科目名 コンピュータグラフィックス特論
単位数 2.0
担当者 知能工学専攻 講師 馬場 雅志
履修時期 後期
履修対象 1、2年次
講義形態 講義
講義の目的 コンピュータグラフィックス(CG)とは、計算機内部に保持する3次元形状モデルから2次元の画像を生成する技術である。今日、CGは、映画やゲームだけでなく、さまざまな分野で利用されている。本講義では、隠面消去や陰影付けを中心に3次元CGの発展的な内容を学ぶ。これらの講義内容をより深く理解するため、隠面消去、シェーディング、シャドウイングを統一的に扱えるレイトレーシング法を題材として、プログラミング演習を行う。また、CGに関する最近の研究から、特に重要と思われるGPU(Graphics Processing Unit)を用いたレンダリングについても学ぶ。さらに、GPUを用いたレンダリングのプログラミング実習を行う。実習の成果をレポートしてまとめ、報告の実習を行う。
到達目標 本講義では、CGの発展的な技術を学習するだけでなく、演習を行うことにより、CGの理論の習得と同時に、問題解決能力の向上を目指す。演習では、C言語を用いてレイトレーシング法およびGPUレンダリングのプログラム作成を行う。(知識・技能)
関連研究について調べ、実習の成果をレポートとして作成し、発表することにより、調査・発表の能力の向上を目指す。(思考力・判断力・表現力)
受講要件 プログラミング演習を行うため、C言語でのプログラム作成が可能であること。
学部の講義科目「コンピュータグラフィックスI」を受講していることが望ましい。
履修取消の可否
履修取消不可の理由
事前・事後学修 (事前学修)レイトレーシング法、OpenGL、GLSL、WebGLについて、事前に基礎知識を得ておく。
(事後学修)プログラミングの課題が出されるので、必要に応じて自習時間を利用して進めておく。
講義内容 1.講義の概要と導入
2.隠面消去アルゴリズム
3.シェーディング
4.シャドウイング
5.マッピング
6.GPUプログラミング
7.プログラミング演習(処理手法の説明)
8.プログラミング演習(結果確認、デバッグ)
9.中間発表
10.レイトレーシング法の基礎
11.レイトレーシングにおけるシェーディングとシャドウイング
12.完全鏡面反射(映り込み)
13.ポリゴンとレイとの交差判定
14.分散レイトレーシング
15.最終発表
期末試験実施の有無 実施しない
評価方法・基準 演習、レポートおよび発表を総合的に評価する。
一定回数の出席と演習への参加、レポートの提出及び発表が単位修得の必須条件である。
秀、優、良、可の別は、提出された演習およびレポートと、発表内容の良否によって判断する。
教科書等 教科書:
なし(適宜プリントを配布する)
参考書:
コンピュータグラフィックス編集委員会編:コンピュータグラフィックス、画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)
画像電子学会編:ビジュアルコンピューティング(3次元CGによる画像生成)、電機大出版局
H.J.Jensen 著、苗村健訳:フォトンマッピングー実写に迫るコンピュータグラフィックス、オーム社
担当者プロフィール 画像メディア工学・CG研究室に所属し、実物体と同等な高精細なCG作成の研究に従事。
研究室:情報科学部6階 610研究室

【学生の学習指導・支援体制について】
授業内容に関しての学生の個別学習相談は随時受け付けている。
メール等で質問するか,直接研究室に来室して質問することが可能である。
講義に関連する実務経験 1992年4月〜1994年12月 トヨタ自動車株式会社に勤務(システム開発業務に従事)
課題や試験に対するフィードバック レポート課題の解説を行う。
アクティブ・ラーニング プログラミング演習。振り返り。
キーワード レイトレーシング法、Zバッファ法、GPUプログラミング、OpenGL、GLSL、WebGL
備考 【教職】高専修(数学)