科目名 国際関係史(ロシア)T
単位数 2.0
担当者 准教授 斎藤祥平
履修時期 前期
履修対象 3年
講義形態 講義
講義の目的 帝政ロシア、ソ連、現代ロシアの国際関係の通史を講義する。各時代について、まずヨーロッパ方面での事情について扱ったうえで、同時期にロシアがアジア方面でどのような動きをしていたのか講義する。また、ロシアをめぐる歴史認識や相互イメージ等を通じて、国際関係を多角的な側面から分析する手法を紹介する。
到達目標 ロシアにとって、ヨーロッパとアジア双方の状況がいかに連動しているのかを理解することを目標とする。また、複雑な国際関係を歴史の流れに沿って巨視的に理解することも重要だが、例えば大国間の外交における周辺国や、外交官、戦争捕虜・難民、抑留者、亡命者、スパイが果たした役割(ゾルゲ事件)など、国家や地域の間で媒介の役割を果たしていた存在にも着目することで、歴史の具体像に迫るための微視的な視点を養う。適宜、映画やドキュメンタリーを鑑賞し、理解や関心を深める(ディプロマポリシーとの関係性:「知識・技能」)。また、講義内容の中から関心を持ったテーマを選び、それについて掘り下げ、期末レポートを執筆する(ディプロマポリシーとの関係性:「思考力・判断力・表現力」)。
受講要件 特になし。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 ロシア(とその周辺地域)についての新聞記事・ニュースをチェックしてください。また、テーマごとに参考文献を紹介するので、各自が関心を持つ事柄について調べ、レポートの作成に備えてください。
講義内容 1. 導入 ロシアとヨーロッパ、アジア
2. 帝政ロシアの国際関係(1)対ヨーロッパ
3. 帝政ロシアの国際関係(2)クリミア戦争とその影響
4. 帝政ロシアの国際関係(3)対アジア
5. 帝政ロシアの国際関係と日露戦争
6. 第一次世界大戦とロシア革命
7. 両大戦間期におけるソ連の国際関係(1)ヨーロッパ方面
8. 両大戦間期におけるソ連の国際関係(2)アジア方面
9. 映画・ドキュメンタリー鑑賞(ゾルゲ事件)
10. ソ連と冷戦(1)ヨーロッパ方面
11. ソ連と冷戦(2)アジア方面
12. 冷戦の展開と中ソ関係
13. 現代ロシアの対外政策(1) 対米、対欧州関係
14. 現代ロシアの対外政策(2) アジア諸国との関係
15. まとめと最終課題について
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 各回の課題で評価する。
詳しくは初回の授業で説明します。受講者数によっては授業の進め方を変更する可能性もあるため、教員からの連絡等を確認し、初回の授業に必ず出席するようにしてください。
教科書等 参考文献は授業中に紹介します。また、必要に応じて参考文献からの抜粋や資料を配布します。
担当者プロフィール 専門はロシア近現代史、ロシア思想史。特に、1920年代以降の亡命ロシア人の歴史。主な論文に、“Crossing Perspectives in Manchukuo: Russian Eurasianism and Japanese Pan-Asianism,” Jahrbucher fur Geschichte Osteuropas 65, No. 4 (2017), pp. 597-623など。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 授業で講評や質問への回答を行う。
アクティブ・ラーニング PBL・調査活動(最終課題の作成)
振り返り(受講票の執筆)
キーワード 帝政ロシア、ソ連、現代ロシア、ロシアとヨーロッパ、ロシアとアジア、国際関係史
備考 様々な状況に応じて授業内容を変更することもありえます。教員からの連絡等を確認してください。