科目名 | 医用画像診断支援特論 | ||
単位数 | 2.0 | ||
担当者 | 医用情報科学専攻 准教授 青山 正人 | ||
履修時期 | 前期(第2ターム) | ||
履修対象 | 1・2年次 | ||
講義形態 | 講義 | ||
講義の目的 |
演習を伴う。 情報処理技術の応用としての医用画像診断支援の概念、背景、効果について学ぶ。診断支援は、画像中に現れる病変などの異常部分の「検出」と検出された部分の良悪性「鑑別」に分けられる。加えて、そこに至るまでの定量的な解析結果を数値、あるいは画像データ等として可視化したものを提示することで、医師の診断を支援することも広義の診断支援に含まれる。 本講義では、以下のように実装も取り入れながら医用画像を対象とした情報処理技術の応用としての診断支援に関する知識を深めることができる。 1. 医用画像の診断支援に関して、輪講(英語論文)形式での発表を通して受講者間で議論し、相互に理解を深めることができる。 2.「X線画像の照射野絞り領域の検出と高輝度領域の低輝度化」を取り上げ、対象データを整理し、具体的なアルゴリズムを実現することにより検討したアルゴリズムの妥当性、性能を評価する方法を修得する。 |
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到達目標 |
・情報科学の立場から、今日の診断に欠かせなくなっている医用画像について、画像からのコンピュータ支援検出、領域抽出などの輪講を通じて総合的に理解し、診断支援への展開について自ら考え説明できる。 ・基本的な画像処理技術を演習による実装を通して修得する。そこでは、医用画像診断支援の具体例を実現する処理を対象データの整理の検討から具体的なアルゴリズム開発まで一貫した経験により実践的に身につける。 |
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受講要件 | 基本的なプログラミングが行えること。 | ||
履修取消の可否 | 可 | ||
履修取消不可の理由 | |||
事前・事後学修 |
【事前学修】 ・輪講での担当に割り当てられた範囲の内容に関して、受講者の前で発表できるように準備する。割り当てられた範囲を読むだけでなく、内容の理解と関連する調査も含む。 ・プログラミングに関する講義、演習、実験を復習する。 ・処理を実現するためのアルゴリズムについて事前に検討しておく。 ・MATLABを使用するための準備、自己学習形式のコースに着手しておく。 【事後学修】 ・発表、議論を受けて、理解が不十分な点などの気づきがあれば、さらに理解が深められるように学習する。 ・作成したプログラム、処理結果、考察内容を発表できるようにまとめる。発表での議論を受けてレポートとしてまとめる。 |
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講義内容 |
第1回:文献 [1] 前半 Introduction Datasets and Related Work Methods 第2回:文献 [1] 後半 Evaluations and Discussions Analysis via CNN Learning Traces and Lul Visualization Conclusion 第3回:文献 [2] 前半 Introduction Proposed Network Architecture: UNet++ Experiments 第4回:文献 [2] 後半 Results Discussions Related Works Conclusion 第5回:文献 [3] 前半 Introduction Related Work Method 第6回:文献 [3] 後半 Experiments and Results Discussion Conclusion 第7回:「X線画像の照射野絞り領域の検出と高輝度領域の低輝度化」の背景 第8回:実装で使用するツールの準備(MATLAB入門を用いた学習) 第9回:実装で参考になる処理の学習(画像処理入門を用いた学習) 第10回:画像データの扱い・画像の平滑化 第11回:エッジ検出・ハフ変換による直線検出 第12回:線ベースの形状認識 第13回:照射野絞り領域の検出 第14回:高輝度領域の低輝度化 第15回:発表会 ※授業の順序は変更することがある。 |
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期末試験実施の有無 | 実施しない | ||
評価方法・基準 |
輪講における ・発表内容(20%) ・発表までの取組・準備状況(10%) ・レポート(20%) 実装 ・プログラム作成を伴うレポート(20%) ・発表会での発表内容(30%) |
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教科書等 |
適宜、印刷物を配付する。 輪講は以下を予定している(IEEE Trans. on Medical Imaging)。 [1] H.-C. Shin et al. : "Deep Convolutional Neural Networks for Computer-Aided Detection: CNN Architectures, Dataset Characteristics and Transfer Learning", Vol. 35, No. 5, pp. 1285 - 1298, 2016. [2] Z. Zhou et al. : "UNet++: Redesigning Skip Connections to Exploit Multiscale Features in Image Segmentation", Vol. 39, No. 6, pp. 1856 - 1867, 2020. [3] X. Li. et al. : "H-DenseUNet: Hybrid Densely Connected UNet for Liver and Tumor Segmentation From CT Volumes", Vol. 37, No. 12, pp. 2663 - 2674, 2018. |
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担当者プロフィール |
医用画像診断支援に関する研究に従事。 【学生の学習指導・支援体制について】 授業内容に関する、学生の個別学習相談を随時受け付けている、 事前にメールでアポイントメントを取ってから、来訪すること。 |
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講義に関連する実務経験 | |||
課題や試験に対するフィードバック | 講義中に適宜、フィードバックを行う。 | ||
アクティブ・ラーニング |
PBL TBL プレゼンテーション 調査活動 |
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キーワード | 医用画像診断支援、コンピュータ支援検出、領域抽出 | ||
備考 |
【教職】高専修(情報) 履修登録者数に合わせて、その人数で幅広く効果的に医用画像診断支援を理解するために、前半で扱う文献や後半との比率などを変更する可能性がある。 |