科目名 | 組織の経済学U | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 小川 一仁 | ||
履修時期 | 冬期集中 (2月中旬) | ||
履修対象 | 2年生以上 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 前期同様、企業や役所といった組織の中で発生しうる労働問題をいくつか取り扱う。人事採用時に発生しうる問題であるアドバースセレクションや、前期に引き続き、成果主義的賃金体系がうまく機能すると考えられる条件について取り扱う。また、日本企業がかつて経験した、成果主義の失敗に焦点をあて、解説する。 | ||
到達目標 | 情報の非対称性概念を理解したうえで、それがもたらす問題とその改善策について理解を深めることを目指す。 | ||
受講要件 | 特になし | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 経済学関連の科目を受講済みまたは受講中が望ましい。一部の回でグラフや計算例を用いるが、ことさら難しいものではない。 | ||
講義内容 |
どの様な労働者を採用するか、組織の一員となった労働者をどの様に処遇するかは、企業にとって、やはり死活問題である。優秀な労働者を採用過程で見抜けない企業は早晩倒産するであろう。企業は優秀な労働者を獲得するために、様々な形で採用活動を行う。集団面接や筆記試験、企業独自の一風変わった選考方法もその一つである。 本講義では、企業が行う採用制度設計に焦点をあてる。企業は労働者の能力、性格を正確には把握できない。そのため、労働者の中には自らの能力を真実よりも高く見せようとし、人格最寄り公欠であると主張するであろう。そのようなハンディを、企業はどう乗り越えるのか、といった問題について理論的考察を行う。 また、成果主義的賃金がどの様な企業のどのような職種について機能しうるかを、様々な日本企業の実例を用いながら検討する。 最後に、日本のいわゆる優秀企業がどの様な経営を行っているのかを紹介する。 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | 最終時間に行われるレポート試験で評価する。 | ||
教科書等 |
伊藤他、『組織の経済学』 有斐閣 2019 新原浩朗『日本の優秀企業研究:企業経営の原点――6つの条件』日本経済新聞社、日経ビジネス人文庫2006 細谷裕二『地域の力を引き出す企業: グローバル・ニッチトップ企業が示す未来』ちくま新書 2017 |
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担当者プロフィール |
関西大学社会学部教授kz-ogawa@kansai-u.ac.jp 京都大学大学院経済学研究科修了。博士(経済学) |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 受講生からの要望に応じて対応する。 | ||
アクティブ・ラーニング | その他(経済実験) | ||
キーワード | 組織、業績評価、労働契約 | ||
備考 |