科目名 知能工学実験T
単位数 3.0
担当者 実験I-1: 准教授 鎌田 真(代表教員),准教授 岩根 典之,助教 黒澤 義明
実験I-2: 准教授 宮原 哲浩
履修時期 前期
履修対象 3年次
講義形態 実験
講義の目的 実験I-1(メディア学習実験)
・画像や映像などのメディアを機械学習・深層学習を用いて認識する方法を理解する.
・メディアの認識結果を応用する技術を身につける.
・グループ議論や共同実験を通じて協調性やプレゼンテーション能力を磨く.

実験I-2(人工知能プログラミング実験)
・ゲームを題材にした実験により,人工知能の理論的基礎技術である,状態空間表現とその探索的解法を理解する.
・ゲームのアルゴリズムを設計・実装することにより,人工知能用言語のひとつであるLispのプログラミング技術を身につける.
・他者のプログラムとのゲーム対戦により,作成したプログラムのゲーム木探索の方法や評価関数の特徴や課題を理解し,それを改善するプロセスを繰り返すことで,探索的解法の理解を深める.
到達目標 ・画像等のメディアに対する学習アルゴリズムや問題の状態空間表現とその探索的解法についての知識およびプログラミング技術を身につけている.【知識2,技能1】
・学習器の識別精度の向上やゲーム木探索の効率や評価関数の改善の方法を自ら考え試行することができる.【思考力・判断力,表現力】
・作成したプログラムなどの成果物の評価を適切にプレゼンテーションできる.【思考力・判断力,表現力】
・グループ討議や他者の成果物との比較を通して,自らの成果物の課題を認識し,改善に取り組むことができる.【主体性,協働性】
受講要件 「人工知能」と「記号処理プログラミング」を受講していることが望ましい.
履修取消の可否
履修取消不可の理由 必修科目のため.
事前・事後学修 授業中に適宜与える提出課題について完成させる.
課題への取り組みに必要となるプログラミング言語についての知識が不足している点があれば,自発的に習得に取り組む.
講義内容 実験I-1(メディア学習実験)
1 物体検出モデルの基礎1(実験環境の構築)
2 物体検出モデルの基礎2(物体検出の仕組みなど)
3 物体検出モデルの基礎3(データ分析演習)
4 オリジナル検出モデルの構築1(モデルの設計,データ収集など)
5 オリジナル検出モデルの構築2(モデルの構築,精度検証など)
6 オリジナル検出モデルの構築3(Data Augmentation,モデルの改良など)
7 オリジナル検出モデルの構築4(モデル・データに関する有効性の検証など)
8 実験のまとめ(グループ発表会)

実験I-2(人工知能プログラミング実験)
 9 Lisp言語演習(基本課題) 
 10Lisp言語演習(応用課題)
 11コンピュータオセロ環境の実装
 12ゲーム木探索方法の実装
 13クライアント・サーバモデルによるネットワーク対戦の実現
 14ゲーム木探索方法の改良
 15評価関数の改良
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 メディア学習実験 50%
人工知能プログラミング実験 50%
各実験においては,授業への参加度およびレポートなどの提出物により,評価する.
全ての実験に積極的に取り組み,全てのレポートなどの提出物を提出すること.
教科書等 実験T−1(メディア学習実験)実験の手引書を配布する.
実験T−2(人工知能プログラミング実験)実験の手引書を配布する.
参考書:野中謙一郎他著,技術レポート作成と発表の基礎技法(改訂版),コロナ社,2018
担当者プロフィール 学生の学習指導・支援体制についてはそれぞれの実験時間に伝えます.

鎌田:機械学習,深層学習などの計算知能に関する研究に従事.研究室:情報科学部棟643研究室
岩根:学習システムのモデル化や設計に関する研究に従事.研究室:情報科学部棟650室
黒澤:発話意図研究,アパレル情報推薦研究に従事.研究室:情報科学部棟764室
宮原:機械学習とデータマイニングの研究に従事.研究室:情報科学部棟別館501室
講義に関連する実務経験 実務経験(岩根)1986年4月〜1994年6月 沖電気工業鰍ノ勤務(AI基礎研究に従事)
課題や試験に対するフィードバック ・実験中に適宜与える課題については,実験中に解説しフィードバックを行う.
・最終レポートについては,評価,コメントをWebClass等を通じてフィードバックする.
アクティブ・ラーニング PBL, TBL, プレゼンテーション,その他:コンペティション
キーワード 人工知能,機械学習,深層学習,ゲーム木探索
備考 実験I-1(メディア学習実験)は第1ターム開講の知能工学実験I,実験I-2(人工知能プログラミング実験)は第2ターム開講の知能工学実験IIの両科目を必ず受講すること.それぞれのシラバスをよく確認すること.
単位取得のためには両科目に合格することが必須である.成績は両科目の平均により評価する.