科目名 | 情報メディア論U | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 教授 井上 泰浩 | ||
履修時期 | 後期 | ||
履修対象 | 博士前期課程1、2年 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 | 情報メディア論Aで学ぶ人間の認知や行動に影響を与えるメディアの理論や、社会現象を引き起こすメディアの理論を踏まえ、国際報道、テレビ、映画をはじめ、先端メディアを介する情報がなぜ、どのような過程で世論形成や異文化コミュニケーションに影響を与えるのか。また、政策決定にメディアが果たす役割や、プロパガンダはどのように行われるのか、インターネットなど情報通信技術の影響といった実社会での例を考察する。さらに、メディア理論の様々な分野での応用法を学ぶ。A、Bの受講により、メディアに流れる情報を読み解き実践に応用するメディア・リテラシー能力を高めることも目的のひとつ。 | ||
到達目標 | メディア理論を包括的に理解した上で、広範な社会現象を科学的に分析、また、将来予測ができるようになる。そのため社会科学の研究分析手法(統計分析、内容分析などの社会調査)を同時に身に着けること目指す。 | ||
受講要件 | 新聞、テレビ、音楽、映画、そしてインターネットに興味を持っていると同時に、社会科学の分析手法を身につける、もしくは、さらに伸ばそうという目標を持つこと。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 社会、政治、また経済活動とメディアがどのように関わり、影響を与えているかについて常に自分なりの分析と解釈をしようと努めること。 | ||
講義内容 |
メディア理論を包括的に理解した上で、以下の項目の実証例を考察する。また、メディア理論を使い、受講生が興味を持った社会現象を読み解く試みも行う。 ・ 政治家のイメージ戦略と実例 ・ 外交の舞台で繰り広げられるメディア戦略 ・ マスコミ報道による世論形成の構造 ・ 戦時中のプロパガンダ戦略の実例 ・ 広告会社のメディア戦略の手法 ・ インターネットなど情報通信技術がもたらす社会、政治変革 ・ テレビがつくる社会事象の概念、外国のイメージ 1 メディアの影響の理論 概説1 2 メディアの影響の理論 概説2 3 メディアの影響の理論 世論形成1 4 メディアの影響の理論 世論形成2 5 メディアの影響の理論 イメージ戦略1(政治家や芸能人) 6 メディアの影響の理論 イメージ戦略2(国家や企業) 7 メディアの影響の理論 外交1(国家イメージ) 8 メディアの影響の理論 外交2(パブリックディプロマシー) 9 メディアの影響の理論 外交3(パブリックディプロマシー) 10 メディアの影響の理論 プロパガンダと情報操作1 11 メディアの影響の理論 プロパガンダと情報操作2 12 ソーシャルメディア時代のメディアの影響1(共感と共有) 13 ソーシャルメディア時代のメディアの影響2(選択視聴と意見強化) 14 メディアの影響総括 15 プレゼンテーション |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | 毎回のディスカッション・プレゼンテーションとペーパー(小論文) | ||
教科書等 |
井上泰浩『アメリカの原爆神話と情報操作』朝日新聞出版。 参考書 井上泰浩『メディアリテラシー 媒体と情報の構造学』日本評論社。 また、プリントを配布するとともに、受講生の目的にあった参考書を指定する。 |
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担当者プロフィール |
全国紙記者を経てミシガン州立大学でマスメディア学の博士号を取得。2013-2014年、ハワイ大学マノア校平和研究所研究員。 専門は、メディアの影響・心理学(テレビや広告などのメディア・コンテントが人間のイメージ形成や行動にどのような影響を与えるかなど)、国際コミュニケーション(メディアによる情報の世界流通が政治や文化にどのような影響を及ぼすか)、政治コミュニケーション(キャンペーンや情報操作による政治や外交の問題など)、ジャーナリズムなど、幅広く取り組んでいます。現在の研究テーマは、原爆投下の国際報道比較、ソーシャルメディアと社会変化など。 |
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講義に関連する実務経験 | 全国紙の記者として取材編集のマスコミ実務経験を持つ。 | ||
課題や試験に対するフィードバック | プレゼンテーションやハンドアウトに対してより良いものにするためのコメント・フィードバック | ||
アクティブ・ラーニング | |||
キーワード | メディア、マスメディア、認知、行動、態度、社会影響、政治とメディア、パブリックディプロマシー、ソーシャルメディア、プロパガンダ、情報操作 | ||
備考 |