論文
公開件数:117件
No. 掲載種別 単著・共著区分 タイトル 著者 誌名 出版者 巻号頁 出版日 ISSN DOI URL 概要
1 (MISC)総説・解説(その他)
単著
閾を開く声──青木涼子の謡の展開によせて
柿木伸之
東京文化会館「現代音楽と能〜くちづけ」プログラム
東京文化会館
17-18
2019/03/09


URL
東京文化会館主催の演奏会「現代音楽と能〜くちづけ」プログラムのための解説的なエッセイ。現代音楽と協働しながら、彼岸と此岸の閾を開き、うたう可能性を開拓し続けている能アーティスト青木涼子の活動を、2017年12月1日にパリで行われた細川俊夫の《二人静》の初演を含めて紹介する。
2 (MISC)総説・解説(その他)
単著
手つきと身ぶり──広島で『月夜釜合戦』を『山谷──やられたらやりかえせ』とともに観て
柿木伸之
批評新聞CALDRONS
批評新聞「CALDRONS」編集部
2, 1-2
2019/03/06


URL
2018年1月13日、ドキュメンタリー映画『山谷──やられたらやりかえせ』の監督の一人山岡強一の命日に、この映画と『月夜釜合戦』を観たのを踏まえ、後者を前者に対する応答と捉えるとともに、両者の対照を指摘し、佐藤零郎監督の劇映画『月夜釜合戦』の独特の特徴を浮き彫りにする映画評。とくにその時折中断する時間の強度に着目し、そこに浮かび上がる権力の視線から逃れていく身ぶりの特徴を論じた。
3 研究論文(学術雑誌)
単著
天使の変貌──ベンヤミンにおける言語と歴史をめぐる思考の像
柿木伸之
『ナマール』
神戸・ユダヤ文化研究会
23, 31-46
2018/12/27
2188-5621

URL
パウル・クレーの《新しい天使》を手に入れて以来、ベンヤミンの生涯の節目に、ないしは機器ともいえる時期に彼の著作に描き出された天使の像を、言語と歴史を徹底的に問う彼の思考を読み解く鍵として検討する。ベンヤミンにおける天使の像が、生を他言語の語り手と歴史の他者に開かれたものへ内在的に変革する道筋を暗示する彼の思考の像であることを明らかにする。
4 (MISC)総説・解説(その他)
単著
魂の息吹が交響する場を開く作品の予感 ──2018年度国際交流基金賞受賞記念イベント「越境する魂の邂逅」における文学と音楽の共鳴に接して
柿木伸之
ウェブ・マガジン『をちこち』
国際交流基金
2018年12月, 1-1
2018/12/26


URL
2018年10月18日にJTアートホールアフィニスで開催された2018年度の国際交流基金賞の受賞記念イベント「越境する魂の邂逅」の報告。この催しに先立つ授賞式における今年度の受賞者、作曲家の細川俊夫氏と作家の多和田葉子氏のスピーチに触れながら、それぞれの近作を紹介したうえで、進行役を務めた前半の対談の内容と、後半の音楽と朗読の共鳴の様子を紹介する。両者の初めてのコラボレーションとなった今回の催しに、来たるべき共作へ向けた「魂の邂逅」があったことを強調した。
5 (MISC)総説・解説(その他)

殿敷侃:逆流の生まれるところ
柿木伸之
美術ひろしま30
広島市文化財団
30, 48-49
2018/12/01


URL
本誌の「話題の展覧会」に挙げられた「殿敷侃:逆流の生まれるところ」の批評。2017年3月18日から5月21日にかけて広島市現代美術館で開催された本展覧会が、殿敷の美術を包括的に取り上げるなかで、被爆と喪失の記憶の逆流を受け止めながら、戦後復興の過程で見失われていったものを逆流させ、回帰させるその特徴に光を当てていることを紹介する。同時に、殿敷の再評価に道を開く本展覧会の意義にも触れる。
6 (MISC)総説・解説(その他)
単著
戦いの後に生きる人間のオペラの創造──モーツァルトの《イドメネオ》によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス2018年度公演《イドメネオ》プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2018/09/22


URL
ひろしまオペラルネッサンスの2018年度公演の曲目解説。若きモーツァルトの意欲作《イドメネオ》が、トロイア戦争後に生き残った人間の苦悩を響かせるオペラを、旧来のオペラ・セリアの形式を内側から突破するかたちで創造したことを、音楽の特徴や作品の現代的な意義とともに紹介する。
7 (MISC)総説・解説(商業誌)
単著
記憶に刻む「7月26日」
柿木伸之
中國新聞
中國新聞社
2018年8月11日, 6-6
2018/08/11


URL
2016年7月26日に、神奈川県相模原市の知的障害者施設津久井やまゆり園で虐殺された19名の死者を思うところから、今年の7月26日に重なって起きたオウム真理教元幹部に対する死刑執行などの出来事についての省察を展開し、7月26日を記憶に刻むことを、死刑を続ける社会の根底に「日本」の歴史とともに流れる生の選別の思想を、死刑制度そのものとともに問いただす出発点にする視点を提示する。
8 研究論文(学術雑誌)
単著
抑圧された者たちの伝統とは何か──ベンヤミンの歴史哲学における歴史の構成と伝統
柿木伸之
思想
岩波書店
1131/ 2018年7月, 6-24
2018/06/26
0386-2755

URL
ベンヤミンが「歴史の概念について」のなかで提起している「抑圧された者たちの伝統」の概念が、経験の崩壊と、それによる旧来の伝統の破産を踏まえたところから論じられていることを浮き彫りにしたうえで、この来たるべき伝統に対する彼の問題意識とともに、それがどのような歴史の姿を示唆しているかを、歴史叙述における非連続性の意義に触れるかたちで論じる。批判版全集の『歴史の概念について』の巻に収録されているハンナ・アーレント手稿とともに、年代記の概念をめぐるベンヤミンとアーレントの関係にも論及する。
9 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
音楽゠劇(ムジーク゠テアーター)の批判的構成のために──ベンヤミンとアドルノの美学を手がかりに
柿木伸之
a+a美学研究
大阪大学美学研究室
12, 72-87
2018/03/31
1346-1095

URL
2017年9月11日に大阪大学美学研究室の主催により開催されたシンポジウム「シアトロクラシー──観客の美学と政治学」にてドイツ語で発表した内容にもとづく。アドルノの『ヴァーグナー試論』におけるヴァーグナーの「総合芸術作品」が資本主義社会の「幻像(ファンタスマゴリー)」と化してしまうという議論を、現在のオペラの文化的現象に当てはまるものとして捉えつつ、そこに含まれる観客支配制の問題にも論及したうえで、モーツァルトの《コジ・ファン・トゥッテ》と細川俊夫の《リアの物語》を、従来のオペラが表象してきた「人間」の像からはみ出す人間の深淵にある力を響かせるオペラとして論じた。そして、ベンヤミンとアドルノの美学を手がかりに、オペラを詩的な要素と音楽的要素の緊張のなかで、人間の残余の媒体をなす「音楽゠劇」として捉え返す可能性を提示した。
10 (MISC)総説・解説(その他)
単著
岸辺からの〈うた〉──『松風』への、そして『松風』からの細川俊夫の音楽の歩み
柿木伸之
新国立劇場オペラ公演:細川俊夫/サシャ・ヴァルツ『松風』公演プログラム
公益財団法人新国立劇場運営財団
2018年/ 2, 18-21
2018/02/16


URL
新国立劇場における細川俊夫の三作目のオペラ《松風》(2011年世界初演)の日本初演(2018年2月16、17、18日)に際して、そのプログラムに掲載された、《松風》に至る細川の作曲活動の歩みとそれ以後の作曲活動の展開を、岸辺からの音楽という観点から綴ったエッセイ。細川の言う「空間と時間の書」としての音楽の生成をその初期から辿るとともに、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故以後の作曲活動の展開にも着目した。
11 (MISC)総説・解説(その他)
単著
夢と現、狂気と正気のあわいで──能からのオペラへの転換点としての細川俊夫の《班女》
柿木伸之
Hiroshima Happy New Ear Opera III: 細川俊夫《班女》公演プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2018/01/26



