科目名 造形実習UA
単位数 6.0
担当者 准教授:内堀 豪、 教授:永見 文人
履修時期 前期
履修対象 2年次(金属造形)
講義形態 実習
講義の目的 ・金属工芸の彫金技法を中心とした金属の基本的な加工法の習得を目的とする。

彫金技法の中から、ロウ接、透かし技法、象嵌技法、刃タガネによる彫りの実習,擦り出しリングの制作を行い「切る」「やする」「合わせる」「つける」「彫る」の基本的な技術を習得するとともに、金属素材についての理解を深める。後半は、ロストワックス法による鋳造方法について学ぶ。
到達目標 ・工芸や金属造形における、歴史的変遷を理解している。(知識)
・社会や生活に関わる作品を創作するための造形技術を身に付けている。(技能)??

・彫金技法を中心とした金属の基本的な加工法を理解し自身の制作に活かすことができるようになること。(技能)
受講要件 1年次におけるデザイン工芸学科の専門科目を全て履修済みであること。
履修取消の可否
履修取消不可の理由 必修科目のため。
事前・事後学修 金属造形分野の基礎的な造形力、技法の習得には日々の積み重ねが必要である。毎日の実習を大切にし、始めての経験である道具や機械の使用方法も正しく理解し、安全に実習をこなして欲しい。基本を踏まえた上での新たな表現の可能性に気付き自己の作品へと展開できる事を期待する。授業で取り上げた専門技法や、作家については、専門書籍や、インターネット等で調べ、復習する。
講義内容 〔1〕彫り  【内堀】

  1. 道具製作(彫金鎚2本、松ヤニ)【永見】
 2. 蹴り彫り、片切り彫り鏨の製作
  3. 毛彫り、丸毛彫り鏨の製作

〔2〕象嵌・透かし  【内堀】

  4. 象嵌・透かし技法・道具の使用説明(糸鋸による透かし・摺合わせ、焼鈍、ろう付けなど)
 5. 象嵌・透かし技法によるテストピースの制作と色上げの練習
  6. 制作
  7.  制作と講評

〔3〕リング制作 【内堀】

 8. リングの制作工程・道具の使用説明(刻印打ち、ろう付け、ヤスリ掛け、磨き等)
 9.  擂り出しリングの制作
 10.  擂り出しリングの制作と講評
 
〔4〕鋳造 : ロストワックス法による鋳造【内堀】

11.  鋳造についての概説(原形制作、型製作、鋳込み)
12.  ワックス原形制作
13.  ワックス原形制作
14.  型製作
15.  鋳込み、仕上げ、講評
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 講評時に各自が自己の作品についてのプレゼンテーションを行う。
成績は、各単元の受講状況(約30%)とプレゼンテーションの状況を加味した作品評価(約70%)で評価する。
教科書等 教科書:特になし
参考書:項目ごとに、適宜資料を配付する
部分的に電子教材を使用するため、授業の際にはPC又はタブレットを必ず持参すること
担当者プロフィール ・内堀 豪(芸術学部棟3階:322 研究室)
 金属工芸の技法をベースとして作品制作と表現の研究を行っている。
 
・永見文人(芸術学部棟3階:324 研究室)
 専門は金属工芸である。材料、技術の可能性を常に意識しながら工芸、金属造形の分野において研究・作品発表を行うと同時に、平成6年の開学依頼、金属造形分野の学生の指導を担当している。
 日展 会友、現代工芸美術家協会 本会員
講義に関連する実務経験 ・内堀 豪
 令和3年度着任。東京藝術大学工芸科助教、東京藝術大学彫金研究室・大学院保存修復工芸研究室非常勤講師、山脇美術専門学院ジュエリーデザイン科、長岡造形大学、日本大学創成デザイン学科等で平成7年より28年間、一貫して工芸やデザインの教育に携わる。

・永見文人
 専門は金属工芸である。材料、技術の可能性を常に意識しながら工芸、金属造形の分野において研究・作品発表を行うと同時に、平成6年の開学以来30年間、金属造形分野の学生の指導を担当している。
 日展 会友、現代工芸美術家協会 本会員
課題や試験に対するフィードバック ・技法や表現手法についての質問は授業時間に随時対応する。
・提出した作品やレポートは後日講評する
アクティブ・ラーニング ・作品の講評時に各自の表現手法についてのプレゼンとディスカッション形式の意見交換会を行い、受講者全員で意見を共有する。

・PBL、ジグソー
キーワード 鍛金、彫金、鋳金、銅、真鍮、洋白、銀、アルミ、鏨(たがね)、刃鏨の種類、打ち鏨の種類、糸鋸、やすり、銀ロウ、フラックス、ハンダ、硫化着色、煮色着色、
備考 ・中学校一種免許(美術)必修科目
・高校一種免許(工芸) 必修科目