科目名	制御工学
単位数	2.0
担当者	医用情報科学専攻　教授　式田光宏
履修時期	前期（第2ターム）
履修対象	３年
講義形態	講義
講義の目的	制御理論とは与えられたシステムが意図した動作をするように制御系を設計する学問で，具体的には，そのための種々な手法を体系的に表現及び解析する．従って，制御理論は「数学によるシステムのモデル表現」，「システム特性の解析」，「制御装置の設計」とからなる．そこで本講義では，上記制御理論の概念を学ぶとともに，一連の「表現」「解析」「設計」を修得することを目的とする．
到達目標	(1)ラプラス変換を用いてシステムを数学的にモデル化できる．【知識2、技能1、思考力・判断力】 (2)伝達関数など用いてシステムの特性（周波数応答など）を解析できる．【知識2、技能1、思考力・判断力】 (3)制御系の安定性を判別できる．【知識2、技能1、思考力・判断力】 (4)制御系に対する設計指針を説明できる．【知識2、技能1、思考力・判断力】
受講要件	常微分方程式及びラプラス変換を履修していることが望ましい．
履修取消の可否	可
履修取消不可の理由
事前・事後学修	制御理論を体系的（「表現」「解析」「設計」）に修得することを目指して，本学問に関連する数学的な表現方法を予習する．また講義配布資料・講義後に行う演習課題を復習する．
講義内容	第1回 制御の概念及び適用例 第2回 ラプラス変換 第3回 システム特性の伝達関数表現（1次系） 第4回 システム特性の伝達関数表現（1次系，2次系） 第5回 システム特性の伝達関数表現（２次系・高次系） 第6回 システム特性の伝達関数表現（ブロック線図） 第7回 周波数応答特性（周波数伝達関数，ボード線図） 第8回 周波数応答特性（ボード線図：各種要素） 第9回 周波数応答特性（ボード線図，ベクトル軌跡，他） 第10回 安定性（定義，代数的安定判別法_ラウスの安定判別法） 第11回 安定性（代数的安定判別法_フルビッツの安定判別法） 第12回 安定性（フィードバック制御系の安定判別法） 第13回 制御系の評価指標 第14回 制御系の設計 第15回 総括，演習に対する解説 ※授業の順序は変更することがある． ※上記とは別に期末試験を実施する．
期末試験実施の有無	実施する
評価方法・基準	授業中に実施する演習（課外課題30％），定期試験（70％）の結果から総合的に判定する．評価基準には，学生便覧記載の成績評価基準を適用する．上記の方法にて，講義内容をほぼ理解していることを確認し，それが達成していれば単位を認定する．
教科書等	教科書：吉川恒夫「古典制御論」（コロナ社） 参考書：中野 道雄，美多 勉「制御基礎理論」（コロナ社）
担当者プロフィール	授業内容や宿題などに関する，学生の個別学習相談を随時受け付けている．教員の所在は学内サイネージ等に掲示されているので，確認の上，研究室を訪ねてください． 研究室：情報科学部棟4階　421室
講義に関連する実務経験	実務経験：1990年4月〜1995年2月　株式会社日立製作所に勤務（MEMSシステムに関する研究開発に従事）
課題や試験に対するフィードバック	提出課題については模範解答を説明するもしくは後日添削結果を返却する．
アクティブ・ラーニング	振り返り
キーワード	ラプラス変換，伝達関数，周波数応答，安全性，システム
備考