科目名 情報科学基礎実験α
単位数 3.0
担当者 (α-1分)
講師 稲木 雅人(代表教員),助教 厚海 慶太,助教 小林 真,
准教授 常盤 達司,准教授 上土井 陽子,准教授 マーティン ルカック,助教 児島 彰,
准教授 川端 英之,准教授 福島 勝,
准教授 長谷川 義大,講師 伊藤 孝弘

(α-2分)
医用情報科学専攻 准教授 中野 靖久(代表教員)
知能工学専攻 准教授 下川 丈明,准教授 毛利 考佑,講師 岡本 勝,助教 黒澤 義明,助教 森 康真
システム工学専攻 准教授 神尾 武司,准教授 村田 佳洋,准教授 脇田 航,助教 高井 博之
履修時期 前期または後期
履修対象 2年次
講義形態 実験
講義の目的 本実験はα-1およびα-2から構成される.

α-1(IoTシステム)
近年,様々なモノにコンピュータが搭載されネットワークに接続されるIoT (Internet of Things)技術が進展し,高度情報化社会を支えている.本実験では,超小型コンピュータ Raspberry Pi に電子回路を付加する拡張を行ってIoT機器構築を体験し,IoTシステムやその周辺技術を理解する.また 構築した機器の改良や拡張に取り組み,IoT技術を活用するための実践力を身に着ける.

α-2(機械学習)
機械学習は実世界の様々な問題を解決するための重要な技術となっている.本実験では,機械学習の一手法であるディープラーニング(DL)の仕組みを演習を通して体験・理解する.また,モデルの改良や応用に取り組み,機械学習手法を活用するための実践力を身につける.
到達目標 α-1
IoT技術の基礎を学び,IoTシステム,情報システムの概念を理解し,説明できる.【知識2,技能1】【思考力・判断力,表現力】
Raspberry Pi を利用した簡単なIoT機器の構築を通じ,システムの基礎的な構築技術を理解・習得する.【知識2,技能1】【思考力・判断力,表現力】
現実のプロジェクトで一般的な,複数名によるシステムの構築を体験し,協働する力を身に付ける.【主体性,協働性】

α-2
機械学習の基礎を学び,Pythonのライブラリを用いた機械学習モデル(多層パーセプトロン(MLP)や畳み込みニューラルネットワーク(CNN)など)の構築方法を習得する.【知識2,技能1】
グループ課題としてシステムの改良を模索することにより,協同する力を身に付ける.【主体性,協働性】
コンテストを通じて,知識,技術,結果を適切に説明できる.【思考力・判断力,表現力】
受講要件 特になし.
履修取消の可否
履修取消不可の理由 必修科目のため
事前・事後学修 α-1
WebClassにアップロードされた講義スライドを使って事前に学習内容を予習し,分からない点を明確にしておく.事後は実験結果を整理・分析し,そのレポートを作成する.

α-2
WebClassにアップロードされた講義スライドを使って事前に学習内容を予習し,分からない点を明確にしておく.事後は実験結果を整理・分析し,レポートやコンテストなどに役立てる.
講義内容 (α-1)
第1回: 実験環境である Raspberry Pi と I/Oポートについて
第2回: I/Oポートによる外部機器との入出力について
第3回: 様々なセンサとセンサ信号の取り込みについて
第4回: 取り込んだセンサ信号の可視化および解析について
第5回: センサ信号を用いた外部機器の制御について/ グループ課題 (1) 自主テーマの設定
第6回: グループ課題 (2) 担当部分の制作や発表に向けての資料作成
第7回: グループ課題 (3) システムの構築や発表に向けての資料作成
第8回: 各グループによる自主課題の取り組み成果の発表

(α-2)
第9回 実験環境の構築,機械学習の基礎@(機械学習とは)
第10回 機械学習の基礎A(MLP,CNNの説明)
第11回 グループ課題@(コンテスト課題CIFAR-10の説明)
第12回 グループ課題A(戦略相談,コンテストのための実験)
第13回 グループ課題B(プレゼン方法,プレゼンの打ち合わせ)
第14回 コンテスト準備@(スライド作成,コンテストのための実験)
第15回 コンテスト準備A(動画作成)
第16回 コンテスト
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 α-1
全出席・全レポート提出・発展課題を除く全課題の実施を前提とする.成績はレポートで40%,受講態度および実験課題の達成度で50%,発表会で10%として評価する.全評価のうち40%がグループ活動に関連した評価である.

