科目名 | アフリカ研究T | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 教授 田川 玄 | ||
履修時期 | 後期 | ||
履修対象 | 1年以上 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 |
アフリカは、人類にとって最も古く最も新しい土地です。最も古いとは、アフリカ大陸は類人猿から現生人類に至る進化のゆりかごとなり、そこから人類は世界に広がっていったということです。人類史的に見れば、私たちの起源はアフリカ大陸にあります。 一方、これまで私たちの社会には、社会進化論的な考えにしたがい、アフリカとは「近代文明」が発達していない「昔のまま」の「遅れた」場所であり、アフリカの人びとが救われるためには早急な「近代化」が必要であるという、ある意味で「救い難い」見方があります。しかし、現実はその逆です。確かにアフリカは、世界システムの「周縁」に位置づけられ、その影響を過敏に受けていますが、それはアフリカが世界の最末端ではなく最先端であることを意味します。アフリカこそがわたしたちの「未来」なのであり、その現状を理解しない限り、人類全体に未来はありません。つまり、アフリカは人類にとって最も新しい土地なのです。 しかし、アフリカを一枚岩に捉えてはいけません。そこには実に多様な生活世界が築かれているからです。もしかして、そこにこそ未来へのヒントがあるのかもれません。 この授業では、こうした認識を理解するために、アフリカの自然・言語・歴史・現在の多様なありかたを学習します。 |
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到達目標 | 主にサハラ以南のアフリカの自然・言語・歴史・現在の多様な姿を理解し説明できる。(知識・技能、思考力) | ||
受講要件 | 特にありません。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 |
配布資料を事後に読んでください。 また、アフリカと日本は同時代にあることを意識して、新聞、テレビに限らず、授業外や学外でもアフリカに関する情報に積極的に接するように心がけて下さい。 |
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講義内容 |
主な内容は次のものを予定しています。 1.イントロダクション アフリカへの招待 2.映像でアフリカを知る 3.わたしたちのアフリカへの眼差し 4.自然環境 5.言語と社会 6.狩猟採集 7.農耕と牧畜 8.都市を生きる 9.アフリカの歴史 10.大西洋の奴隷貿易 11.奴隷貿易の影響 12.植民地化のプロセス 13.現代のアフリカの諸問題 14.特別講師の授業 アフリカ現代音楽家を招いて 15.課題作成 変更する場合もあります。 詳細については初回の授業でお話します。 (年度によっては課外授業を行う場合もあります。) |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
最終課題:60% 平常点(リアクションペーパー・小課題:40% |
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教科書等 |
教科書は指定しません。 主な参考書 松田素二編 2014『アフリカ社会を学ぶ人のために』世界思想社。 宮本正興・松田素二編 2018『改訂新版 新書アフリカ史』講談社現代新書。 このほかの参考書は授業中、適宜示します。 |
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担当者プロフィール |
専門は文化人類学です。北東アフリカのエチオピア南部で20年以上、フィールドワークをしています。4〜5年前の9月にエチオピアのテレビの正月番組の収録で舞台に上げられて、どこぞの物知り長老とわたしの二人がインタビューを受けました。司会のアナウンサーから高地オロモ語で質問されたのですが、現地の方言で「あんたのいっていることわかんねえ」と言ったら会場は大受けでした。アナウンサーは相当あせっていた・・・。お正月にこの場面が放映されたのかは分かりません。ちなみにエチオピアの暦ではお正月は9月です。 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | リアクションペーパーや小課題について、課題とリアクションペーパーについて、授業で講評や質問への回答を行う。 | ||
アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | アフリカ、多様性、歴史、文化 | ||
備考 |