科目名 社会文化思想史T
単位数 2.0
担当者 上尾真道
履修時期 後期
履修対象 1年次以上
講義形態 講義
講義の目的 19世紀以降、ヨーロッパで展開した「近代化」の過程は、現在の私たちの生活にとっても無縁ではない。本講義を受講する学生は、そうした近代ヨーロッパの歴史をフランス革命期から現代まで辿り直しながら、各々の時代に生じた問題への応答として、どのような哲学・思想が登場したかについて知識を得る。また、そうした中で、私たちと近代ヨーロッパ、そして世界全体とが、どのような問題を共有しているのかについて振り返って考える。
到達目標 ・19世紀以降のヨーロッパ哲学・思想の主要理論を時代背景との関連から説明できる(知識・技能)
・ヨーロッパ哲学・思想の問題提起を、現在の自分自身と関連付けながら思考することができる(思考力・判断力)
受講要件 特になし
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 授業で紹介した文献・作品などについては、授業後に自分で積極的に調べてください。また授業前には前回の内容について復習を行ってください。
講義内容 "「近代」が抱える問題とはどのようなものか?この問いに答えるために、主に19世紀初頭から現代まで順に、それぞれの時代状況と対応させながら、社会・文化・環境・技術をめぐる哲学・思想の意義を検討します。

1 導入ーー「近代」とはどのような時代か
2 万人が作る社会(ルソー)
3 世界市民の理想(カント)
4 世界史の展開(ヘーゲル)
5 資本主義の光と影(マルクス)
6 都市の繁栄(コント)
7 プロメテウス的近代
8 世界のなかの存在(ハイデガー1)
9 環境と技術(ハイデガー2)
10 自然と疎外(アドルノ)
11 スペクタクルの社会(ドゥボール)
12 構造主義のブーム(レヴィ=ストロース)
13 構造主義の新たな政治(ラカン)
14 差異の戯れと管理社会(ドゥルーズ)
15 まとめ:人新世の現代で(ラトゥール)
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業内のミニレポート:50%
最終レポート:50%
教科書等 特になし
担当者プロフィール 精神分析家ジャック・ラカンの思想を中心に、フランス哲学・現代思想を研究しています。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 授業のなかで課題の講評を行います。
アクティブ・ラーニング
キーワード 近代化、市民社会、科学技術、哲学、フランス現代思想、人新世
備考