科目名 | 開発政治論T | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 国際学部 准教授 板谷 大世 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 3年 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 |
・本講義では開発政治体制の解説を出発点として、開発政治体制を経験した東南アジア諸国が抱える政治経済的諸問題を理解しこれらの国々に対する理解を深めます。 ・東南アジア諸国は第二次世界大戦後に相次いで独立を達成しましたが、政治的にも経済的にも不安定な状態が続きました。こうした状況下で1960年代に相次いで出現した「開発政治体制」や「開発独裁体制」などと呼ばれる政治体制は、その後の政治を安定させ経済発展を支えました。その後、これらの国では「民主化」や「自由化」が進展し民主的な国に移行した国もあれば、明確な政治体制の変化が見えない国もあります。「開発政治論T」では理論的な考察を行なった上でマレーシアの戦後の政治を振り返ります。開発政治論Uではその他の国々(シンガポール、インドネシア、フィリピン、タイ)の政治を考察します。 |
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到達目標 | ・東南アジア諸国が共通して抱える政治・経済的問題を理解した上で、本講義でとりあげる国々が個別に抱える政治・経済的問題を理解できるようになる。(知識・思考力) | ||
受講要件 | ・「東南アジア研究」の単位を修得していることが望ましい。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 |
・東南アジア諸国の政治、経済、および社会に日頃から関心をもつ。(学修時間:週30分) ・講義終了後にリフレクション・ペーパーを提出するなど復習を行う。(学修時間:週60分) ・講義の予習をする。(学修時間:30分) |
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講義内容 |
第1回 イントロダクション(東南アジア諸国と国造り) 第2回 発展途上国の政治体制について 第3回 民主主義体制、権威主義体制について 第4回 権威主義体制の存続について 第5回 途上国の抱える政治的・経済問題について 第6回 政治的課題について(主権の獲得と民主化) 第7回 経済的課題について(工業化と国民生活の改善) 第8回 政治的課題と経済的課題の対立 第9回 開発政治体制出現の国際的背景 第10回 英領マラヤについて 第11回 マレーシアの開発政治体制(5月13日事件まで) 第12回 マレーシアの開発政治体制(5月13日事件以後) 第13回 マレーシアの開発体制の構造 第14回 マレーシア政治の現状(開発政治体制は終わったのか) 第15回 前期の講義内容のまとめ=レポートの作成 受講生の学修状況に応じて授業の順番や内容の調整を行う。 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
・平常点(50%)と期末レポート(50%)を目安に評価します。 ・平常点はリフレクション・ペーパーの内容と提出回数によります。 ・単位を取得するためには、平常点と期末レポートのそれぞれにおいて60%以上の評価を受けることが必要です。 ・評価方法の詳細については初回の講義で説明します。 |
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教科書等 |
教科書は特に定めません。必要な資料は配布します。 参考書 ・岩崎育夫『入門 東南アジア近現代史 (講談社現代新書) 新書』講談社、2017年 ・末廣昭(編)『岩波講座 東南アジア史 第9巻「開発」の時代と「模索」の時代』岩波書店、2002年 ・中野亜里(他)『東南アジア現代政治史〔改訂版〕』福村出版、2016年 ・増原綾子(他著)『はじめての東南アジア政治 (有斐閣ストゥディア)』有斐閣、2018年 ・川中豪(他編著)『教養の東南アジア現代史』ミネルヴァ書房、2020年など。 |
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担当者プロフィール |
東南アジア諸国の政治分析が専門。他の担当科目は「政治学」、「東南アジア研究」など。 研究室:国際学部棟640研究室 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | リフレクション・ペーパーに関しては、講義の中で代表的な内容や特色のある意見を抜粋して紹介し講評します。 | ||
アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | 開発独裁、権威主義体制、冷戦、種族対立、民主化、経済発展、東南アジア | ||
備考 | 授業のお知らせや、講義資料の配付などはオンラインにて行います。 |