科目名 最適化手法
単位数 2.0
担当者 准教授 池田徹志
履修時期 前期(第1ターム)
履修対象 3年
講義形態 講義
講義の目的 与えられた制約条件の下で、ある目的関数を最大または最小にする解を求めることを最適化問題(数理計画問題)と言い、この問題を解く方法を最適化法(数理計画法)と言います。また、関数への入力に対して所望の出力が得られるように、関数のパラメータをデータに基づいて推定する方法を機械学習と言い、最適化法の重要な応用の1つです。
この講義の前半では、数理計画問題の中でも線形計画問題、ネットワーク計画問題、非線形計画問題を学び、その代表的な解法について修得します。後半では、機械学習の中でも教師あり学習、教師なし学習について代表的な手法を学び、解法と活用方法について修得します。
到達目標 前半では線形計画法の基本的な手法を理解すること、現実の問題を最適化問題として定式化し、その問題に対応した解法手順に従って解けるようになることを目標とします。後半では基本的な機械学習の手法を理解し、簡単な例題に対して手法を適用して解けるようになることを目標とします。【思考力・判断力】,【知識2】
受講要件 解析学T、解析学U、線形代数学T、線形代数学U、確率統計の基礎事項を理解していること。
特に、行列の演算、階数、固有値、偏微分の計算、確率分布などに関する知識を必要とします。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 授業で解法手順を学んだ後に、事後に実際に問題を解く提出課題を出しますので、指定した日時までに提出してください。
講義内容 1.数理計画法(標準形と幾何学的解法)
2.線形計画法(最適性条件・シンプレックス法の導入)
3.線形計画法(シンプレックス法の解法)
4.ネットワーク計画法 (最短経路問題)
5.ネットワーク計画法 (最大流問題)
6.非線形計画法(最急降下法)
7.非線形計画法(ニュートン法)
8.非線形計画法(制約つき問題)
9.中間まとめ
10.機械学習(導入)
11.教師あり学習(多項式回帰)
12.教師あり学習(識別)
13.教師あり学習(ニューラルネットワーク)
14.教師なし学習(主成分分析)
15.まとめ

講義は受講生の理解度や進度に応じて進め、状況に応じて内容を適宜変更します。
期末試験実施の有無 実施する
評価方法・基準 講義中に与える課題 60%
期末試験 40%
教科書等 資料を配布します。講義内容により適宜、参考書・参考文献を紹介します。

教科書:なし
参考書:
(前半)尾形わかは 「数理計画法」(オーム社)
(前半)福島雅夫 「新版数理計画入門」(朝倉書店)
(後半)荒木雅弘 「フリーソフトでつくる音声認識システム(第2版)」 (森北出版)
(後半)C.M.ビショップ「パターン認識と機械学習」(丸善出版)
担当者プロフィール Webページ(http://www.robotics.info.hiroshima-cu.ac.jp/)を参照。

授業内容に関する質問や相談は随時受け付けていますが、居室を訪ねる場合には、授業前後の空き時間や電子メールなどで事前にアポイントメントを取るようにしてください(居室: 情740)。
講義に関連する実務経験 2009年〜2016年(株)国際電気通信基礎技術研究所に勤務(人物行動の学習アルゴリズムおよび知能ロボットの研究開発に従事)
課題や試験に対するフィードバック 提出課題の解説を授業で行います。試験の採点基準および講評を公開します。
アクティブ・ラーニング 振り返り
キーワード 線形計画問題、ネットワーク計画問題、非線形計画問題、教師あり学習、教師なし学習、回帰、識別、ニューラルネットワーク
備考