Hiroshima Happy New Ear Operaの第3回として2018年1月26日と27日にJMSアステールプラザ中ホールの能舞台を用いて開催された細川俊夫《班女》の公演のプログラムに寄稿した作品解説。作品の背景、原作、音楽の特徴などに触れながら、《班女》というオペラの作曲が、細川俊夫にとって能からオペラそのものを捉え返すための転換点になったことを示す。
12 研究論文(学術雑誌)
単著
形象の裂傷──ショアーの表象をめぐるフランスの議論が問いかけるもの
柿木伸之
形象
形象論研究会
3, 65-76
2018/01/25
2423-8503


クロード・ランズマンの映画『ショアー』とともに提起されたショアー(ホロコースト)の「表象不可能性」の問題に触れたフランスの哲学者、ジャック・ランシエール、ジョルジュ・ディディ゠ユベルマン、ジャン゠リュック・ナンシーの議論を辿り、それがイメージそのものにどのような問いを投げかけているかを検討する。すべてが表象の対象となる美学的体制の問題を指摘したランシエールの議論を踏まえつつ、ショアーとともにイメージないし想像力に刻まれた傷を受け止めつつ、そのことをイメージ自体に潜む緊張と偶像化の禁止を捉え返すことに結びつけたディディ゠ユベルマンとナンシーの議論の重要性を指摘する。
13 (MISC)書評,文献紹介等
単著
〈原爆〉を読み継ぐことへの誘い──川口隆行編著『〈原爆〉を読む文化事典』書評
柿木伸之
原爆の図丸木美術館ニュース
公益財団法人原爆の図丸木美術館
132, 10-10
2018/01/10



川口隆行編著『〈原爆〉を読む文化事典』(青弓社、2017年)の書評。人名や作品でなく、表現運動や論争に着目するという特徴や、原爆の表象をその生成から動的に、かつ他者の視点から読み直す可能性を示しているという特徴を評価する。
14 (MISC)会議報告等
単著
広島芸術学会第120回例会報告:ひろしまオペラルネッサンス公演《コジ・ファン・トゥッテ》の鑑賞
柿木伸之
広島芸術学会会報
広島芸術学会
145, 2-2
2017/11/24


URL
ひろしまオペラルネッサンス公演の鑑賞ならびにその後の感想交換会というかたちで開催された第120回広島芸術学会例会の報告。モーツァルトの《コジ・ファン・トゥッテ》という作品に正面から取り組んでその美質を生かした上演の歴史的な意義を指摘し、上演をめぐる意見交換の概要を伝える。
15 (MISC)総説・解説(その他)
単著
清澄な響きのなかに開かれる人間の内なる深淵──モーツァルトの《コジ・ファン・トゥッテ》によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス2017年度公演《コジ・ファン・トゥッテ》プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
5-6
2017/09/30


URL
ひろしまオペラルネッサンスの2017年度の公演プログラムに寄稿した、モーツァルトのオペラ《コジ・ファン・トゥッテ》の解説。この作品が19世紀のブルジョワ社会に評価されなかった背景を、作品の構成やその基盤にある思想から解き明かすとともに、その社会の「人間」像を踏み越える自由を、後期のモーツァルトの音楽が人間の深淵から響かせていることを、作品の特徴を紹介しつつ浮き彫りにする。
16 (MISC)総説・解説(その他)
単著
ヘルダーリンの詩と音楽
柿木伸之
東京オペラシティの同時代音楽企画「コンポージアム2017」プログラム
東京オペラシティ文化財団
29-31
2017/06/25


URL
東京オペラシティのコンポージアム2017で日本初演されたハインツ・ホリガーの《スカルダネッリ・ツィクルス》の作品解説を補完するかたちでヘルダーリンの生涯と詩作を音楽との関わりにおいて紹介する。アドルノのヘルダーリン論「パラタクシス」を参照して、二十世紀以降の音楽とヘルダーリンの詩の親和性に光を当てる。
17 研究論文(学術雑誌)
単著
想起からの歴史──ヴァルター・ベンヤミンの歴史哲学
柿木伸之
日本哲学会欧文誌『Tetsugaku』
日本哲学会
1, 73-90
2017/04/01
2432-8995

URL
本論文は、ベンヤミンの歴史哲学の問題設定を確認したうえで、彼が歴史そのものを想起の経験にもとづくものとして捉え直そうとしていることを浮き彫りにすることで、彼の歴史への問いを今に受け継ぐ可能性を探るものである。彼の言語哲学と歴史哲学を一貫する思考を跡づけつつ、彼のけっして時の支配者の道具になりえない歴史の概念が、想起の言葉のうちに死者とともに生きる場を開く可能性を示していることを示した。想起の経験を検討する際に、「歴史の主体」という問題やその死者との関係にも論及している。このドイツ語の論文は、「表象不可能」とも称される出来事にも開かれた想起を言葉にすることにもとづく歴史の概念を、自由における生存の可能性へ向けて見通そうという試みの一環でもある。
18 (MISC)速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
単著
パリでのパウル・クレー展「作品におけるイロニー」と国際コロック「パウル・クレー──新たな視点」に接して
柿木伸之
形象
形象論研究会
2, 106-113
2017/03/10
2423-8503


2016年4月16日から8月1日までパリのポンピドゥー・センターで開催された大規模なパウル・クレーの回顧展「パウル・クレー──作品におけるイロニー」の展覧会評と、2016年5月19日と20日にゲーテ・インスティトゥート・パリで開催された国際コロック「パウル・クレー──新たな視点」の報告。いずれにおいても、同時代の状況や芸術運動と批評的に対峙するなかからクレーの作品が形象として生み出されていることに着目した。
19 (MISC)速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
単著
高安啓介『近代デザインの美学』書評──内発的な構成としてのデザインの美学へ
柿木伸之
形象
形象論研究会
2, 102-104
2017/03/10
2423-8503


高安啓介『近代デザインの美学』(みすず書房、2015年)の書評。「近代デザイン」の語における「近代」の意味を問い直したうえで、近代デザインの契機を検討し、その美学を「感性の交通の学」として提示する本書の議論を「内発的構成」の理論を軸に紹介する。
20 研究論文(学術雑誌)
単著
形象における歴史──ベンヤミンの歴史哲学における構成の理論
柿木伸之
形象
形象論研究会
2, 29-49
2017/03/10
2423-8503


ベンヤミンの歴史哲学が、形象を媒体として構成される歴史を構想していたことに着目し、その理論を検討することによって、彼が「モナド」としても捉えられる「弁証法的形象」を媒体とする歴史、現在に想起の場を開き、従来の歴史の物語を総体として問いただす歴史の概念を探究していたことを明らかにする。それを踏まえてさらに、ベンヤミンの歴史哲学の問いを、「記憶の芸術」の美的経験を組み込んだ歴史の構想に接続させる。
21 (MISC)書評,文献紹介等
単著
ミュンヒェンの芸術の家に掲げられた《原爆の図》──Haus der KunstのPostwar展における第二部《火》と第六部《原子野》の展示について
柿木伸之
原爆の図丸木美術館ニュース
公益財団法人原爆の図丸木美術館
128, 2-2
2017/01/10



ミュンヒェンのHaus der KunstにおけるPostwar展第一室に丸木夫妻の《原爆の図》より第2部《火》と第6部《原子野》が展示されたことを報告し、展覧会の概要を含めて論評したエッセイ。戦争の衝撃が美術そのものを変えたことを世界的な規模で展覧する今回のPostwar展における《原爆の図》の重要性に触れるとともに、その実際の展示の様子、そして展示の意義を論じる。
22 (MISC)総説・解説(その他)

