科目名 知識ベース特論
単位数 2.0
担当者 知能工学専攻 教授 田村 慶一
履修時期 前期
履修対象 1、2年次
講義形態 講義
講義の目的 構造化データや非構造化データを対象とした知識情報を抽出・管理・運用するための知識ベースシステムの基本概念と演繹的側面について学ぶ。また、知識ベースシステムを効率的に構築するための知識獲得手法や知識発見技術、さらには、知識ベースシステムの精度や処理性能向上を行うための諸技術についてもその基礎的技術と応用について理解を深める。
到達目標 ・知識ベースシステムを支える知識獲得手法や知識発見技術の基礎と精度や処理性能向上を行うための諸技術を身につける。
・知識ベースシステムの観点から知識獲得手法や知識発見技術と社会的課題の解決を結びつけ、関連技術についてプレゼンテーションを通して説明できるようになる。
受講要件 本講義では、離散数学、データベース、データマイニング、データ構造とアルゴリズムや機械学習に関する基礎知識を前提としますので、事前にそれらの理解を深めておいてください。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 シラバスに沿って講義を行いますので、事前学修としてキーワードとなる基礎技術の概念について理解を深めてくること。
また、事後学修のために、プリントを配布する(レポート課題を課す)。レポート課題の取り組みに際しては、できるだけ多くの資料を調査すること。
講義内容 第1回 知識ベースと知識発見
  知識ベースとは、知識表現、関係データベース、演繹データベース、KDDプロセス、ビッグデータ、データマイニングなど

第2回 データ表現と索引構造
  数値データ、文字列データ、空間データや多次元データのデータ表現、索引構造など

第3回 データクラスタリングと分類
  分割クラスタリング、階層的クラスタリング、密度に基づくラスタリングなど

第4回 パターン抽出と知識表現(集合パターン)
  頻出パターン、相関ルール、FP-growthなど

第5回 パターン抽出と知識表現(系列パターン)
  系列データ、配列パターン、パターン表現など

第6回 並列処理の基礎
  概念、並列計算アーキテクチャ、並列化モデルなど

第7回 並列処理とその応用
  性能指標、負荷分散モデル、プログラミングモデルなど

第8回 ソーシャルメディア上のデータに対する時空間分析
  集合知、時空間クラスタリング、バースト検出など

第9回 時系列データの分析
  IoT,時系列データマイニング,DTW,近似表現,SAX表現,大規模分散システムなど

第10回 ネットワークグラフ構造からの知識発見
  グラフ構造とクラスタ、Newman法、リンクコミュニティなど

第11回 知識ベースシステムに関する基礎演習
  知識ベースシステムに関する基礎的な内容の調査・ディスカッション

第12回 知識ベースシステムに関する応用演習(その1)
  知識ベースシステムと自身の研究との関連を発表

第13回 知識ベースシステムに関する応用演習(その2)
  知識ベースシステムと社会課題との関連を発表

第14回 深層表現による知識獲得(教師なし学習)
  パーセプトロン、誤差逆伝播法、確率的勾配法、オートエンコーダ、ボルツマンマシンなど

第15回 深層学習による知識獲得(教師あり学習)
  積層自己符号化器、畳み込みニューラルネットワーク、ディープビリーフネットワーク、ディープボルツマンマシンなど

※授業の順序は変更することがある。
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 授業態度とレポート(100%)で評価する。レポートについては、コンピュータを使用した演習を含み、指定された期限までに提出し、受理される必要があります。
評価基準は、成績評価は本学の「成績評価に係るガイドライン」の通りとする。
教科書等 講義資料のコピーを適時配布する。
担当者プロフィール ビッグデータ分析、実社会情報分析や時空間データマイニングに関する研究に従事。
研究室:情報科学部棟6階 620研究室

授業内容や宿題などに関する、学生の個別学習相談を随時受け付けています。
教員の所在は、学内サイネージ等に掲示されていますので、確認の上、研究室を訪ねてみてください。
講義に関連する実務経験
課題や試験に対するフィードバック ・演習問題とレポート課題については講義中に解説を行う。
アクティブ・ラーニング 振り返り
ディスカッション
キーワード 知識ベースシステム、データマイニング、知識発見、機械学習、並列処理
備考 【教職】高専修(数学)