科目名 | 技術者倫理 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 非常勤講師 丞村 宏 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 3年 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 技術者・研究者の判断が社会や環境に与える影響について知り、技術者・研究者が考えておくべき様々な問題(組織の中で果たす役割、専門家としての倫理、公衆に対する責任等)を考察する。その為、いくつかの事例を題材にして工学技術と倫理についての理解を深め、社会に対する責任を自覚する能力を養う。特に、生成AI利用する場合に関連する法律という視点から、著作権法、個人情報保護法、肖像権、パブリシティ権、不正競争防止法等の基礎を習得する。 | ||
到達目標 | 技術者・研究者として倫理規定に基づいた判断ができる為の基礎知識(著作権等の知的財産法、PL法、公益通報者保護法、不正競争防止法等)を習得し、研究倫理(捏造・改竄・盗用)、情報倫理、技術者倫理(安全保障貿易管理、軍事研究、内部告発等におけるモラル責任等)に対する技術者責任の基本的概念を理解し、専門的な知識・技能に基づき総合的に思考し、論理的・合理的に判断する能力をつける(知識・技能、思考力・判断力) | ||
受講要件 | 特に無し | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 |
日本国内等で発生した事件・事故のうち、技術者・研究者の倫理上、問題があったと思う内容を予習課題として提示。その内容に関して(1)具体的な経緯、それに対する(2)自分の感想・意見を 指定期日までに提出する。 提示された授業資料(PDF)の内容を事後確認する。 |
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講義内容 |
1)技術者倫理・研究倫理・企業倫理とは (生成AIを利用する場合に関連する法律関係の俯瞰) 2)著作権法1(著作権の基礎) 3)著作権法2(他人の著作物を利用する方法(「引用」の実際)、生成AIと著作権) 4)特許法1(特許法の基礎) 5)特許法2(職務発明制度(発明は誰のものか)・ソフトウェア特許) 6)研究倫理(捏造・改竄・盗用) 7)研究倫理(不正競争防止法(営業秘密・ビックデータの取扱)) 8)情報倫理(個人情報保護法・プロバイダ責任制限法)、肖像権 9)情報倫理(Winny事件、GDPR(EU一般データ保護規則)、忘れられる権利) 10)科学者と軍事研究(デュアルユース技術と安全保障貿易管理) 11)法的責任とモラル責任(品質管理・製造物責任法(PL法)・リコール制度) 12)内部通報と内部告発(公益通報者保護法) 13)組織の中の個人の役割 ビックモーター事件、、日大アメフト部、宝塚歌劇団、ジャニーズ事務所、ダイハツ不正行為、みずほ銀行、三菱自動車リコール隠し事件、スペースシャトル爆発事件、オリンパス巨額損失隠し事件、戦後最大の倒産・エアバッグリコール事件等 14)国際標準化と知的財産権、SEP 及び復習 15)下請法、各分野における技術倫理 最終確認テスト |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | 平常点(30%)、予習課題レポート(30%)、討論内容(10%)及び最終確認テスト(30%)で総合的に判断する | ||
教科書等 |
各回授業資料(PDF)を事前にWebClassにアップする 略2コマ毎に予習課題を提示する。 |
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担当者プロフィール | 下記の実務経験後、特許庁事業・大学知的財産アドバイザーとして、富山大学、岐阜薬科大学、青森県立保健大学、八戸工業大学そして広島市立大学に着任。国公私立の各大学(北は札幌市立大学から南は沖縄科学技術大学院大学まで)における知的財産管理体制・仕組みに対するアドバイス及び実務を行い、現在に至る。 | ||
講義に関連する実務経験 | 1976年4月〜2005年3月 自動車部品メーカーに勤務(知的財産部門・品質保証部門・技術管理部門等にて、日米欧知財係争・グローバル品質保証・米国PL訴訟/米国リコール対応等に従事。ISO日本代表エクスパートとしての国際標準化活動、JIS制定等の業界活動に参画) | ||
課題や試験に対するフィードバック |
予習課題は評価の上、返却する。 共通性のある質問等については、授業内で概説する |
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アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | 技術者倫理、研究倫理、情報倫理、著作権、特許権、職務発明、知的財産法、PL法、公益通報者保護法、不正競争防止法、捏造・改竄・盗用、安全保障貿易管理、軍事研究、内部告発、生成AI | ||
備考 |