生がその全幅において肯定される場を開くオペラ──プッチーニの「三部作」に寄せて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス2016年度公演《修道女アンジェリカ》、《ジャンニ・スキッキ》プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2016/11/26


URL
ひろしまオペラ・音楽推進委員会主催のひろしまオペラルネッサンス公演のプログラムに寄稿した上演目解説としてのプログラム・ノート。「三部作」の作曲に際してプッチーニがダンテの『神曲』を意識していたことを踏まえつつ、第一次世界大戦のさなかに書かれたこのオペラの独自性に迫ろうとする。歌とハーモニーの美しさが際立つ《修道女アンジェリカ》とドラマの展開が特徴的な《ジャンニ・スキッキ》の魅力に触れつつ、「三部作」が、ダンテの作品とは異なったかたちで生がその全幅において掬い取られる場を開いていると指摘する。公演では、「三部作」のうち、上記の二作品が上演された。
23 (MISC)書評,文献紹介等
単著
能登原由美『「ヒロシマ」が鳴り響くとき』
柿木伸之
原爆文学研究
原爆文学研究会
15, 207-210
2016/08/31
978-4-86561-084-0

URL
能登原由美著『「ヒロシマ」が鳴り響くとき』(春秋社、2015年)の書評。長年にわたり著者が取り組んできた「ヒロシマと音楽」委員会の調査活動の経験にもとづく楽曲分析と平和運動史を含んだ現代音楽史の叙述によって、「ヒロシマ」が鳴り響いてきた磁場を、政治的な力学を内包する場として、「ヒロシマ」の物語の陥穽も含めて浮き彫りにするものと本書を捉え、今後もつねに立ち返られるべき参照点と位置づける。
24 (MISC)その他記事
単著
ベルリン—ヒロシマ通信(全8回の連載コラム)
柿木伸之
中國新聞
中國新聞社
文化面/ 2016年8月30日付〜9月8日付
2016/08/30


URL
中國新聞文化面の「緑地帯」連載コラム。2016年4月からのベルリンでの在外研究期間中に見聞きしたことを交えつつ、今も続く核の歴史に、記憶することをもってどのように向き合いうるか、その際に芸術がどのような力を発揮しうるか、といった問いをめぐる思考の一端を綴る。
25 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
そこに歴史はない──ベルリンからグラウンド・ゼロとしての広島を思う
柿木伸之
現代思想
青土社
8, 86-95
2016/07/27
978-4-7917-1326-4

URL
ベルリンと広島のアメリカを介した結びつきに、広島の被爆から現在も続く核の歴史の起源があることを確認したうえで、その歴史を担う人物としてのアメリカ合衆国大統領の来訪を迎えた広島の現在を、歴史的かつ批判的に考察する。とくにそこにある「軍都」の記憶の抑圧と国家権力を正当化する物語への同一化が、沖縄の米軍基地の問題をはじめとする現在の歴史的な問題の忘却に結びついていることを指摘する。そのうえで、一人ひとりの死者の許に踏みとどまるかたちで被爆の記憶を継承していくことのうちに、国家権力の道具となることなく、他者とともに歴史を生きる道筋があることを、残余からの歴史の概念の研究構想のかたちで示唆し、この歴史のグラウンド・ゼロとして広島を捉え返す思考の方向性を提示する。
26 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
切断からの像──ベンヤミンとクレーにおける破壊と構成
柿木伸之
富士ゼロックス版画コレクション+横浜美術館「複製技術と美術家たち──ピカソからウォーフォルまで」展カタログ
有限会社東京パブリッシングハウス
24-27
2016/04/23


URL
ベンヤミンが「複製技術時代の芸術作品」をはじめとする著作で示している、完結した形象の破壊、技術の介入によるアウラの剝奪、時の流れの切断などをつうじて新たな像の構成へ向かう発想を、クレーがとくに第一次世界大戦中からその直後にかけての時期に集中的に示している、作品の切断による新たな像の造形と照らし合わせ、両者のモティーフの内的な類縁性と同時代性にあらためて光を当てようと試みる。初期のベンヤミンの美学にも論及した。
27 (MISC)その他記事
単著
残余からの歴史へ
柿木伸之
出版ニュース
出版ニュース社
2016年/ 4月上旬, 11-11
2016/04/01
4910205010468


出版総合誌『出版ニュース』の「書きたいテーマ・出したい本」コーナーへの寄稿。詩人パウル・ツェランが語った、破局を潜り抜けて最後に残った言葉を手引きに、破局の残余の記憶が星座のような布置を形成し、相互に照らし合わせるなかに、現在の危機が照らし出されるような残余からの歴史の理論的な構想を提示する。
28 (MISC)書評,文献紹介等
単著
森田團『ベンヤミン──媒質の哲学』書評
柿木伸之
形象
形象論研究会
1/ 1, 116-119
2016/03/01
2423-8503


1914年から1934年までの20年にわたるベンヤミンの思考を綿密に辿って、その特徴を同時代の思想史的な布置のなかに浮かび上がらせた森田團の著書『ベンヤミン──媒質の哲学』(水声社、2011年)の書評。ベンヤミンの思考を「媒質の哲学」と特徴づけ、その一貫したモティーフとして神話的なものとの対決を見てとる本書の議論が、地上の被造物の生がその特異性において救済される場を開く歴史の哲学への開くものであることを指摘する。
29 研究論文(学術雑誌)
単著
ベンヤミンの形象の理論──仮象批判から記憶の形象へ
柿木伸之
形象
形象論研究会
1/ 1, 30-55
2016/03/01
2423-8503


ベンヤミンが初期から最晩年に至るまで繰り広げた形象の理論を、彼の言語哲学、歴史哲学、美学の結節点と捉えたうえで、彼の思考の核心をなすものとして浮き彫りにしようとする。言語を媒体と考える言語哲学を踏まえつつ、形象それ自体が媒体として捉えられていることを念頭に置きながら、「美しい仮象」の批判を経て、想起の媒体にして新たな歴史の場となる可能性へ向けて形象の概念を洗練させていくベンヤミンの思考を辿る。
30 (MISC)総説・解説(商業誌)
単著
褐色の時代に抗いながら戦争の核心に迫る表現の交響──広島県立美術館での「戦争と平和展」を見て
柿木伸之
芸術批評誌リア
リア制作室
36, 14-18
2016/01/25
9784907210366

URL
昨年7月25日から9月13日まで広島県立美術館で開催された「戦争と平和展」の展覧会評。ミロの《絵画》と靉光の自画像の同時代的な呼応を出発点としながら、ピカソ、井上長三郎、オットー・ディックス、浜田知明、香月泰男らにおける戦争の暴力の核心に迫る表現に触れるとともに、この展覧会に出品されていた作品からうかがえる戦争画の問題性にも言及する。丸木夫妻の『原爆の図』連作を見直す可能性が論じられた、広島県立美術館と広島芸術学会の共催によるシンポジウム「戦争画と『原爆の図』をめぐって──その政治性と芸術性の問題」の報告も含まれる。
31 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
パウル・クレー展「だれにも、ないしょ。」を観て(宇都宮美術館)
柿木伸之
国際パウル・クレー研究誌『さえずり機械』
ベルン・パウル・クレー・センター
1/ 1
2015/12/14

http://www.zwitscher-maschine.org/archive/2015/11/1/kagigi-klee-exhibition-japan

2015年7月5日から9月6日にかけて宇都宮美術館で開催されたパウル・クレー展「だれにも、ないしょ。」の批評。分類し、飼い馴らす眼差しを逃れていく生きものたちが変貌のなかに息づくこの「遊戯空間」へ見る者をいたずらっぽい微笑みとともに誘い、形象のさらなる解読を触発する展覧会として紹介し、豊かな知覚経験のなかで、クレーの絵画の新たな奥行きを、彼の創作過程をも垣間見ながら楽しめる場が、クレー独特のテーマの下にさまざまな時期の作品を、互いに響き合うよう配置しうるまでに深められたクレー研究に裏打ちされていることを示す。
32 研究論文(学術雑誌)
単著
アウシュヴィッツとヒロシマ以後の詩の変貌──パウル・ツェランと原民喜の詩を中心に
柿木伸之
『原爆文学研究』
原爆文学研究会
14, 95-110
2015/12/12
978-4-86561-051-2


