科目名 | ラテンアメリカ文化論T | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 准教授 吉江 貴文 | ||
履修時期 | 前期 | ||
履修対象 | 博士前期課程 | ||
講義形態 | 演習 | ||
講義の目的 |
「近代ヒスパニック世界と文書ネットワーク」 16世期以降、インディアスにおいて植民地事業を展開したスペイン帝国の統治原理は、文書主義の優越というイデオロギーによって支えられていた。アメリカからアジアまで広がるスペイン帝国の支配領域では、マドリード王宮の発する命令書簡からインディアス最末端の先住民請願書に至るまで、さまざまな文書が行き交い、二つの大洋を跨いで横断することで、大陸間を接続する壮大な文書ネットワークが展開されていた。本講義の目的は、そうしたスペイン帝国の植民地支配を支えた文書ネットワークの成立過程と機能について、関連資料の購読などにもとづいて理解を深めることにある。 |
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到達目標 | 「講義内容」で挙げている人類学・歴史学の文献資料等を参考にして、近代ヒスパニック世界を対象とするリテラシー研究や文書メディア論の現状について、基礎的な理解を得ることを目標とする。 | ||
受講要件 | スペイン語で記述された人類学・歴史学の文献、資料等を中心に扱うので、中級以上のスペイン語(読解)能力、およびラテンアメリカ史についての基礎的知識をもっていることが受講の必須要件となる。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 | 課題として取り上げる文献の内容を事前に読み込んだうえ、要点をレジュメにまとめて提出する。 | ||
講義内容 | A.Brendeckeの“Imperio e informacion. Funciones del saber en el dominio colonial espanol.”(『帝国と情報 スペイン植民地支配における知の役割』)、吉江貴文編『近代ヒスパニック世界と文書ネットワーク』などの文献講読を通して、16世紀以降、世界的な規模でスペイン帝国が構築した文書管理システムの実態について理解を深める。 | ||
期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 | 出席、平常点、期末課題を総合的に評価する。 | ||
教科書等 |
・A.Brendecke, 2012,“Imperio e informacion. Funciones del saber en el dominio colonial espanol.”Iberoamericana. ・吉江貴文編、2019、『近代ヒスパニック世界と文書ネットワーク』、国立民族学博物館。 ・その他の参考文献については、ガイダンス期間、および講義を通して適宜指示する。 |
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担当者プロフィール |
専門領域は歴史人類学(ラテンアメリカ、スペイン)、文書研究。 1993年より、ボリビア、ペルー、スペインを中心にフィールド調査を行っている。現在の研究テーマは『近代ヒスパニック世界における文書ネットワークの成立と展開』。 ・国際棟734研究室。 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 授業のなかで提示する課題(レポート等)については、適宜、評価したうえで、模範解答、注意点、コメント等を対面授業、およびWebClassによって示す。 | ||
アクティブ・ラーニング | PBL、TBL、プレゼンテーション、ディスカッション、振り返り。 | ||
キーワード | 近代ヒスパニック世界、文書ネットワーク、スペイン帝国、ラテンアメリカ、植民地史、歴史人類学。 | ||
備考 |