科目名 コンピュータアーキテクチャ特論
単位数 2.0
担当者 情報工学専攻 教授 弘中 哲夫
履修時期 前期
履修対象 1、2年生
講義形態 講義
講義の目的 コンピュータの基本的な構造と動作原理から始め、性能向上のために開発された様々な手法について学んで行きます。本講義では、学生はハードウェア記述言語を用いて簡単なオリジナルコンピュータを設計します。その後、パイプラインプロセッサ、スーパースカラプロセッサ、キャッシュメモリによるメモリの階層化などの再設計を行い、性能を向上させる手法を学びます。
 学生は再設計の過程を通して、各手法にある問題点を解決策とともに理解します。また、学生は自分のニーズに合わせてコンピュータを設計することができるようになります。そして、コンピュータアーキテクチャに対する詳細な理解に基づいて性能を引き出すプログラミングができるようになります.

Starting with the basic structure and operating principles of computers, students will learn about various methods developed to improve performance. In this course, students will design a simple original computer using a hardware description language. Students will then learn how to improve processing performance by redesigning the computer with pipeline processors, superscalar processors, and memory hierarchy with cache memory.
 Through the redesign process, students will understand the problems of each method along with the solutions. Students will also be able to design a computer to suit their own needs. And they will be able to program for performance based on a detailed understanding of computer architecture.
到達目標 ・コンピュータの構造と動作原理を理解し,自分で設計できる。
・コンピュータの性能向上手法を理解し、それを実現するために必要な技術が説明できる。
・コンピュータの性能向上手法を適用したプロセッサを自分で設計できる。
受講要件 コンピュータシステム,オペレーティングシステム,および,プログラミングに関する基礎的な事項を理解していること.
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 講義ではほぼ毎回,「仕様を決定する」,「設計する」,「プログラミングする」などの課題を設定し,次の講義で課題に取り組んだ結果を発表してもらう.
事前学修として次回の講義内容に関する資料を事前に目を通しておくこと.
事後学修として講義毎の課題を行い,次回発表できるように準備すること。
講義内容 第1回 アセンブリの復習
第2回 プロセッサ用のプログラムの作成手法
第3回 CPUの動作の説明
第4回 CPUを設計するためのHDLの解説
第5回 プロセッサの仕様決定
第6回 プロセッサの詳細設計
第7回 プロセッサのRTL設計
第8回 プロセッサの性能評価
第9回 パイプラインプロセッサの仕様決定
第10回 パイプラインプロセッサの詳細設計
第11回 パイプラインプロセッサのRTL設計
第12回 パイプラインプロセッサの性能評価
第13回 キャッシュの仕様決定と詳細設計
第14回 キャッシュの性能評価
第15回 設計結果のプレゼンテーション
※授業の順序は変更することがある。
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 講義中の発表:50%
レポート課題:50%
教科書等 教科書:なし
参考資料:講義中に文献を示す。
参考書:デジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ第2版(翔泳社)
参考書:パターソン&ヘネシー「コンピュータの構成と設計 上 第5版」(日経BP)
参考書:パターソン&ヘネシー「コンピュータの構成と設計 下 第5版」(日経BP)
参考書:北村俊明「コンピュータアーキテクチャの基礎」(サイエンス社)
担当者プロフィール 弘中哲夫:情511研究室
コンピュータアーキテクチャの研究を主テーマとして理論にとどまらず、新しいものを回路設計技術により実現することに興味を持っている。自分で考えたものを自分で実現する自由さと楽しさを学生に一緒に感じてもらいたいと思っている。

授業内容や宿題などに関する、学生の個別学習相談を随時受け付けています。
教員の所在は、学内サイネージ等に掲示されていますので、確認の上、研究室を訪ねてみてください。講義内容や演習課題などに関する個別学習相談は随時受け付けています。研究室を訪ねる他、メール、チャットなどで気軽に質問してください。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック 発表,課題レポートに関するフィードバックは講義時間内に行います。
アクティブ・ラーニング PBL,プレゼンテーション
キーワード コンピュータアーキテクチャ,プロセッサ,パイプラインニング,スーパスカラ,キャッシュ
備考 [教職] 中高専修(数学)