テオドーア・W・アドルノの「アウシュヴィッツの後に詩を書くことは野蛮である」という言葉を、その文脈から跡づけ、そこに含まれる問いを取り出したうえで、それに対する詩の応答の一端を、原民喜とパウル・ツェランの詩作のうちに求め、そこに含まれる詩の変貌ないし変革に、破局の後の詩の可能性を見ようとする。
33 (MISC)総説・解説(その他)
単著
細川俊夫《星のない夜──四季へのレクイエム》解説および歌詞対訳
柿木伸之
エリザベト音楽大学クリスマスチャリティーコンサート2015プログラム
エリザベト音楽大学
5-13
2015/12/04



2015年12月4日にエリザベト音楽大学のセシリアホールで開催された同大学のクリスマスチャリティーコンサートのプログラムに寄稿した、細川俊夫作曲の声楽とオーケストラのための作品《星のない夜──四季へのレクイエム》の楽曲解説と歌詞対訳。解説では、20世紀初頭の夭折の詩人ゲオルク・トラークルが四季に寄せた詩をテクストに自然の深い息遣いを響かせながら、季節が巡るなかに、第二次世界大戦の末期に起きた二つの凄惨な出来事、ドレスデン空襲と広島への原爆投下という出来事の記憶を深く刻み込むこの作品の背景、音楽の特徴などを論じ、被爆70年の今年、この作品を取り上げる意義に言及する。
34 (MISC)書評,文献紹介等
単著
アガンベン稿とも呼ぶべき最初のタイプ稿を底本とした新たな翻訳──ベンヤミンのテーゼの読み直しは歴史そのものを捉え直す、かけがえのない出発点
柿木伸之
図書新聞
図書新聞
3225, 4-4
2015/10/10



批判版ヴァルター・ベンヤミン全集の『歴史の概念について』の巻に、従来印刷されてきたタイプ稿やハンナ・アーレント稿などと並ぶ異稿の一つとして収録された稿を基に「歴史の概念について」を新たに翻訳し、そのテクストに詳細な注釈を加えた、ヴァルター・ベンヤミン『[新訳・評注]歴史の概念について』(未來社、2015年7月)の書評。翻訳の意義とともに、新たに訳出されたテーゼが、生者を虐げ、死者を蔑ろにする現在進行中の歴史の動向を押しとどめ、それを「上下優劣の関係なき間柄」へ向けて一転させる「革命」を起こすものとして、ベンヤミンの歴史の概念を照らし出す、詳細な評注の意義も論じる。
35 (MISC)総説・解説(その他)
単著
エロスを昇華させる歌の美、赦しの瞬間の崇高──モーツァルトの《フィガロの結婚》の新しさ
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス平成27年度オペラ公演『フィガロの結婚』プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2015/09/26



その歌と響きが喩えようがないほど美しいがゆえに革新的で、かつ革命的ですらあるモーツァルトのオペラ《フィガロの結婚》の新しさを、まず言葉と音楽の緊密な結びつきに見たうえで、そのなかでエロスが美しい歌に昇華されていることを例示し、さらに伯爵夫人が伯爵を赦す瞬間の崇高さが、これまでの慣習的なオペラの時空間の彼方のみならず、来たるべき赦しにもとづく和解の可能性をも暗示していることを論じる。
36 (MISC)会議報告等
単著
広島芸術学会第29回大会研究発表「積極的平和と芸術──『ゼロ平和』から見る芸術の創造的価値」
柿木伸之
広島芸術学会会報
広島芸術学会
134, 4-4
2015/08/28



広島芸術学会第29回大会における田中勝氏の研究発表「積極的平和と芸術──『ゼロ平和』から見る芸術の創造的価値」の報告。「積極的平和」の概念の提唱者であるヨハン・ガルトゥングが、芸術は人々の“togetherness”を強めると述べているのに触発されながら、精神の覚醒を促し、他者への関心を深めることで、積極的に平和を築くことへ向けた芸術の創造的役割を解明する「芸術平和学」の意義を語る発表の内容を要説するとともに、芸術の学としてこの「芸術平和学」が引き受けるべき課題を指摘した。
37 (MISC)その他記事

記憶を分有する民衆を、来たるべき東洋平和へ向けて創造する──平和を掠め取り、言葉を奪い、生きることを収奪する力に抗して
柿木伸之
図書新聞
株式会社図書新聞
3218, 2-2
2015/08/08


URL
平和という言葉のみならず、言葉そのものを、さらには生きること自体を食い物にしながら、平和主義を根幹から骨抜きにしようとする現政権の無法な動きを、歴史的な問題として見据えつつ、まさにその動きに抗して、国会前で、各地の街頭で、そして大学のキャンパスで生まれつつある言葉を、記憶を分有する民衆の創造と来たるべき東洋平和へ向けて結び合わせることを要請する
38 (MISC)総説・解説(その他)
単著
映像に見るヒロシマ
柿木伸之
ひろしま復興・平和構築研究事業『広島の復興の歩み』
国際平和拠点ひろしま構想推進事業実行委員会
48-49
2015/03/31



ひろしま復興・平和構築推進事業の副教材として制作された本誌のコラムとして書かれたもの。被爆地としての広島を舞台としたり、被爆体験をテーマとしたりした映画を、『ヒロシマ・モナムール』、『ひろしま』など数作品紹介するとともに、これらの映画をつうじて未知のヒロシマに出会い直す経験の重要性を論じる。
39 (MISC)会議報告等
単著
アウシュヴィッツとヒロシマ以後の詩の変貌──パウル・ツェランと原民喜の詩を中心に【報告】
柿木伸之
原爆文学研究会報
原爆文学研究会
46, 5-5
2015/02/23



2014年12月21日に九州大学西新プラザで開催された第46回原爆文学研究会における研究発表の報告。「『戦後70年』連続ワークショップⅣ──カタストロフィと〈詩〉」のなかで行なった「アウシュヴィッツとヒロシマ以後の詩の変貌──パウル・ツェランと原民喜の詩を中心に」の要旨などを記す。
40 (MISC)その他記事
単著
芸術の力で死者の魂と応え合う時空間を──被爆70周年の広島における表現者の課題
柿木伸之
広島芸術学会会報
広島芸術学会
131, 1-1
2015/02/20



2015年1月30日と2月1日に広島で上演された細川俊夫のオペラ《リアの物語》が夢幻能の精神にもとづく作品で、その上演が死者とともにある空間を開くものであることや、原民喜の「鎮魂歌」がその強度において死者の嘆きを反響させていることを踏まえつつ、芸術の力によって死者とともに生きられる時空間を広島の地に切り開くことを、被爆70周年の広島における表現者の課題として提起する。広島芸術学会会報の巻頭言として書かれた。
41 (MISC)総説・解説(その他)
単著
夢幻能の精神からの新たなオペラの誕生──細川俊夫《リアの物語》によせて
柿木伸之
Hiroshima Happy New Ear Opera II:細川俊夫《リアの物語》公演プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2015/01/30



