科目名 | データ分析入門 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 国際学部 准教授 山根 史博 | ||
履修時期 | 後期 | ||
履修対象 | 1年次 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 |
近年は、教育、ビジネス、貧困の解決、女性の社会進出など、幅広い分野で「エヴィデンスに基づく判断」が求められるようになってきました。エヴィデンスとは、特定の問題に関する事実や証言、痕跡などのデータ全般、もしくはそこから得られる知見のことを指しますが、この講義では、一個ないし少数のデータム(データの単数形)ではなく、それらを数多く集めた集合としてのデータの分析に焦点を当てます。データ分析を行う意義は、人の認識・行動や社会現象に関する「全体的な傾向」を見出し、その知見を人や社会のために活用することにあります。 しかし、政府やマスメディア、企業、研究者などが提示するエヴィデンスの中には不適切な調査・分析から得られたものも多く、むしろ人や社会に弊害を引き起こしている恐れがあります。これからの社会を担っていく皆さんには、まず他者からのエヴィデンスの妥当性を見極める力(統計リテラシー)が求められます。 また将来、仕事や研究などで皆さん自身が調査・分析を行うことがあるかもしれません。そのとき、それらの適切な方法を知っておけば大きな助けになるでしょう。 こうした求めに皆さんが応えられるよう、この講義ではデータ分析の基礎を学んでいきます。 |
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到達目標 |
・間違ったエヴィデンスに基づく自身の勘違いや印象操作に惑わされないための統計リテラシーを高める(思考力・判断力) ・適切なエヴィデンスを得るための調査設計の基礎を理解する(知識) ・エクセルを用いた基本的なデータ分析の方法を習得する(技能) |
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受講要件 |
統計学やエクセルの操作方法に関する事前の知識は要りません。 それよりも、人や社会に関する具体的な関心を持っている人ほど学習効果が期待できるので、「国際研究入門」や各プログラムの入門科目などから、人や社会への興味・関心を喚起しておいてください。 エクセル演習は語学センターLL講義室403Bで行う予定です。履修登録期間終了時に履修者数がこの席数を超える場合、三密を避ける観点から教室を変更する可能性があります。 |
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履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 |
グループワークによる中間・最終課題の発表に向け、授業内外でメンバーとのミーティングや資料作成を(必要なら調査も)進めてもらいます。 また、エクセル演習の内容については、習得度を高めるために予習と復習に取り組んでもらいます。 |
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講義内容 |
1. 社会科学におけるデータ分析の役割 2. データ分析における注意点:因果関係を解明することの難しさ 3. 文化に関する分析事例 4. 歴史に関する分析事例 5. 統計リテラシー:偶然を「運命」と錯覚してしまう人間の性(さが) 6. 統計リテラシー:世の中に出回る怪しい統計 7. グループワーク@:与えられた研究テーマで調査設計 8. グループワーク@:調査設計案の発表、フィードバック 9. 「面白さ」を意識した研究テーマの企画 10. グループワークA:研究テーマの企画と調査設計 11. グループワークA:企画・調査設計案の発表、フィードバック 12. エクセルを用いた分析演習:データの整理、平均や分散などの計算 13. エクセルを用いた分析演習:グラフの作成と解釈 14. エクセルを用いた分析演習:数値ではないデータの加工・分析 15. エクセルを用いた分析演習:相関分析や回帰分析の手順と解釈 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
グループワーク@:30% グループワークA:30% 授業参加度(積極性など):40% |
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教科書等 |
教科書:なし 参考書:ジョエル・ベスト『統計はこうしてウソをつく』、2002年、白揚社 『yesを引き出す!実践エクセル書類術』、2015年、宝島社 |
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担当者プロフィール |
専門:環境経済学、環境心理学、計量経済学など 学位:地球環境学博士 研究室:国際学部542研究室 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック |
2度のグループワークで調査設計を行い、発表してもらいます。 その際、他のグループからの質疑に答えてもらうと共に、私からサポートコメントをします。 さらにグループワークの振り返りをしてもらうことで、適切な調査についての理解を深めてもらいます。 |
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アクティブ・ラーニング | TBL、プレゼンテーション、振り返り | ||
キーワード | 統計リテラシー、調査設計、エクセル演習 | ||
備考 |