科目名 | 国際社会論U | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 教授 湯浅 正恵 | ||
履修時期 | 後期 | ||
履修対象 | 2年次 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 「戦後日本の平和主義」をテーマに講義をします。平和主義は、基本的人権の尊重や国民主権(民主主義)とともに日本国憲法の三大原理のひとつとされています。そしてみなさんが学ぶこの広島市は、日本の平和、ひいては世界の平和を象徴する都市とみなされてきました。原子爆弾により破壊された被爆地広島が、平和主義を掲げ世界平和を希求するのは自明なことに思えるかもしれません。しかし広島の平和主義は、激動する国際関係と日本政治のなかで制度化されたものであり、時代とともに形を変えながら現在まで続いています。この講義では、核問題と撚り合された戦後日本の平和主義と戦後広島の歴史を概観し、現代社会を生きる私たちの生き方として、平和主義を再考します。 | ||
到達目標 | 異なるレベルの社会関係の相互作用により構築されてきた私たちの常識を、批判的に捉える技法を学ぶと同時に、生きるための思考力、他者ととももに考える判断力の涵養を目指します。 | ||
受講要件 |
本講義の理解をより深めるために国際社会論iを受講ください。 全学共通の社会学も受講することが望ましいです。 |
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履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 授業の進行に応じて、予習復習用に資料を配布します。また授業の理解度を確認するため、振り返りのレポート提出を求めます。 | ||
講義内容 |
1 イントロダクション 2 イデオロギー、制度と歴史 3 敗戦と日本国憲法 4 サンフランシスコ体制と55年体制 5 第五福竜丸の被災から原水爆禁止世界大会へ 6 60年安保 7 非核三原則/核四原則とNPT 8 沖縄返還 9 広島の平和行政 10 被爆者運動 11ポスト戦後社会と経済成長の終焉 12 震災と原発事故 13 安倍政権の積極的平和主義 14 平和主義と民主主義 15 まとめ *受講生の人数と授業の進み具合によって内容を変更する場合があります。 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | グループワークや課題などの平常点(50%)と期末レポート(50%)で評価します。 | ||
教科書等 | 参考書:Challenging Nuclear Pacifism in Japan (Yuasa 2023) Routledge. 他は追って指示します。 | ||
担当者プロフィール | 大学では心理学を学び、大学院では学際的な国際学を志しました。なによりも現代社会に生きる一人として、理論を用い自らの現場に光をあて、見て、感じて、他者との共同的実践に結び付けていく、そのような勉強を皆さんと一緒にやっていきたいと考えています。研究室は国際学部棟730号室です。 | ||
講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 課題は授業の中で紹介しながらコメントし、前回の授業の復習とします。期末レポートにはwebclass を用いてコメントします。 | ||
アクティブ・ラーニング | 少人数でのディスカッションをとりいれたいと考えています。 | ||
キーワード | 平和主義、民主主義、日本国憲法、反核運動、広島 | ||
備考 |