科目名 幾何光学・波動
単位数 2.0
担当者 医用情報科学専攻 准教授 藤原 久志
履修時期 後期(第3ターム)
履修対象 2年
講義形態 講義
講義の目的 生命科学(医学を含む)の現場ではさまざまな光学技術が活躍し、その代表的な例は光学顕微鏡です。本講義では、光・波動の基礎知識を学び、その後にレンズ・光学系の理解へと進みます。最後に、それらの知識・理解に基づき、情報科学ならびに生命科学における光学技術の応用を概観します。折を見て簡単な実験(例:光ファイバーの原理の実演)を行うことで、講義内容の理解を助けるように配慮する予定です。
到達目標 受講生は、医用情報科学を含めた情報科学・技術分野において、光学を応用できる知識を習得します。【知識1】【知識2】【技能1】【思考力・判断力】
受講要件 特になし
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 1:必要に応じて事前・事後学修のための資料を配付します。
2:板書を中心に進めるので、ノートを基に復習を行ってください。
講義内容 以下の項目について、15週でオンラインによる授業を行います。学習計画の参考のため、講義の進度の目安も付記しています。詳しい授業実施方法等については、電子メール又は学習管理システム等による連絡で説明いたします。

1:序論:第1週
  概要、ねらい

2:光の基本的性質:第2、3週
  光の粒子性と波動性(第2週)
  偏光(第3週)
  粒子性、波動性、偏光

3:材料内部および界面における光の進み方:第4〜6週
  光線の反射と屈折(第4週)
  全反射(第5週)
  P偏光とS偏光(第6週)
  反射、屈折、スネルの法則、全反射、ブルースター角

4:波動:第7週
  波、媒質、干渉、波動の数学的表現

5:光の干渉と回折:第8週
  波動性、干渉、回折、位相、分解能

6:光学材料(ガラスとその他の材料):第9週
  分散、アッベ数、光学ガラス

7:結像の基礎:第10〜12週
  光学系の用語と近軸結像(第10週)
  光線束の屈折による単一球面での近軸結像:第1面(第11週)
  光線束の屈折による単一球面での近軸結像:第2面(第12週)
  近軸領域、近軸光線、近軸結像

8:レンズの基礎:第13、14週
  主要点(第13週)
  作図による近軸像点の決定(第14週)
  焦点、主点、倍率

9:光学系の基礎:第14、15週
  レンズの開口数(第14週)
  ステッパーの解像度(第15週)
  開口数、分解能

10:情報科学ならびに生命科学における光学技術の応用:第15週
  ステッパー、ディジタルカメラ、顕微鏡
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 成績評価は、小テスト(30%)、レポート等(70%)に基づいて行い、上記講義内容に基づく光・レンズ(光学系)・光学顕微鏡の理解度を問います。成績評価の基準は、基礎知識の習得を重視して、秀(100点-90点)、優(89点-80点)、良(79点-70点)、可(69点-60点)、不可(59点以下、欠席含む)を目安に評価します。
教科書等 教科書: 本田捷夫 ,「結像光学の基礎 (電子情報通信レクチャーシリーズ)」 (コロナ社),2008,ISBN 978-4-339-01871-4
参考書: 永田信一,「図解 レンズがわかる本」 (日本実業出版社),2002,ISBN 978-4534034915
川田善正,「はじめての光学 」(講談社),2014,ISBN 978-4061532878
担当者プロフィール 授業内容や宿題などに関する、学生の個別学習相談を随時受け付けています。事前にメールでアポイントメントを取り、オンラインでの相談を行って下さい。

コンピュータ(ハードウェアとソフトウェアの融合)を中核に、学際的に諸問題に取り組む「情報総合理工学」に従事しています。現在は、光学顕微鏡を用いた計測・解析手法の開発を、「情報科学」、「自然科学」、「工学」の融合により行っています。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 小テスト・レポート等に対する評価・指導(総評、個別)は、授業時間内での口頭、電子メールもしくは学習管理システム等による連絡により行います。
アクティブ・ラーニング 振り返り、その他:簡単な実験(体験)、その他:板書(自らの手を動かして重要事項を書き、考えることを促します)
キーワード 光線、スネルの法則、レンズ、近軸光線,、波動、偏光、干渉、回折
備考