科目名 中東イスラーム社会論T
単位数 2.0
担当者 准教授 田浪亜央江
履修時期 前期
履修対象 博士前期課程1、2年
講義形態 演習
講義の目的 イスラームを宗教としてだけでなく、非ムスリムをも包括する社会全体を覆うシステムとして捉え、この社会の特性を捉える。前半は国境線による分割以前の中東アラブ社会の記憶を辿り、その可能性を考察することを通じて、この地域の混迷状況の起源としての諸国家体制を再考する。後半は社会システムとしてのイスラームが社会で果たす役割を踏まえたうえで、国民国家とイスラームが結びついたさいの問題を考察する。指定する参考資料について履修生が回りもちでレジュメを作成し、発表とコメントを中心に進める。
到達目標 論文など一定量の文章を読み、論旨および論者のスタンスを把握した上で、自分の議論を作り出せるようになる。(知識・技能・思考力)
受講要件 特になし。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 自分の担当であるか否かを問わず、資料を読み、発言する準備をすること。
講義内容 1. オリエンテーション 
2. イスラームに関する基礎的用語の確認
3. イスラーム理解のための基礎的概念
4. オスマン帝国再考 統治の観点から
5. オスマン帝国再考 社会史の観点から
6. オスマン帝国再考 移動の観点から
7. ベドウィンの歴史的表象
8. ベドウィンに関する諸問題
9. 委任統治と現地社会 イギリス委任統治
10.委任統治と現地社会 フランス委任統治
11.委任統治と現地社会 統治領間の関係
12.イスラーム経済
13.相互扶助
14.客人歓待
15.国民国家とイスラーム
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業中のコメントや発表(50%)、テーマごとに提出するペーパー(50%)
教科書等 特になし。論文などの資料を配布します。
担当者プロフィール 大学在学中にシリア・ダマスカス大学留学。大学院在学中にパレスチナ(イスラエル)留学。
講義に関連する実務経験 2006年4月〜2009年3月 独立行政法人国際交流基金(中東における学術交流事業に従事)、2009年4月〜2013年3月 外務省語学研修所(アラビア語指導)
課題や試験に対するフィードバック 期末課題を除き、授業中に提出内容についてコメントします。
アクティブ・ラーニング
キーワード イスラーム 移動 食文化 ホスピタリティ
備考