科目名 日本の近現代史
単位数 2.0
担当者 広島平和研究所(平和学研究科) 教授 永井 均
履修時期 前期
履修対象 修士課程1、2年
講義形態 講義
講義の目的 本講義は、昭和の戦争の時代と敗戦に至る日本の近現代の軌跡を学ぶことを通して、現代日本の来歴を理解し、国際社会における日本の役割を考えることを目的とする。日本の近現代史は戦争と不可分であり、現在もなお歴史認識をめぐって近隣諸国と摩擦が生じるなど、その歴史観自体が国際問題化の争点の一つとなっている。当時の歴史状況を理解するためには、日本を取り巻く国際環境と内政、指導者による政策決定のプロセスやロジックの考察が欠かせない。講義では、近年公開された一次資料や学説などを紹介・吟味しつつ、満州事変から日中戦争、太平洋戦争と敗戦までの時期に焦点を当て、主に内政と外交の観点から分析、解説する。なお、本講義は平和学研究科の教員と外部講師によるオムニバス形式で実施される。
到達目標 ・近現代日本の戦争史に関する基礎知識を修得する。
・戦争(とその拡大)の原因を分析する学識と能力を修得する。
・日本近現代史を一国史的ではなく、他国との関係性の中で複眼的に捉える見方を養う。
受講要件 特になし。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 講義で提示する参考文献・資料に目を通しておくこと。
講義内容 第1回 広島から考える戦争
第2回 近現代日本の戦争史を見る視点
第3回 満州事変の文脈
第4回 満州事変
第5回 中国から見た満州事変
第6回 国際連盟脱退問題
第7回 盧溝橋事件
第8回 日中戦争の展開
第9回 日独伊三国同盟
第10回 日米開戦
第11回 大東亜共栄圏
第12回 大東亜会議
第13回 アジアから見た太平洋戦争
第14回 戦争指導の構造
第15回 終戦の政治過程
※トピックや順序等は変更される場合がある。
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業参加度50点
最終プレゼンテーション50点
教科書等 講義の中で適宜指示する。
担当者プロフィール 専門は日本近現代史。単著に『フィリピンと対日戦犯裁判』(岩波書店、2010年)、『フィリピンBC級戦犯裁判』(講談社、2013年)、共著に『近現代日本の戦争と平和』(現代史料出版、2011年)、『日記に読む近代日本』第5巻(吉川弘文館、2012年)、Philippines-Japan Relations (Quezon City: Ateneo de Manila University Press, 2003)、Transcultural Justice at the Tokyo Tribunal: The Allied Struggle for Justice, 1946-48 (Leiden: Brill, 2018) などがある。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 講義で提起された課題について、次回の講義でコメント、講評する。
アクティブ・ラーニング
キーワード 昭和史、戦争、グローバルな視座
備考