2015年1月30日と2月1日にアステールプラザの能舞台を用いて、Hiroshima Happy New Ear Operaの第二回公演として行なわれた、細川俊夫《リアの物語》の上演のプログラムに寄稿した、このオペラの解説。この細川にとって最初のオペラの原題が“Vision of Lear”であることに着目しつつ、これが能の精神からの新たなオペラの誕生を印づける作品であることを指摘するとともに、その音楽の特徴を述べ、この作品を16年ぶりに日本で再演することの意義にも触れる。
42 (MISC)総説・解説(その他)
単著
掟を知らない自由を歌うオペラ、その掟破りの新しさ──ビゼーの『カルメン』に寄せて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス2014年公演『カルメン』プログラム
ひろしまオペラ・音楽推進委員会
6-6
2014/09/27



2014年9月27日と28日にアステールプラザ大ホールにて開催された、ひろしまオペラルネッサンスのビゼー『カルメン』の公演のプログラム・ノート。『カルメン』というのオペラの時代に先駆けた、かつ当時のオペラの慣習を破る新しさを紹介し、まさにそうした掟破りの新しさによって、けっして掟に縛られることのない、かつ身体的に生きられる自由が表現されていることを、時代背景などに目配りしつつ描き出す。
43 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
大衆文化の夢から目覚め、歴史の主体になれ──歴史への覚醒の場をなす形象の座標系

図書新聞

3166, 1-
2014/07/12



ーザン・バック=モースの『ベンヤミンとパサージュ論──見ることの弁証法』(高井宏子訳、勁草書房、2014年)の書評。ベンヤミンの『パサージュ論』の古典的研究を読み解き、そこにあるベンヤミンの「弁証法的形象」を媒体とする「根源史」の試みの救出に光を当てることで、歴史修正主義とも結びついた今日の大衆文化からの歴史への覚醒を今に語りかける一書として、日本の読者に紹介する。
44 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
「そっくり」の深淵へ──このしたPosition!!リーディング公演「人間そっくり」を観て

広島芸術学会会報

128, 4-
2014/07/01



5月2日に広島市の東区民文化センターのスタジオ2で行なわれた「人間そっくり」の公演の批評。京都の演劇ユニットこのしたやみと三重県の劇団Hi!Position!!による、安部公房の小説『人間そっくり』を構成したテクストのリーディングによる公演を、リーディングと巧みな演出によって安部公房の作品の論理的な仕掛けを生かしたスリリングな舞台と紹介した。
45 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
転形期における魯迅の文の「探究」を世界的な文脈へ解放する

情況

4/ 3・4月合併, 215–218-
2014/04/01



丸川哲史さんの魯迅論『魯迅出門』(インスクリプト、2014年)の書評。魯迅の文学を、従来の魯迅研究などから解放しつつ新たに読み解き、そこに世界史を自主的に構成する道の模索を見て取ろうとする本書の特色を、魯迅の「文」の探究を中心に論じる。この「文」の探究を、中国を越えて同時代の文学における「文」の試みと接続させることによって、魯迅を読み直す新たな、世界的な文脈を開いている転に光を当てるとともに、それによって魯迅とベンヤミンの同時代性が浮き彫りになっている点に注目する。
46 研究論文(学術雑誌)
単著
ベンヤミンの言語哲学──翻訳と想起

論文要約が上智大学学術情報リポジトリに掲載予定


2014/03/31



本論考は、言語の本質を探究するヴァルター・ベンヤミンの哲学的思考を、彼が生涯の節目ごとに著作のうちに描き出した天使の像に結晶するものと捉えつつ、そのような思考を、初期の言語論「言語一般および人間の言語について」から、遺稿となった最晩年の「歴史の概念について」に至るまで貫かれる思考として読み解き、ベンヤミンの思考を独特の言語哲学として描き出そうと試みるものである。本論考は、言葉を発すること自体を「翻訳」と考えるベンヤミンの着想に注目しつつ、それが深化される過程を辿ることによって、言語そのものが、共約不可能な他者と呼応し合う回路を切り開く力を発揮しうることを示す。さらに、過去の出来事を一つひとつ想起する経験のなかから、神話としての「歴史」による抑圧を乗り越えて新たに歴史を語る可能性をも、言語そのものから引き出そうとする。
47 研究論文(学術雑誌)
単著
谺の詩学試論──ベンヤミンにおける「谺」の形象を手がかりに

広島大学総合科学研究科人間存在研究領域人間文化研究会編『人間文化研究』

6, 1–19-
2014/03/20



2013年7月23日に、ポーランドのクラクフで開催された第19回国際美学会 (19th International Congress of Aesthetics) に
おいて英語で発表した原稿 (Toward the Poetics of Echo: From Revisiting the Image of “Echo” in Walter Benjamin’s Writings) のもとになった日本
語の草稿を改稿したもの。ヴァルター・ベンヤミンの著作、とくに「翻訳者の課題」と「歴史の概念について」に見られる「谺(こだま:Echo)」の形象を批判的に検討するとともに、それが示唆する美的経験を、パウル・ツェランや原民喜の詩的作品のうちに見届けながら、「アウシュヴィッツ」や「ヒロシマ」以後の詩的表現の可能性とともに、いわゆる「表象の限界」を超える歴史的想像力の可能性を探る。
48 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
作品批評の在り方検証を

中国新聞

29-
2014/02/07



「佐村河内守作曲」とされてきた、「交響曲第1番HIROSHIMA」をはじめとする楽曲が別人の作曲によるものであったことが判明したことを受けて、その音楽自体を批評にもとづいて紹介するのではなく、耳が聞こえないなかで作曲する「現代のベートーヴェン」の神話だけを独り歩きさせてきた音楽業界とマス・メディアのあり方を批判し、そのイメージ戦略に乗って美談の消費に流れ、広島では市民賞を授与するにまで至った音楽文化のあり方に警鐘を鳴らす。
49 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
広島交響楽団第335回定期演奏会プログラム・ノート

広島交響楽団第335回定期演奏会プログラム

335, 5–8-
2014/01/31



広島交響楽団第335回定期演奏会で演奏される曲目を、その背景を含め解説する。この演奏会で広島初演される細川俊夫の大規模な声楽作品《星のない夜──四季へのレクイエム》が、ゲオルク・トラークルの詩をつうじて、四季の循環とそのなかの生々流転を描きながら、広島への原子爆弾の投下とともに、ドレスデンへの空襲を想起する作品であることに触れたうえで、その構想の重要な契機となったのが、パウル・クレーの《新しい天使》とその絵に寄せられたテクストであることを指摘する。《星のない夜》という作品全体の特徴を紹介し、この作品を、過去を想起するよう促す裂け目を含んだ新しい暦と特徴づける。この作品以外に、モーツァルトのフリーメイソンのための葬送音楽とヨーゼフ・マルティン・クラウスの交響曲嬰ハ短調の特徴を紹介する。
50 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
小さな広場(カンピエッロ)における言葉と音楽の幸福な結婚──ヴォルフ=フェッラーリの『イル・カンピエッロ』によせて

ひろしまオペラルネッサンス2013年度公演:エルマンノ・ヴォルフ=フェッラーリ『イル・カンピエッロ』公演プログラム

6-
2013/10/19



エルマンノ・ヴォルフ=フェッラーリのオペラ『イル・カンピエッロ』の原作を書いたカルロ・ゴルドーニの戯曲が示す、庶民の生きざまを活写する近代性を指摘したうえで、それがまさに故郷のヴェネツィアの「小さな広場(カンピエッロ)」を舞台とする戯曲で生きていること、そしてそうした戯曲の魅力を、さらにはその言葉を、同郷の作曲家ヴォルフ=フェッラーリが、『イル・カンピエッロ』の明澄な響きのうちに、見事に引き出していることを伝えようとする。
51 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
照応のなかに開花する〈うた〉へ──細川俊夫の近作に聴く〈うた〉の探究

