科目名 マス&ソーシャルメディア論
単位数 2.0
担当者 国際学部教授 井上 泰浩
履修時期 前期
履修対象 2年
講義形態 講義
講義の目的   マスメディア、そして、ソーシャルメディアの歴史、実態、役割、影響力、そして問題点を授業で解説します。現代のメディア、つまりマスメディアと共にソーシャルメディアに対する理解を深め、メディア・リテラシーを高めるきっかけにしてもらうことが目的です。
 メディアと私たちの関係は変化し続けています。インターネット、そしてソーシャルメディア(TwitterやFacebook/Instagramなど)が生活の中に入り込み、人間の行動や関係が大きく変化し、そして、新聞やテレビのマスメディアも大転換を余儀なくされています。そして、これからもメディアは変化し、社会を変革していきます。変化の渦中の全体像をつかみ、問題点を理解することを目指します。
到達目標 メディアの一面に焦点を当て掘り下げることが授業の目的ではなく、多面的にマスメディアとソーシャルメディアの全体像を学びます。そのため、マスとソーシャルの両メディアを対比させ考察できることを目指します。
受講要件 新聞、テレビ、ラジオ、広告、映画、インターネット、ソーシャルメディアなどのメディアに興味があることが必要です。また、新聞を読み、テレビニュースを視聴し、ネットでさまざまな情報に触れるようにしてください。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 日々起こる事件や事故のニュース、社会現象の報道に対して、受身になることなく常に能動的に判断することが重要です。
講義内容 1 メディアの概論 社会問題とメディア、マスメディアとソーシャルメディアの位置づけ、コミュニケーションの変遷

2-4 テレビ テレビの半世紀の歴史と産業構造、問題点、ネット・デジタル化による将来の姿。また、テレビのコンテントがどのように「作られるか」を理解する。

5 ラジオ 初めて時空を越えるメディアとして誕生したラジオの歴史からインターネットとの融合までを概観する。

6-8 新聞と報道・ジャーナリズム 新聞業界はどのようになっているのか、事件や出来事はどのようにして記事になるかという報道とジャーナリズムについて説明する。

9 広告 広告業界の構造とメディアとしての広告・広報・PRの解説。

10-11 インターネット&ソーシャルメディア 新しいメディアであるインターネットについて理解する。

12 メディアの構造 新聞、テレビ、ラジオだけではなく、書籍、音楽、広告、インターネットなど身の回りをマスメディアが取り囲んでいることを知る。

13 報道と取材のウラ メディアの社会的、政治的機能を踏まえた後に、ニュースにどのような偏向要因が入り込み学び、客観報道などありえないことを理解する。

14-15 ジャーナリズムの役割と課題 メディアの健全な機能なくして民主主義は成り立たない。ソーシャルメディア時代の人権、国民の知る権利、報道の自由という複雑な関係を考える。
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業参加50% 小論文50%
教科書等 参考書:井上泰浩『メディア・リテラシー 媒体と情報の構造学』(日本評論社、2004年)
担当者プロフィール 全国紙記者を経てミシガン州立大学でマスメディア学の博士号を取得。2013-2014年、ハワイ大学マノア校平和研究所研究員。
 専門は、メディアの影響・心理学(テレビや広告などのメディア・コンテントが人間のイメージ形成や行動にどのような影響を与えるかなど)、国際コミュニケーション(メディアによる情報の世界流通が政治や文化にどのような影響を及ぼすか)、政治コミュニケーション(キャンペーンや情報操作による政治や外交の問題など)、ジャーナリズムなど、幅広く取り組んでいます。現在の研究テーマは、原爆投下の国際報道比較、ソーシャルメディアと社会変化など。
講義に関連する実務経験 全国紙の記者として取材編集のマスコミ実務経験を持つ。
課題や試験に対するフィードバック 課題については、参考事例を事前に提示し説明をする。
アクティブ・ラーニング
キーワード メディア、マスコミ、テレビ、新聞、ラジオ、報道・ジャーナリズム、報道の偏向、ネット、SNS、動画配信、サブスク
備考