科目名	平和構築論
単位数	2.0
担当者	准教授　古澤 嘉朗
履修時期	後期
履修対象	博士前期課程１・２年
講義形態	講義
講義の目的	「平和構築」は国連事務総長報告書『平和への課題』（1992年）が契機となって国際社会に広まったが、平和構築に関する知見・経験が集積されるにともない、様々な課題が指摘されるようになった。本講義では、平和構築に関する議論を体系的に学びます。
到達目標	- 平和構築に関する体系的な理解を身につける（知識・技能）。 -「平和」という言葉の多面性について考察できるようになる（思考力・判断力・表現力）。 -受講生の研究テーマがどのように平和構築に関連しているのかについて各自が考察できるようになる（主体性・協働性）。
受講要件	英語文献を読む覚悟
履修取消の可否	可
履修取消不可の理由
事前・事後学修	毎週、指定された論文（英語文献から）を読み、ノートに整理する（学習時間目安：週120分）。
講義内容	第1回：　平和構築と『平和への課題』 第2回：　政策における「平和構築」の応用 第3回：　平和構築とリベラルピース 第4回：　平和構築と国家建設：選挙制度支援 第5回：　平和構築と国家建設：警察改革支援 第6回：　下（from below）からの平和構築 第7回：　リベラルピースと「平和構築論争」（Peacebuilding Debate） 第8回：　平和構築と「混淆性」（hybridity） 第9回：　平和構築と「日常性」（everyday） 第10回：　平和構築における正義と平和のジレンマ 第11回：　平和構築の力学 第12回：　平和構築と未承認国家 第13回：　平和構築とディアスポラ 第14回：　平和構築と芸術 第15回：　平和構築と集合的記憶
期末試験実施の有無	実施しない
評価方法・基準	授業参加度（50％）と期末レポート（50％）
教科書等	参考文献 - Roger MacGinty, ed. (2013) Routledge Handbook of Peacebuilding. Routledge. - Michael Pugh, Neil Cooper, and Mandy Turner, eds. (2008) Whose Peace? Critical Perspectives on the Political Economy of Peacebuilding. Palgrave Macmillan. - Oliver P. Richmond, ed. (2010) Palgrave Advances in Peacebuilding. Palgrave Macmillan. - 古澤嘉朗・田辺寿一郎編（2024）『国際紛争解決論』溪水社。 - 授業中に適宜資料も配布する。
担当者プロフィール	専門は紛争解決論／平和構築論。西アフリカ・シエラレオネ、東アフリカ・ケニア、中央アフリカ・ルワンダにてフィールドワークを行っています。近著に『国際紛争解決論』（田辺寿一郎と共編著、渓水社、2024年）、"Police Reform and Peacebuilding," in Oliver Richmond and Gezim Visoka, eds., Palgrave Encyclopedia of Peace and Conflict Studies. Cham: Palgrave Macmillan, 2022など。研究室：国際学部棟（6階）642研究室
講義に関連する実務経験	2005年9月-2006年9月；The Carter Center（米国）のDemocracy ProgramにてYKK Fellowとして、エチオピアの市民対話事業・ガイアナの選挙監視事業の立ち上げに従事。 2007年5月-2009年3月：特定非営利活動法人ピースビルダーズにてプログラム調整員として、外務省委託「平和構築人材育成パイロット事業」とジャパンプラットフォーム「平和構築基金助成事業」を担当。
課題や試験に対するフィードバック	・提出したレポートは後日講評する。
アクティブ・ラーニング	プレゼンテーション、調査活動、ディスカッション
キーワード	平和構築政策、開発援助政策、ハイブリディティ、アフリカ
備考