サントリー芸術財団Summer Festival 2013プログラム

78–81-
2013/08/20



人間が飼い馴らすことのできない自然との、宇宙的とも言える照応関係が身体的に生きられるなかから開花する〈うた〉、この自然と共振する魂の内側から響き出る〈うた〉を追求する細川さんの作曲活動を、2013年6月に広島で日本初演された尺八協奏曲《旅X──野ざらし》、同じ年にベルリンなどで再演され、その一部が本Summer Festivalで演奏されたオペラ《松風》、同じくSummer Festivalで取り上げられた弦楽四重奏曲《開花》などのうちに見届けようとする。
52 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
シューベルトの原像──このディスクによせて

伊藤恵『シューベルト・ピアノ作品集』第5集ライナーノート

1–2-
2013/04/30



シューベルトの第16番のピアノ・ソナタ(イ短調D845)、12のドイツ舞曲(D790)、それに最初の四つの即興曲(D899)が収録されたアルバム『シューベルト・ピアノ作品集』第5集における伊藤恵の演奏が、収録された曲、さらにはそれ以外のシューベルトの作品の内的な関係を照らしながら、シューベルトの音楽そのものを映し出していることを論じる。
53 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
魂に息を吹き込む魔法の笛

2012年度ひろしまオペラルネッサンス公演:モーツァルト『魔笛』プログラム

7-
2012/12/01



2012年度のひろしまオペラルネッサンスの公演のプログラムに掲載された、モーツァルトの歌劇『魔笛』についての解説文。矛盾を抱え込んだ人間像を浮き彫りにするこのオペラの音楽が、モーツァルト晩年の音楽に相応しく、簡素で研ぎ澄まされたかたちで、人間が生きることの現実を、その厳しさを含めて仮借なく浮き彫りにしていることを、オペラが作曲された頃のモーツァルトの境遇や時代の動向などに触れつつ論じる。
54 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
星のない夜──四季へのレクイエム

コンポージアム2012プログラム(公益財団法人東京オペラシティ文化財団)

11–28-
2012/05/24



2012年5月24日、東京オペラシティ・コンサートホール・タケミツメモリアルにて、東京オペラシティ文化財団主催のコンポージアム2012の演奏会「細川俊夫の音楽」で日本初演された、細川俊夫のオラトリオ「星のない夜──四季へのレクイエム」のラインハルト・マイヤー=カルクスによる解説の翻訳および歌詞の翻訳。原文はドイツ語の解説は、作品の成立から、音楽の特徴、各楽章の音楽の構成などに触れるもので、その翻訳に加えて一般の聴衆の理解に資する訳注を付した。ゲオルク・トラークルが四季に寄せた詩のほか、ゲルショム・ショーレムの詩「天使の挨拶」、広島の被爆者である増西正雄の詩、そしてドレスデン空襲の体験者の証言の翻訳も掲載されている。なお、ドレスデン空襲の体験者の証言の翻訳は、日本初演の際に実際に朗読された。
55 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
息遣いが織りなす季節の巡り、それを断ち切る天使の叫び──ヒロシマとドレスデンを記憶する細川俊夫のオラトリオ「星のない夜」の日本初演に寄せて

intoxicate(タワーレコード情報誌)

97, 13-
2012/04/01



2012年5月24日に東京オペラシティ・コンサートホール・タケミツメモリアルで日本初演を迎えた細川俊夫のオラトリオ「星のない夜」において、広島への原爆投下とドレスデン空襲が記憶されていることを、作品の音楽の特徴とともに紹介する。とくにパウル・クレーの水彩画「新しい天使」に寄せて書かれたゲルショム・ショーレムの詩に作曲された天使の歌の叫びのような強さに注目し、それが細川独特の語法によって豊かに描かれる四季の巡りを断ち切り、過ちを繰り返す人間に警告を与えることを紹介するとともに、そのような天使の叫びを含んだ作品を現在の日本で演奏する意義に触れる。
56 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
広島から平和を再考するために──記憶の継承から他者とのあいだにある平和へ

広島市立大学広島平和研究所ニューズレター:Hiroshima Peace Research News

14/ 3, 4–5-
2012/03/26



福島第一原子力発電所の人災の後、生命そのものが危険に曝されている状況を前にして、また放射能を撒き散らす暴力も、人間の尊厳を踏みにじる暴力も世界中に蔓延しつつある状況を前にして、「平和」の概念を広島からどのように再考しうるかを問う。被爆の記憶を、美化することなく、他の苦難の記憶とも関連づけながら継承することをつうじて、被爆の経験を現在の問題として見つめ直すことが、他者とともに、また死者を置き去りにすることなくこの世界に生き残る可能性として「平和」を追求する道を開くことを示唆する。
57 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
待つことの深みから──細川俊夫のオペラ『班女』に寄せて

ひろしまオペラ・音楽推進委員会主催Hiroshima Happy New Ear Opera I細川俊夫『班女』公演プログラム

8-
2012/01/20



ひろしまオペラ・音楽推進委員会が主催する現代オペラの公演シリーズHiroshima Happy Ear Operaの第1回公演として行なわれた細川俊夫の2作目のオペラ『班女』の広島初演のプログラムに寄せた作品解説。夢幻の世界を現出させる能楽の精神を表現する細川俊夫の音楽は、「狂気」に至りうる待つことの深みに降り立ち、そこにある生の深奥を響き出させ、歌に昇華させるとする視点から、オペラの元になった三島由紀夫の近代能「班女」、さらにその元になる世阿弥の能、その主人公の「班女」という名の由来、そしてこのオペラの音楽の特徴などを論じる。
58 研究論文(学術雑誌)
単著
歴史を語る言葉を求めて──ベンヤミンの歴史哲学を手がかりに

ディルタイ研究

22, 22–37-
2011/11/30
0914-2983


歴史を語ること自体が、従来の歴史が排除してきた出来事の記憶によって根本から問われていることを引き受けつつ、ベンヤミンの歴史哲学を手がかりとしながら、今歴史を語ることをあらためて問おうとする論考。ベンヤミンが実証主義的な歴史学の歴史認識に対する批判をつうじて、想起の経験と歴史認識を結びつけている点に注目しつつ、彼の歴史哲学を、彼の初期の言語哲学とも接続させ、歴史を語る言葉を、かつて起きた出来事の一つひとつを名づける言葉として、かつ出来事の記憶が今に呼び覚まされる想起の媒体として捉え返す。こうして、従来の歴史の他者に応答しうるような歴史の言葉への道筋を、詩的な言葉へも開かれた仕方で切り開こうとする。
59 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
アンティゴネ

ヒロシマ平和映画祭2011Guide Book

46-
2011/11/29



2011年12月10日に広島市立大学講堂小ホール広島市立大学社会連携プロジェクト研究&ヒロシマ平和映画祭2011の共同企画による上映会において上映されたジャン=マリー・ストローブとダニエル・ユイレの監督による映画『アンティゴネ』(1991年)の紹介。湾岸戦争の年に制作された本作品が、戦争の記憶を喚起するブレヒトの翻案によるソポクレスの悲劇『アンティゴネ』の上演を映像に収めながら、湾岸戦争とそのスペクタクルに抵抗する表現の強度を有していることを指摘する。
60 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
ギフト

ヒロシマ平和映画祭2011Guide Book

45-
2011/11/29



2011年12月10日に広島市立大学講堂小ホール広島市立大学社会連携プロジェクト研究&ヒロシマ平和映画祭2011の共同企画による上映会において上映された奥間勝也監督の映画『ギフト』(2011年)の紹介。本作品がギフトという語の両義性を生かしつつ、先祖からの遺産を相続させると同時に家の以外の者を排除する墓が、身内以外の者に開かれた別の共同体への入り口になる可能性を暗示していることを指摘する。
61 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
抵抗としての文化を語るII

