科目名 フィールドワーク論
単位数 2.0
担当者 教授 田川 玄
履修時期 前期
履修対象 2年
講義形態 講義
講義の目的 フィールドワークとは、調査者が特定の場所におもむき直接に人びとと関係をつくることを通して他者理解を試み、そのプロセスと結果を表す方法です。この方法は偶然に満ちた個人的な経験であり、必然的に調査者自身が変容していきます。本年度は主として2名から3名までのグループで聞き取りを行い、調査プロセスを他の授業参加者と共有しながら、最終的に調査報告書(民族誌)を作成します。
到達目標 ・フィールドワークの基本的な概念や倫理を理解し説明できる(知識・技能)
・調査計画を立て調査を実施する(知識・技能・主体性・協働性)
・一次資料を整理・分析・発表し、報告書を作成する(思考力・判断力・表現力)
受講要件 フィールドワークのために土曜日・日曜日を含む課外での時間と労力を費やす必要があります。
フィールドワークに際しては調査に協力してくださる方々の都合が最も優先されます。
受講者数を原則として10名以下とします。10名を超える場合は選抜を行います。
第1回目の授業に志望理由書を提出してください。志望理由書の書き方については初回の授業前にWeb Classを確認してください。
初回の授業には必ず出席してください。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 ・テキストや資料を読む。
・フィールドワークの計画を立てる。
・フィールドワークを実施し、一次資料をまとめる。
・研究成果を発表し、最終的に報告書を作成する。
・調査協力者に研究成果を還元する。
講義内容 以下の構成で授業を行う予定である。
1 イントロダクション
2 フィールドワークの特徴 
3 フィールドワークの事例:エスノグラフィーを読む
4 フィールドワークの事例:エスノグラフィーをさらに読む
5 マナーと調査倫理
6 基町住宅とは
7 調査計画の作成
8 調査計画の発表
9 調査の進捗状況の報告1
10 調査の進捗状況の報告2
11 テーマの再検討
12 調査についてのプレゼンテーション1
13 調査についてのプレゼンテーション2
14 フィールドワークを振り返る
15 最終報告書を書く
*上記の計画は変更する可能性がある
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業への参加度 20%
調査報告書 80%
教科書等 主な参考書
岸正彦ほか2016『質的社会調査の方法―他者の合理性の理解社会学』有斐閣ストゥディア
小田博志2010『エスノグラフィー入門――<現場>を質的研究する』春秋社
佐藤郁也2006『フィールドワーク――書を持って街へ出よう 増訂版』新曜社
安渓遊地・宮本常一2008『調査されるという迷惑――フィールドに出る前に読んでおく本』みずのわ出版
菅原和孝編2006『フィールドワークへの挑戦――<実践>人類学入門』世界思想社
担当者プロフィール 専門は文化人類学・アフリカ地域研究。1994年から主にエチオピア南部でフィールドワークを実施。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック レポート(報告書)については、総評を後日フィードバックする。
アクティブ・ラーニング フィールドワーク、調査活動
その他(データ整理、報告書作成)
キーワード フィールドワーク、民族誌、報告書、調査倫理、他者理解、生活史
備考 フィールドには匂いがあります。