科目名 | 社会文化思想史U | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 上尾真道 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 2年次以上 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 19世紀以来の近代化の過程においては、事故・災害・戦争・政変といった様々な機会に、人間の「脆さ」・「傷つきやすさ」が明るみに出された。そこでは「トラウマ(傷)」という概念を中心に、様々な学知・思想・制度を展開することになった。本講義を受講する学生は、こうしたトラウマの様々な語られ方について歴史的に辿り、その意義や社会的機能について幅広い知見を得る。さらに、トラウマと現代の生の関係について思想的に掘り下げ、自身の考えを発展させる。 | ||
到達目標 |
・トラウマ概念の歴史およびその様々な語られ方について説明することができる(知識・技能) ・人間の生の傷つきやすさについて、歴史的・社会的条件に関する広い視野のもとで考察することができる(思考力・判断力)。 |
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受講要件 | 特になし | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 授業で紹介した文献・作品などについては、授業後に自分で積極的に調べてください。また授業前には前回の内容について復習を行ってください。 | ||
講義内容 |
授業では、大きく「歴史」編、「現代」編、「思想」編の三部に即して、トラウマという概念の様々な側面を検討します。 1 導入ー「傷」と生きる 2 歴史1:産業社会のトラウマ 3 歴史2:フロイトのトラウマ概念 4 歴史3:ジャネのトラウマ概念 5 歴史4:戦争とトラウマ(第一次大戦) 6 歴史5:戦争とトラウマ(第二次大戦) 7 現代1:DSMとPTSD 8 現代2:災害と集団トラウマ 9 現代3:ショックの時代 10 現代4:傷つきやすさの時代 11 思想1:傷とルサンチマン 12 思想2:傷と起源の謎 13 思想3:傷を肯定する 14 思想4:傷から出発する 15 全体のまとめ |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
授業内のミニレポート:50% 最終レポート:50% |
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教科書等 | 特になし | ||
担当者プロフィール |
精神分析家ジャック・ラカンの思想を中心にフランス哲学・現代思想を研究しています。精神医療の歴史にも関心があります。 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 授業のなかで、課題について講評を実施します。 | ||
アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | トラウマ、事故、戦争、災害、精神分析、精神医療、PTSD、ショック、傷つきやすさ、再生 | ||
備考 |