ヒロシマ平和映画祭2011Guide Book

44-
2011/11/29



2011年12月10日に広島市立大学講堂小ホールで行なわれた、広島市立大学社会連携プロジェクト研究「映像作品を媒体とする記憶の継承の可能性の探究」と、ヒロシマ平和映画祭2011との共同企画による、映画上映会とシンポジウムの趣旨と内容の紹介。戦前と戦時中の広島における抵抗としての文化の遺産を継承しつつ、生きる場を奪い、生きること自体を内側から脅かしつつある力に抗う抵抗の文化を、今ここにどのように想像し、創造できるかをともに考えようという、上映会とシンポジウムの趣旨を簡潔に述べる
62 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
AUGUST

ヒロシマ平和映画祭2011Guide Book

32-
2011/11/29



2011年12月4日に広島市国際青年会館研修室で上映された東美恵子監督の映画『AUGUST』(2011年)の紹介。本作品が、8月の広島の日常を細やかに映像に収めながら、記憶の喪失の危機と、記憶の継承という課題を、ドイツ人の主人公を通して、今広島で考えられるべき問いを投げかけていることを論じた。
63 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
街に躍り出る自由と屋根裏部屋の友愛、そして貧しき者たちの恋

ひろしまオペラルネッサンス公演『ラ・ボエーム』プログラム

6-
2011/09/10



ひろしまオペラルネッサンスの公演演目であるプッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』の解説。この作品が、1830年の七月革命直後のパリを舞台とした、とくに都市の群衆を舞台に載せた画期的な作品であると同時に、そこに生きるボヘミアンの自由、恋、そして友愛がプッチーニの音楽によって鮮やかに描き出されていることを紹介する。
64 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
映画の経験への誘い

広島市立大学語学センターニューズレター

40, 4-
2011/03/31



東京での学生時代や広島へ赴任してからの映画の経験を示しながら、世界を見る眼を、強度をもった経験をつうじて体得できる媒体としての映画に読者を誘うもの。2011年のヒロシマ平和映画祭に関連した作品の学内上映の予告も兼ねる。
65 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
「ひろしまを描く」場を今一度開くために──シンポジウム「ひろしまを描く──映像とことば」を聴いて

広島芸術学会報

109, 7–8-
2010/09/10



「ひろしまを描く──映像とことば」をテーマに掲げた広島芸術学会第24回大会シンポジウムの報告。映画美術監督や比較文学者など多彩なパネリストたちのそれぞれ異なった現場の経験を踏まえながら、映画の舞台にして文学の生まれる場所としての広島の意義を再確認したうえで、この街が将来も映像的および文学的表現とその受容に開かれた街であり続ける可能性を探るこのシンポジウムを振り返りつつ、表現の自由を脅かす最近の広島の危機的状況を指摘したうえで、広島で芸術的表現とその批評的言説に携わる者の課題を浮かび上がらせる。
66 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
恐怖の時代に生きる者たちの魂の歌、そして神の沈黙

ひろしまオペラルネッサンス平成22年度オペラ公演『カルメル会修道女の対話』公演プログラム

17–18-
2010/08/28



20世紀フランスを代表するオペラ作品であるプーランク作曲の『カルメル会修道女の対話』の成立の経緯、フランス革命期の史実にもとづくベルナノスの原作の言葉を生かしながら、痛切な祈りの歌を聴かせる作品の特徴を紹介したうえで、魂の奥底からの祈りの歌と、暴力による不条理な死の緊張を関係を描くこの作品を、作品の舞台となった恐怖政治の時代にも連なる新たな恐怖の時代に聴く意味を探る。
67 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
他者とともにある生への門口を『救済の星』のうちに探り当てる──ローゼンツヴァイクの生涯を背景にその主著の構成を明確に描き出す

図書新聞

2969, 5-
2010/06/12
20152-6


佐藤貴史著『フランツ・ローゼンツヴァイク──〈新しい思考〉の誕生』(知泉書館)の書評。日本語で書かれた最初のローゼンツヴァイクの思想に関する研究書である本書が、ローゼンツヴァイクの生涯における内的な変化を背景に、彼の主著である『救済の星』を貫く「新しい思考」の特質と、その思考が「と」という術語によって象徴される分離と関係の経験から生まれていることとを明らかにしている点を評価するとともに、『救済の星』を間テクスト的に解釈し、そのなかに他者とともにある生の門口を探り当てるというローゼンツヴァイク研究の課題を示唆する。
68 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
哲学者たちが死にゆく姿のうちに死に向き合う思考の糸口を探る──他者の死を看取る経験が、私たちを自分自身に立ち返らせる

図書新聞

2950, 5-
2010/01/23



サイモン・クリッチリー著『哲学者たちの死に方』(杉本隆久+國領佳樹訳、河出書房新社、2009年)の書評。自己の有限性を否認しようとすることによって、逆に死の恐怖の虜になる現代人の姿を念頭に置きつつ、また「死」一般を考察することによって一人ひとりの死の現実から目を背けてきた哲学の行き方を見据えながら、読者を哲学者一人ひとりの「赤裸々な死」に向き合わせることによって、自分の可視性を洞察させ、それによって死の手前にある自分自身の生へ目を開かせる本書の、哲学に馴染みのない一般の読者に対する意義を評価する。
69 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
飼い馴らされることのない詩と批評の力を今ここに

原爆文学研究

8, 217–220-
2009/12/21
978-4-903554-59-4


2009年8月29日と30日に広島大学を会場に開催された「第三回戦後文化運動合同研究会・第28回原爆文学研究会合同研究会:〈広島/ヒロシマ〉をめぐる文化運動再考──「つながり」と想像力の軌跡」の報告記。研究会で取り上げられた、峠三吉を中心とする「われらの詩の会」や山代巴の文学運動、そして大道あやの絵画を、現在の広島の体制順応的な文化活動に欠落しているものを照射する力をもつと評価すると同時に、詩的な言葉を含む芸術的表現をその強度において救い出す批評的言説の重要性を指摘する。
70 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
生の根源から響く音楽の未来へ──シンポジウム「東アジアの音楽とコスモロジー」を聴いて

広島芸術学会報

105, 5-
2009/11/30



2009年10月4日に広島市アステールプラザオーケストラ等練習場で行なわれた「東アジアの現代音楽祭2009inヒロシマ」のシンポジウム報告記。「東アジアの音楽とコスモロジー」をテーマとするこのシンポジウムを主導した作曲家湯浅譲二の基調講演「今日、音楽創造にあたって考えるべきこと」を軸にシンポジウムの議論を紹介し、自己自身のコスモロジーを出発点に人間の普遍的なコスモロジーに迫ろうとする自由な音楽創造の未来とともに、その聴取の責任に触れる。
71 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
三池──終わらない炭坑の物語

ヒロシマ平和映画祭2009 Guide Book

74-
2009/11/20



熊谷博子監督のドキュメンタリー映画『三池──終わらない炭坑の物語』(2005年)の紹介文。日本の近代を担った三池炭鉱にかつて響いていた声を証言によって響き出させるとともに、炭鉱の過酷な労働によって人間性が剝奪されようとするなかで、それに対する抵抗として力強い生がありえたことを照らし出す映画の魅力を指摘する。
72 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
新たな戦争を内側から乗り越えるために──「アメリカ、オキナワ、ヒロシマ」によせて

ヒロシマ平和映画祭2009 Guide Book

18-
2009/11/20



ヒロシマ平和映画祭2009の特集テーマの一つ「アメリカ、オキナワ、ヒロシマ」のもとで行なわれる上映会、シンポジウム、トーク・セッションへのイントロダクション。現在「テロとの戦争」を中心的に押し進めるアメリカの兵士たちが、人を殺せるように変えられることを自分の問題として捉え返すとともに、そうした兵士たちの基地が集中する沖縄の状況へ目を向けることで、戦争の現在に身を置いていることを省みながら、そこでマイノリティであることを強いられる人々ともに、現在の新たな形態の戦争を内側から乗り越えることの重要性を指摘する。
73 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
全宇宙と半分の世界との狭間で──ヴェルディの『椿姫』によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス平成21年度オペラ公演『椿姫』公演プログラム

