア外交に関する最新の研究動向を把握し、修士論文執筆に向けて関心の対象を明確化すること。また、学術論文を書く力と、研究発表の技術を向上させること。 | ||
受講要件 | 特になし。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 授業中及びWebClassで、次回使用するテキストを通知したり配付したりしますので、第二回目以降は内容を読んでから参加してください。授業では必ず内容に関するディスカッションの時間があります。 | ||
講義内容 |
1.オリエンテーション 【第一部】 2. ロシア外交の潮流1 3. ロシア外交の潮流2 4. ロシア外交の潮流3 【第二部】 5. 対外政策決定システム:政府アクター 6. 対外政策決定システム:非政府アクター 7. 外交における内政要因 【発表編】 8. 中間レポートの発表日@ 9. 中間レポートの発表日A 【第三部】 10 旧ソ連諸国とロシア@ 11 旧ソ連諸国とロシアA 12 ロシアとアメリカ 13 ロシアとヨーロッパ 14 ロシアと東方諸国@ 15 ロシアと東方諸国A |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
・テキストの担当パートの理解度 ・プレゼンテーションの内容 ・ディスカッションへの貢献度 |
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教科書等 |
Tsygankov, A.P. ed. (2018) Routledge Handbook of Russian Foreign Policy (Abingdon: Routledge). Alexander Sergunin (2016) Explaining Russian Behavior: Theory and Practice (Stuttgart: Ibidem). 横手慎二『現代ロシア政治入門』第2版、2016年。 小泉直美『ポスト冷戦期におけるロシアの安全保障外交』志學社、2017年。 その他、授業中に通知・配布します。 |
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担当者プロフィール | 専門は1980年代以降のソ連・ロシアの外交・国際関係です。最近は、2000年代以降のロシアと旧ソ連友好国(中国、インド、ベトナム、北朝鮮、等)の関係回復と、それらがアメリカ主導の既存の秩序にどのようなインパクトを及ぼしていくのかという点に関心を持っています。 | ||
講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック |
発表に対して、授業中にコメントします。 各受講生の求めに応じて、課題に対して必要な支援とアドバイスを行います。 |
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アクティブ・ラーニング | プレゼンテーション、ディスカッション | ||
キーワード | ロシア、ユーラシア、旧ソ連諸国、外交、国際関係 | ||
備考 | 受講生の希望によっては英語と日本語併用で講義を行います。 |