科目名 離散時間システム
単位数 2.0
担当者 教授 小野 貴彦
履修時期 後期(第4ターム)
履修対象 2年次
講義形態 講義
講義の目的 制御、計測、通信などに関わる信号処理の実行部の多くが離散時間システムとして記述できる。この講義では、離散時間システムに関する基礎知識の習得とそれを応用する能力を養う。講義の前半では、基礎事項として、離散時間信号と離散時間システムに関する数学的表現とシステムの安定判別法を学ぶ。続いて,周波数領域での表現と解析法を学ぶ。後半では、コンピュータを用いてフィルタ処理と周波数解析を実践し,理解を深める。
到達目標 ・離散時間システムを数学的に表現できる。【知識2、技能1】
・システムの安定性を判別できる。【知識2、技能1】
・システムの特徴を解析・説明・考察することができる。【知識2、技能1、思考力・判断力】
・コンピュータを用いて、時間領域と周波数領域でシステムの応答を求めることができる。【知識2、技能1】
受講要件 特になし。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 事前学修として,数値計算ソフトウェア(MATLAB)のオンライントレーニングを課す。講義時間内に演習を行い,理解不足と判断される場合には,必要に応じて課題を出す。
講義内容 1 離散時間システムとは
2 信号とシステムの数学的表現
3 たたみ込みとZ変換
4 伝達関数
5 モデルの相互変換
6 離散時間システムの安定性
7 AD/DA変換とサンプリング定理
8 離散時間信号の周波数解析(離散フーリエ変換)
9 離散時間システムの周波数解析(ボード線図)
10 ディジタルフィルタ
11 位相遅れのないローパスフィルタ処理
12 コンピュータ演習1(ローパスフィルタリング)
13 コンピュータ演習2(離散フーリエ変換)
14 コンピュータ演習3(応用編:サウンドデータのローパスフィルタリング)
15 演習の解答例と解説
※上記とは別に期末試験を実施する。
期末試験実施の有無 実施する
評価方法・基準 成績は、学生HANDBOOKに記載されている基準に従って、試験結果80%、コンピュータ演習および課題10%、授業態度10%に基づいて判定する。試験では、筆記試験を通じて到達目標の達成度を評価する。
教科書等 教科書:太田正哉 「例解 ディジタル信号処理入門」(コロナ社)
担当者プロフィール 制御工学およびモデル化とシミュレーションを専門とし、安全・安心・迅速な患者搬送を実現する救急車のシステム開発に従事。
詳細は,Webページ(http://www.ics.info.hiroshima-cu.ac.jp/ono/)を参照。
授業内容に関する質問や相談は随時受けつけますが、居室を訪ねる場合には、授業前後の空き時間や電子メールなどで事前にアポイントメントを取るようにしてください。
居室:情報科学部棟7階733室
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 課題を出した場合は,提出後に解答例を公開する。
アクティブ・ラーニング 振り返り
キーワード ディジタル信号処理、ディジタルシステム、モデル、安定判別、AD/DAコンバータ、サンプリング、周波数解析、フィルタリング
備考 【教職】高一種(情報)