科目名 版画制作演習
単位数 2.0
担当者 教授 釣谷幸輝(単位認定者)、助教 伊藤学美
履修時期 後期
履修対象 2年次
講義形態 演習
講義の目的 四つの版式を代表する木版画、石版画、銅版画、シルクスクリーンの技法を概説し、版画についての基本的な理解をした上で、銅版画(黒のみ)、シルクスクリーン(多色)のどちらかを選択し版画制作演習を行う。その体験を通して版画全体の考え方と表現について理解を深め、その面白さを体験していく入門的な授業である。ただし、技法内容が変更される場合がある。
到達目標 さまざまな版式に実際に触れることで版画に対する素養を養い、版画芸術への鑑賞眼を身につける。(知識・技能)
受講要件 中・高校において版画制作体験があることが望ましいが、授業は初めての体験として進める。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 基礎的な技法の体験を軸にしながら、版表現について考えていく授業であるから、実習への真摯な取り組みを大切にする。
《受講希望者多数の場合、人数を制限することがある。10名程度》
講義内容 銅版画とシルクスクリーンによる版画制作実習

1 版画概論、課題説明
2 銅版画技法のデモンストレーション
3 シルクスクリーン技法のデモンストレーション
4 下絵制作(個別相談)
5 製版 グランドの塗布、目立て、版分割の計画等
6 製版 下絵の転写、ニードルによる描画、目立て、製版原稿の作成
7 製版 ニードルによる描画、目立て、製版原稿の作成
8 製版 エッチング腐食(1回目)、太い線による製版、感光乳剤の塗布、焼き付け、現像
9 製版 エッチング腐食(2回目)、細い線による製版、シルクスクリーン刷り(1版目)
10 製版 アクアチント腐食(1回目)、薄い調子による製版、シルクスクリーン刷り(2版目)
11 製版 アクアチント腐食(2回目)、濃い調子による製版、シルクスクリーン刷り(3、4版目)
12 試し刷り
13 修正
14 本刷り、乾燥、サイン入れ
15 作品提出、講評会
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 各課題への取り組み姿勢を重視する。
各自選択した銅版画、シルクスクリーンの作品から1点を提出。提出作品についてそれぞれの技法における版画表現についての理解力、表現内容を評価する。そのうえで内容や造形において積極的な工夫が認められた場合「良」とし、授業に向かう姿勢を含めた総合的観点において高い学習成果が認められるものを「優」とする。さらに独創性を有する制作を「秀」と認定し、作品提出を条件に「可」以上、未提出の場合を「不可」とする。
教科書等 視聴覚教材。講義・演習で紹介する各書。『版画の技法と表現』町田市立国際版画美術館刊、『世界版画史』美術出版社刊。
特に受講生が用意する必要はない。
担当者プロフィール 別掲参照 645、621
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 入門編なので体験的な学習であり「版画・芸術」についての自発的な問題提起とする。
アクティブ・ラーニング PBL(学習者が自ら問題を発見し、設定した課題を解決しながら学ぶ)
キーワード 版画の制作体験、入門編。
備考 教材費として7,000円程度が必要。