科目名 ヨーロッパ政治論
単位数 2.0
担当者 大庭千恵子
履修時期 前期
履修対象 2年次以上
講義形態 講義
講義の目的 第二次世界大戦以降、ヨーロッパ諸国は様々な実験を繰り返しながら統合を試み、独特の政体である欧州連合(EU)を築き上げてきました。しかし、2010年以後のユーロ危機や、移民・難民の流入、英国のEU離脱、新型コロナウィルス感染症拡大への対応、2022年ウクライナ危機への対応など、さまざまな課題にも直面しています。

いま、ヨーロッパでは何が起きているのでしょうか。この講義では、基本的な知識を確認しながら、現在進行形のヨーロッパ情勢について考えます。
到達目標 @ ヨーロッパ諸国と欧州連合(EU)に関する基礎知識を学ぶ。(知識・技能)

A 現在進行形のさまざまなヨーロッパ情勢に関するニュースを関心をもつとともに、その背景が分かる。(知識・技能、主体性)
受講要件 「ヨーロッパ」について、これまで学んでいなくても大丈夫。私たちの周りで起きているさまざまなことにも「ヨーロッパ」が関連する部分もあるかもしれない、と思えるなら。

毎回の講義では基礎知識の確認から始めますが、授業について考えたや質問を、受講票(WebClassで提出)を通じてフィードバックしてください。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 授業で使用する講義資料(レジュメ)は、授業前日の午後にWebClassにアップします。また、授業に関する連絡事項もWebClassを通じて周知しますので、各自で確認してください。

事後学習用に、講義で使用したパワーポイントを閲覧するためのURL情報をWebClasにアップしますので、講義の復習やレポート作成のために、必要に応じて利用してください。
講義内容 第一部 イントロダクション
 1.初回ガイダンス:地政学からみた「ヨーロッパ」の特徴
 2.東西ドイツ再統一の意義と課題

第二部 欧州連合に関する基礎知識
 3.成立過程:EC(ヨーロッパ共同体)からEU(ヨーロッパ連合)へ
 4.EUの機構と特徴
 5.加盟国間の多様性と複数言語主義
 6.域内市場と「人の自由移動」

第三部 いま、ヨーロッパでは何が起きているのか:ヨーロッパ政治の現状
 7.ユーロ危機以後のヨーロッパ政治
 8.ヨーロッパへ向かう「移民」「難民」と欧州各国の対応
 9.英国のEU離脱とその影響
 10. ヨーロッパ各国の政治状況と選挙動向

第四部 いま、再び「ヨーロッパ統合」について考える:直面する課題とは
 11. 気候変動対策ととエネルギー政策 
 12. 共通外交安全保障政策と政府間協力
 13.EU加盟候補国との関係 
 14. 「ロマ」問題への対応
 15. 講義のまとめ − レポートの作成
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 1.毎回の授業内容に関する受講票(リアクション・ペーパー):50%

2.レポート:50%

*単位取得のためには、1と2の両方が必要です。詳細は、初回ガイダンスで説明します。
教科書等 教科書や参考文献は指定せず、毎回の授業に必要な資料を、出典を明記した上で講義資料(レジュメ)として配布します。


ただし、この講義と関連して考えるヒントとして、参考になる本を紹介します。

・鶴岡路人『EU離脱ーイギリスとヨーロッパの地殻変動』ちくま新書、2020年。
・広瀬佳一・小久保康之編著『現代ヨーロッパの国際政治』法律文化社、2023年。

また、駐日欧州連合代表部の公式ウェブサイト(https://www.eeas.europa.eu/delegations/japan_ja?s=169)では、講義で扱うトピック以外にもさまざまな情報を得ることができます。
担当者プロフィール
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 受講票(リアクション・ペーパー)に記載された内容(授業について考えたことや質問)は、次回授業で、フィードバックします。
アクティブ・ラーニング ・毎回の授業について振り返り、受講票(リアクション・ペーパー)を作成
・講義全体について振り返り、レポートを作成
キーワード ヨーロッパ国際関係史、ヨーロッパ政治、欧州連合(EU)
備考