科目名 工芸制作T(演習)
単位数 2.0
担当者 非常勤講師 粟根 仁志
履修時期 前期
履修対象 2年次
講義形態 演習
講義の目的 七宝は、奈良時代に大陸から日本に伝わり、明治時代に著しく進歩を遂げた美術工芸品である。金属とガラス(ガラス質の釉薬)の複合素材である特性を理解し様々な表現手段を主体的に学ぶ。(知識・技能)、(主体性・思考力・判断力・表現力)
到達目標 1. 七宝制作における独創的な創作をする技能、又は社会や生活に関わる作品を創作するための造形技術を身につける。(技能)
2. 七宝制作における伝統や歴史的変遷を理解し、教育現場に生かすための知識を身につけている。(知識)
受講要件 教職関連科目のため「中学校教諭一種免許」取得希望者の日本画専攻・油絵専攻の2年生以上の学生さんを優先して受講許可します。
履修取消の可否
履修取消不可の理由 日本画・油絵専攻の学生で、「中学校教諭一種免許」取得希望の学生の必修科目のため。
事前・事後学修 インターネットや書籍等で、七宝の概略を調べておく。
講義内容 1 素材と道具の説明、及び扱い方。
2 各種技法について
3 [単色] 裏引き、下地釉薬について・単色の色差し 
4 [多色I] 透明、半透明、不透明釉薬を使った色分け
5 [平脱] 純銀箔を使った表現・グラデーションについて
6 [フリット] フリット粒を使った表現  
7 [噴釉] 異なる性質の釉薬を使った表現
8 [書き割り] 下層の色を表層に反映させる表現
9 [多色U] 透明釉薬を主とした色分け
10 [マーブル] ホットワーク・有線七宝の下地作り
11 [有線] 金属線を釉薬間の間仕切りとして使用する伝統技法
12 [有線] 植線
13 [有線] 色差し 
14 [有線] 研ぎ・仕上げ
15 製作 これまでの技法を使った自由制作
16 制作 技法の決定
17 制作 素地作り 銅板の裁断
18 制作 素地作り 銅板の成形
19 制作 下地作りI 下地釉薬の焼成
20 制作 下地作りU 下地釉薬の焼成
21 制作 テスト板の制作
22 制作 テスト板を使った技法及び色調のテスト
23 制作 加飾I 選択した技法を使っての制作
24 制作 中間チェック
25 制作 加飾U 選択した技法を使っての制作
26 制作 加飾V 選択した技法を使っての制作
27 制作 組み立て
28 制作 仕上げ
29 講評
30 個々の全作品を写真撮りでデータとする
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業参加度および授業に臨む姿勢(約50%)、講評時のプレゼン及び提出作品の評価(約50%) を目安とする。
教科書等 教科書:特になし。
参考書:項目ごとに、適宜資料を配付する。
担当者プロフィール 公益社団法人 日本工芸会正会員 〈日本伝統工芸展 鑑査委員〉
公益社団法人 日本七宝作家協会 理事 

神戸芸術工科大学 クラフト・美術学科 非常勤講師
(2012年4月〜2016年3月) 担当科目:七宝演習T.U
講義に関連する実務経験 神戸芸術工科大学 クラフト・美術学科 非常勤講師
(2012年4月〜2016年3月の4年間) 担当科目:七宝演習T.U
課題や試験に対するフィードバック 授業終了後の技法などについての質問には、教員とのメールで対応する。
アクティブ・ラーニング
キーワード 七宝焼、七宝釉薬、無線七宝、有線七宝、省胎七宝、
備考 美術学科日本画専攻、油絵専攻の学生で、中学校一種免許(美術)修得希望者の必修科目です。 教材費として5,000円程度必要になります。 ※授業担当教員が非常勤講師のため、何か不足の事態が生じた場合は、永見 文人(デザイン工芸学科教授/324室)まで連絡下さい。