α-2
全出席,全レポート提出,発表を前提とする.成績は受講態度30%,グループワーク30%,プレゼンテーション10%,レポート30%として評価する.なお,秀についてはコンテストも含めた評価とする.
教科書等 α-1
参考書
金丸隆志, ラズパイ4対応 カラー図解 最新 Raspberry Piで学ぶ電子工作 作る、動かす、しくみがわかる! (ブルーバックス), 2020
金丸隆志,カラー図解 最新 Raspberry Piで学ぶ電子工作 作って動かしてしくみがわかる (ブルーバックス),講談社,2016
Simon Monk 著,水原 文 訳,Raspberry Piクックブック 第2版,オライリー・ジャパン,2017

α-2
教科書
金丸隆志,Raspberry Piではじめる機械学習 基礎からディープラーニングまで (ブルーバックス),講談社,2018
担当者プロフィール α-1
稲木雅人:VLSI設計自動化について研究.研究室:情報科学部棟4階412室
厚海慶太:計測制御工学を専攻.研究室:情報科学部棟8階864室
小林真:無線ネットワークについて研究.研究室:情報科学部棟8階850室
常盤達司:生体計測工学を専攻.研究室:情報科学部棟5階561室
上土井陽子:分散協調処理プロトコルについて研究.研究室:情報科学部棟4階414室
マーティンルカック:量子計算と機械学習について研究.研究室:情報科学部棟4階451室
児島彰:システムソフトウェアについて研究.研究室:情報科学部棟5階513室
川端英之:プログラミング言語処理系について研究.研究室:情報科学部棟5階541室
福島勝:レーザー分光について研究.研究室:情報科学部棟5階531室
長谷川義大:マイクロマシン工学を専攻.研究室:情報科学部棟4階420室
伊藤孝弘:医用情報通信について研究.研究室:情報科学部棟別館6階602室

α-2
下川丈明:データ分析に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟7階713室
毛利考佑:主に、教育ビッグデータを用いた学習分析・教育データマイニングに関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟6階 650号室
岡本 勝:学習工学および拡張現実感・バーチャルリアリティ応用に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟6階 651研究室
黒澤 義明:発話意図研究,アパレル情報推薦研究に従事.
 研究室:情報科学部棟7階 763研究室
森 康真:知識情報処理に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟6階 624研究室
神尾武司:主に,学習理論,最適化手法,放送および通信システムに関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟7階 742研究室
村田 佳洋:組み合わせ最適化に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟8階 820室
脇田 航:バーチャルリアリティに関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟7階 730室
高井 博之:複数ロボットのよる共同作業・ロボット間相互移動通信に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟7階 724研究室
中野 靖久:視覚情報処理に関する研究に従事.
 研究室:情報科学部棟6階 631研究室

「学生の学習指導・支援体制について」
授業内容や宿題などに関する,学生の個別学習相談を随時受け付けています.
教員の所在は,学内サイネージ等に掲示されていますので,確認の上,研究室を訪ねてみてください.
講義に関連する実務経験 α-1
福島勝:1989年4月〜1997年3月 三菱重工業株式会社基盤技術研究所に勤務(レーザー分光およびその装置の開発に従事)
長谷川義大:2008年4月〜2015年3月 キヤノン株式会社に勤務(医療デバイスの開発に従事)

α-2
高井博之:1987年4月〜1994年6月 三菱電機マイコン機器ソフトウェア(株)に勤務(電波応用機器・航空管制向け組み込み制御ソフトウェア開発に従事)
下川丈明:2019年4月〜2021年3月 三菱電機株式会社に勤務(データ分析業務に従事)
課題や試験に対するフィードバック α-1
各回の課題取り組みの状況に応じて助言する.
グループ課題の発表の評価を要約した表を提示する.
レポートの評価を要約した表を提示する.

α-2
学習の到達度を示す評価基準表を提示する.
アクティブ・ラーニング α-1
プレゼンテーション,PBL,調査活動,ディスカッション,ジグソー

α-2
ディスカッション,プレゼンテーション
キーワード α-1
IoT,電子回路,ラズベリーパイ

α-2
機械学習,Python
備考 2016年度以前に入学した学生に対しては,【教職】高一種(情報)に指定されています.