科目名 構成演習T
単位数 2.0
担当者 教授 志水児王(単位認定者)
履修時期 前期
履修対象 1年次
講義形態 演習
講義の目的 鏡を用いた絵画制作。鏡は絵画や美術の歴史のなかで繰り返し登場するモチーフであり、美術作品にその効果を表現として取り入れる事も多く、かつ身近な素材である。1人1枚ずつ渡された「鏡」を自由に扱いながら、鏡を設置する場所や空間、ストーリーを各自で設定・展開するために、鏡の存在や設置されるであろう空間性を再認識し、アトリエや校舎、あるいは自宅等をリサーチする事を通じて、場所性・時間性・独自性・構成力について学習する。
到達目標 台上にセットされたモチーフを描くこととは異なり、モチーフの魅力を引き出すためにアトリエや学内などのフィールドワークを行い、オリジナリティ溢れる鏡の扱い方や場所との関係性の発見を通じて、独創的な創作に向けての思考力・表現力、そして行動力を身に着ける事が好ましい。(思考力・判断力・表現力)
受講要件 この科目は、油絵専攻の学生は1年次必修科目であるので履修すること。
場所の設定、リサーチなど各々生徒がアトリエや大学校舎内(屋外可)での制作場所を決定する事になるが、演習期間、演習時間中は常に課題に集中し、相互の制作環境を尊重し合い、アトリエ内での静粛さを保ちながら積極的な態度で臨む。また校舎内、屋外での制作時は、用意したシートなどを使用して校舎を汚す事の無い様に注意する。
履修取消の可否
履修取消不可の理由 必修科目のため
事前・事後学修 鏡を扱った絵画や美術作品などの参考作品をガンダンス時に鑑賞する。(或いは事前にクラスルームなどのウェブサイトへ掲示する)
講義内容 この科目では、モチーフである1枚の鏡を自画像を描くための素材としてだけでなく、鏡の扱い方によって鏡とその鏡が置かれた空間との構成の魅力を探ろうとするものである。制作過程において、アトリエ及び学内におけるフィールドワーク、エスキース、また屋外では天候の関係上、写真撮影などを各自行っておく。
制作は基本的に平面作品とするが素材や手法は個々のエスキースに応じて面談しながら個別に指導する。
1 ガイダンス及び講義後、フィールドワーク開始。
2 フィールドワーク(モチーフと場所の構成と関係性の考察)
3 フィールドワーク(テーマの考察)
4 面談(エスキースーアイデアの構成)
5 面談(エスキースー構想)
6 制作(エスキースから下書き)
7 制作(試作の展開)
8 制作(試作の発展)
9 制作(個別面談)
10 制作(制作のプラン確認)
11 制作(制作の展開)
12 制作(制作の詳細確認)
13 制作(細部の仕上げと調整)
14 制作、講評準備
15 プレゼンテーションおよび講評(個別または合同)
(授業を通じて必要に応じて個別面談と個別指導を行う。講評会では、各自、制作過程の説明を含めた5分程度のプレゼンテーションを行う。)
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 提出作品の表現内容、造形性、完成度など、特に挑戦的な実践を高く評価する。実習中の取り組みの積極的参加度や授業態度、自らの創作に対しての模索や実験・実践に対して関心をもって制作したと認められ作品提出が完了した場合に点数化して評価する。評価基準については授業態度を含めた総合的観点において、提出作品の内容が満たされていれば「可」。提出作品の内容や造形に学習効果が認められた場合「良」。高い学習成果が認められたものを「優」とし、さらにその中で独自性を表した制作について「秀」と認定する。
教科書等 参考資料は必要に応じて個別に提示または配布する。
担当者プロフィール 芸術学部棟6階 643研究室 東京藝術大学絵画科博士前期課程修了
GALLERY INFO : https://www.misashin.com/
大学ウェブサイト : https://www.aburae.art.hiroshima-cu.ac.jp/member/jio-shimizu/
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 各自の作品を制作するための環境を用意して、実践的な指導を含む面談を行いながら、各自の課題の解決が図られるようにする。個別または全体講評。
アクティブ・ラーニング PBL(学習者が自ら問題を発見し、設定した課題を解決しながら学ぶ)
キーワード 鏡・空間・フィールドワーク
備考