科目名 日本美術史U
単位数 2.0
担当者 芸術学部 准教授 城市 真理子
履修時期 後期
履修対象 3年
講義形態 講義
講義の目的 日本美術史は日本文化史の大きな流れの中に位置づけられ、他国の文化の影響を受けつつ、時代ごとの政治・宗教・文学・生活習慣とも関連しながら独自の発展を遂げ、現代に至るまで大きく変容してきた。こうした過去の美術史・文化史を理解することは、実は異文化や現代の美術・文化についての見識を深める上でも必要なことである。
この講義で日本の美術・文化がどのような価値観や感性によって形成されたのか、様々な「美術作品」に関する知識を体系的に学ぶことを通して考察する。また、美術作品を鑑賞することによって多様な「美」への感性を養い、新たな創造や表現のための基礎力を高める。

「日本美術史」(古代〜中世、江戸時代)を対象とし、絵画・工芸の通史について、毎回、各回のテーマごとにパワーポイントによって美術史の流れと主な作品について学び、課題を行う。時代もジャンルも多岐にわたるが、通史のなかでの各作品の位置づけや関係が把握できることをめざす。
また、日本美術の用語・概念、主題と表現技法、時代による様式の変化などの基本的な知識を学習する。
到達目標 ・日本美術史に関する基礎的な知識を文章で説明できる。(知識・技能、思考力・判断力)
・基本的な文献を読解できる。(知識・技能、思考力・判断力)
・美術作品を選んで鑑賞し、文章で解説できる。(知識・技能、思考力・判断力、表現力、主体性)
受講要件 展覧会鑑賞のワークシート作成のため、入館料(500〜1000円程度)等が必要な場合がある(博物館の状況で変更あり)。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 例年は、日本美術の展覧会の鑑賞・日本美術関係の読書を日頃から積極的におこない、美術作品を見る目や知識を養うことを勧めている。また、様々な美術館のホームページの所蔵品紹介やデータベースを閲覧することを勧める。
美術の展覧会の鑑賞・美術関係の読書を日頃から積極的におこない、美術作品を見る目や知識を養うことを勧めている。
 作品分析ワークシートやWebClassに提出する課題が事前・事後学修となっている(30分〜1時間程度)。
講義内容 1  授業の概要 仏教美術の基礎
2  仏像・仏画・工芸―飛鳥時代・白鳳時代
3  仏像・仏画・工芸―奈良時代
4  仏像・仏画・工芸―平安時代前期
5  仏像・仏画・工芸―平安時代後期
6  平安時代やまと絵の発生と展開
7  仏像・仏画・工芸―鎌倉時代
8  鎌倉時代のやまと絵
9  室町時代〜江戸時代への過渡期の美術
10 江戸時代前期の絵画―京狩野・江戸狩野・土佐派
11 江戸時代中期の絵画―応挙と四条派
12 江戸時代中期の絵画―若冲・蕭白
13 江戸時代後期の絵画―浮世絵・琳派
14 江戸時代後期の絵画―狩野派・文人画
15 展覧会の見学
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業期間中に課す小レポート・課題・小テスト等の平常点で評価する。
 (1)webclassの課題で美術史の基礎概念・用語が理解できている。70%
 (2)課題ワークシートの完成度。20%
 (3)webclassの課題・ワークシート等において、講義の他に読書・美術鑑賞などで知見を広め、発展的な見解や論理的な思考過程がしめされていること。10%
教科書等 『日本美術館』(小学館、1997年)を主要参考書として授業を進行する。
『カラー版日本美術史年表』(辻惟雄監修、美術出版社、2002年)を、学生用のテキストとする。
担当者プロフィール 日本美術史、特に中世・近世絵画を専門とする。博物館・美術館学芸員として、国指定文化財をはじめ古美術は幅広いジャンルを扱ってきた経験がある。
研究室:国際学部棟6階 603研究室
講義に関連する実務経験 博物館学芸員経験があり(約10年)、国指定文化財取り扱い責任者となれる資格を持つ。特に古美術資料(絵画・工芸・茶道具等)の保存科学・展示取り扱い及び博物館の業務・運営について知悉している(城市)。
課題や試験に対するフィードバック WebClassでの課題等について講義中にコメント・解説
アクティブ・ラーニング 調査活動 振り返り
キーワード 日本美術 飛鳥時代 奈良時代 平安時代 鎌倉時代 江戸時代 伝統文化 文化史 仏像 絵画 工芸 仏教美術 宗教美術
備考 一部、特別講師による講義が入ることがある。講義内容の順番を変更する事がある。補講、その他、状況によっては、一部オンラインで行う事がある。
※講義に関連する連絡は、WebClassのメールでおこなうので、見落とさないようにすること(重要)。
【学芸員資格取得関係科目】
【教職】中・高専修(美術)、高専修(工芸)