科目名 美学T
単位数 2.0
担当者 石谷治寛
履修時期 前期
履修対象 2年次-
講義形態 講義
講義の目的 美学とは、芸術とは何か、どうあるべきかといった理念に関する学問であり、また人は美に接してどのように感じ考えるかという感性を探求する学問である。さらに社会にとって芸術が果たす意味といった芸術理論や芸術批評にも結びついている。美学Tでは古典的なギリシアの哲学を参照にした18世紀の美学を目安に古代に遡り、中世の宗教美術や世界交易、近代化による科学やテクノロジーの発展で美の捉え方が変わっていく20世紀初頭までの産業社会の美意識を通して、現代につながる美学の古典的な考え方を学ぶ。文献にあわせて関連する図版や映像なども豊富に参照する。
到達目標 美や芸術や感性の学を通して過去から現代に向けての重要な事項に関する「思考力・判断力・表現力」を身につける。美学における、歴史的変遷を理解し、表現の「知識」を身につけている。
受講要件 特になし。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 各回のテーマについて身近な例から考えを深めつつも、扱った思想家や著述家、芸術作品について積極的に調べること。
講義内容 1、美学とは何か?
2、アルケーを想像する
3、詩人の神的な力
4、都市と演劇と民主政
5、イデアと知への愛
6、宇宙の調和と神の栄光としての光
7、比例による均整美
8、マニエリスムから襞の美へ
9、啓蒙主義と趣味
10、国民の創生と歴史=物語
11、都市のファンタスマゴリアと労働の表象
12、内面性とインテリア装飾
13、抽象化された記号と形式主義
14、技術と機械
15、東洋美の再発見
※授業の順序は変更することがある。
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 講義のテーマ毎に小課題を提出。
教科書等 講義のなかでプリント配付、また下記以外の参考書を適宜指示する。
参考書:ウンベルト・エーコ『美の歴史』東洋書林、2005
小田部胤久『西洋美学史』東京大学出版会、2009
『美学の事典』丸善出版、2020
担当者プロフィール 近代フランスの美学と視覚文化に関する研究から、外傷記憶を扱う現代アート、メディア芸術の保存とアーカイブなどを考察。美術手帖などで批評の執筆やインタビュー、展示企画なども行う。著書に『幻視とレアリスム―クールベからピサロへ フランス絵画の再考』(人文書院)。共著に『アートセラピー再考』(平凡社)、共訳にクレーリー『知覚の宙吊り』(平凡社)、『24/7眠らない社会』(NTT出版)など。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック Teamsを活用する。
アクティブ・ラーニング
キーワード 美学、感性論、芸術理論、デザイン、技術、環境
備考