科目名 ネットワークプロトコル
単位数 2.0
担当者 情報工学専攻 教授 石田 賢治
履修時期 後期
履修対象 2年
講義形態 講義
講義の目的  情報ネットワーク内や情報ネットワーク間の通信で最も重要なことの一つは、その通信に関する取り決めであり、それは通信プロトコルあるいは単にプロトコルと呼ばれる。この取り決めであるプロトコルなしには、そもそも通信は成立しない。本講義では、代表的な通信プロトコルであるインターネットプロトコル、ルーティングプロトコル、アプリケーションプロトコル、および、セキュリティのためプロトコルの基礎に関して学習する。
到達目標 1.TCP/IPの位置づけ、発展の過程、基礎技術を理解して説明できること。【知識2、技能1、思考力・判断力、表現力】
2.基礎的なルーティングプロトコルの概要を理解して説明できること。【知識2、技能1、思考力・判断力、表現力】
3.基礎的なアプリケーションプロトコルの概要を理解して説明できること。【知識2、技能1、思考力・判断力、表現力】
4.基礎的なセキュリティのためプロトコルを理解して説明できること。【知識2、技能1、思考力・判断力、表現力】
受講要件 学習意欲が高く、自ら積極的に受講できること。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 関連科目として情報ネットワーク、情報理論、ディジタル信号処理、分散システム、ワイヤレスネットワークの受講が望ましい。
授業時間以外の自主的な学修時間として、合計30時間程度を想定する。
講義内容 1 序論 −プロトコルとは−
2 TCP/IPの基礎知識1(TCP/IP登場の背景など)
3 TCP/IPの基礎知識2(TCP/IPの階層モデルなど)
4 データリンク関連技術(Ehernet、VLAN、無線LANなど)
5 IPプロトコル関連技術(VLSM、CIDR、ICMP、NATなど)
6 TCP、UDP、および、その他のトランスポートプロトコル
7 フロー制御、輻輳制御
8 演習1と振り返り
9 中間まとめ
10 ルーティングプロトコル ー経路制御アルゴリズムー
11 ルーティングプロトコル(RIP, OSPF, BGP, MPLS)
12 アプリケーションプロトコル
13 セキュリティの構成要素
14 セキュリティのためプロトコル(IPsec, VPN, TLS/SSL, HTTPS)
15 演習2と振り返り
※上記とは別に期末試験を実施する。
期末試験実施の有無 実施する
評価方法・基準 【評価方法】
試験およびレポート等を課し、1. 期末試験の成績(40%)、2. 中間試験の成績(40%)、3. 課題レポートなど(20%)の割合で成績を総合的に評価する。課題レポートについては完成した物を指定された期限までに提出し、受理される必要がある。秀、優、良、可、不可の基準は、学修の手引き記載のとおりとする。
教科書等 教科書等
教科書:竹下、村山、荒井、苅田「マスタリングTCP/IP 入門編 第6版」(オーム社) 2019.
必要に応じて資料を配布する。

参考書:
みやたひろし著「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版」(SBクリエイティブ)2019.
井関、金、森口著「ネットワークプロトコルとアプリケーション」(コロナ社)2010.
宮原、尾家著「コンピュータネットワーク」(共立出版)1999.  
Mohamed G. Gouda, "Elements of Network Protocol Design", John Wiley & Sons, Inc., 1998.
小牧省三、間瀬憲一、松江英明、守倉正博著:「無線LANとユビキタスネットワーク」(丸善) 2004.
C-K. Toh著、構造計画研究所訳:「アドホックモバイルワイヤレスネットワーク −プロトコルとシステム−」(共立出版) 2003.
担当者プロフィール 講義内容や宿題などに関する質問および相談は随時受け付けています。研究室を訪ねる場合は講義前後の空き時間や電子メールなどで事前にアポイントメントを取るようにしてください。プロフィールは以下の通りです。

石田賢治:主に、ネットワーク制御アルゴリズム、アシュアランスシステムに関する研究に従事。
 情報工学専攻
 研究室:情報科学部棟5階 551研究室


講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック ・課題レポートと演習問題は講義中に解説します。
・中間試験の総評をWebClass等から行います。
アクティブ・ラーニング 振り返り、その他:レポートライティング
キーワード 通信プロトコル、TCP/IP、フロー制御、輻輳制御、ルーティングプロトコル、アプリケーションプロトコル、セキュリティのためプロトコル
備考 (情報工学科)
【教職】高一種(情報)