6-
2009/09




74 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
言語的表現はこの世界で起きている出来事の証言である──言葉を発することが秘める起爆力を見通す道筋
柿木伸之
図書新聞

2920, 1-
2009/05




75 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
記憶する身体と時間
柿木伸之
ヒロシマ・アート・ドキュメント2008

1-
2009/03




76 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
親密な雰囲気のなかに作品への愛が響く「モーツァルトのサロン」
柿木伸之
To You

228/ 2009年3月, 12-
2009/03




77 研究論文(学術雑誌)
単著
メシアニズムなきメシア的なものの系譜──ベンヤミンとデリダの「メシア的なもの」をめぐる思考
柿木伸之
現象学年報

24, 25-
2008/11




78 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
誘惑者の音楽、あるいは飼い馴らしえない生の肯定──モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス公演『ドン・ジョヴァンニ』プログラム

6-
2008/11




79 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
古(いにしえ)の声が呼び覚まされる現場への誘い
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス『オペラ通信』2008年夏号

29, 6-
2008/08




80 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
広島交響楽団第281回定期演奏会評
柿木伸之
中国新聞(2008年7月26日付)


2008/07




81 研究論文(学術雑誌)
単著
出来事から歴史へ──ベンヤミンとハイデガーの歴史への問い
柿木伸之
理想

680, 72-
2008/02




82 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
広島芸術学会第81回例会研究発表「『性格のない人間』における身体の一考察──R・ムージルの小さな物語をめぐって」報告
柿木伸之
広島芸術学会報

96, 2-
2008/02




83 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
広島交響楽団第275回定期演奏会評
柿木伸之
中国新聞(2008年1月17日付)


2008/01




84 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
越境する自由、その鮮烈な響き──ビゼーの『カルメン』によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス公演『カルメン』プログラム


2007/11




85 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
共著
ヒロシマ平和映画祭2007 Guide Book
青原さとし、三浦須満子、上村崇、渡辺朝香、友川千寿美、藤井尚子、奥一浩、東琢磨、道面雅量、繁沢敦子、高橋博子、竹峰誠一郎、熊谷博子、住岡正明、中森進一、MU、小林一平、湯浅正恵、今村沙絵、野間伸次、岡真理、川村康恵、服部淳子、コリン・コバヤシ、宇野昌樹、岡本三夫、宮田信、尾道に映画館を作る会、隆杉純子
ヒロシマ平和映画祭2007 Guide Book

56-
2007/08




86 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
書評:鹿島徹著『可能性としての歴史──越境する物語り理論』
柿木伸之
実存思想論集

2/ 14, 189-
2007/06




87 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
「ゲン」体験と「正典」の解体
柿木伸之
インパクション

156, 179-
2007/02




88 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
言語の解体と再生──ベンヤミン『ドイツ悲劇の根源』に内在する言語哲学
柿木伸之
広島市立大学国際学部『広島国際研究』

12, 155-
2006/11




89 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
音楽による愛の救済、そして和解という希望──モーツァルトの『フィガロの結婚』によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス公演『フィガロの結婚』プログラム


2006/10




90 研究論文(学術雑誌)
単著
「母語」を越えて翻訳する──ベンヤミンとローゼンツヴァイクの翻訳概念のポテンシャル
柿木伸之
日本哲学会『哲学』

57, 165-
2006/04




91 研究論文(学術雑誌)
単著
経験の廃墟から新たな歴史の経験へ──経験の可能性を探究するベンヤミンの思考をめぐって
柿木伸之
比較思想学会『比較思想研究』

32, 37-
2006/03




92 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
翻訳としての言語──「言語一般および人間の言語について」におけるベンヤミンの言語哲学
柿木伸之
広島市立大学国際学部『広島国際研究』

11, 195-
2006/02




93 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
死の影のなかから浮かびあがる新たな生の全貌へ──プッチーニの「三部作」によせて
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス公演「修道女アンジェリカ+ジャンニ・スキッキ」プログラム


2005/10




94 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
分割線を揺り動かす──「グローバリゼーション」の時代にマイナーであることのために
柿木伸之
平成15年度広島市立大学特定研究国際学術研究A研究報告書『グローバル化の中のマイノリティ文化──文化の支配・被支配関係について』

1-
2005/03




95 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
応答から来たるべき正義へ──デリダの責任と正義をめぐる思考
柿木伸之
広島市立大学国際学部『広島国際研究』

10, 133-
2004/11




96 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
「魔笛」──矛盾に満ちたリアリティを映し出すユートピアの瞬間
柿木伸之
広島オペラルネッサンス公演「魔笛」プログラム

11, 4-
2004/10




97 研究論文(学術雑誌)
単著
新たな美的経験としての知覚へ──ベンヤミンの「知覚論」としての美学
柿木伸之
上智大学哲学会『哲学論集』

33, 47-
2004/10




98 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
歌芝居のメタモルフォーゼン──ドイツ語によるオペラ小史
柿木伸之
広島市文化財団オペラ推進委員会「ひろしまオペラルネッサンス」広報誌『オペラ通信』

21, 5-
2004/09




99 (MISC)総説・解説(学術雑誌)
単著
『蝶々夫人』──いくつものまなざしが交錯する舞台
柿木伸之
ひろしまオペラルネッサンス日韓提携オペラ公演「蝶々夫人」プログラム

10, 6-
2003/10




100 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
「複数の作品」としての「オペラ」のために
柿木伸之
広島市文化財団オペラ推進委員会「ひろしまオペラルネッサンス」広報誌『オペラ通信』

19, 5-
2003/09




101 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
新たな美的経験としての知覚へ──ベンヤミンの美学の展開
柿木伸之
美学会『美学』

53/ 3, 55-
2002/12




102 研究論文(学術雑誌)
単著
ベンヤミンの認識論──救出としての認識へ
柿木伸之
上智大学哲学会『哲学論集』

31, 65-
2002/10




103 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
経験の〈非-場所〉へ──ベンヤミンの〈認識〉の理論
柿木伸之
上智大学哲学科『哲学科紀要』

27, 47-
2001/03




104 研究論文(学術雑誌)
単著
根源と歴史──ベンヤミンとハイデガーの思考における根源の概念
柿木伸之
実存思想協会編『実存思想論集』

2/ 7, 159-
2000/09




105 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
翻訳という出来事──

ベンヤミンの思考における翻訳の概念
柿木伸之
上智大学哲学科『哲学科紀要』

26, 39-
2000/03




106 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
アルマ・マーラー=ヴェルフェルによる5つの歌曲
柿木伸之
井上道義/新日本フィルハーモニー交響楽団:マーラー・ツィクルス第5回(2000年2月14日、すみだトリフォニーホール)プログラム

5, 3-
2000/02




107 研究論文(学術雑誌)
単著
芸術作品における真理──ベンヤミンとハイデガーの芸術論をめぐって
柿木伸之
上智大学哲学会『哲学論集』

28, 79-
1999/10




108 研究論文(学術雑誌)
単著
救出と反復──ベンヤミンとハイデガーの歴史についての思考
柿木伸之
日本哲学会編『哲学』

50, 263-
1999/04




109 研究論文(学術雑誌)
単著
媒介と聴取──ヘーゲルにおける啓示宗教の精神と言語の関係をめぐって
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

12, 1-
1999/03




110 研究論文(大学,研究機関紀要)
単著
映像空間のなかの身体──ベンヤミンの思考における媒体としての身体の諸相
柿木伸之
上智大学文学部哲学科『哲学科紀要』

25, 37-
1999/03




111 研究論文(学術雑誌)
単著
歴史のミクロロギー──ベンヤミンの歴史哲学におけるいくつかのモティーフについて
柿木伸之
日本現象学会編『現象学年報』

14, 119-
1998/04




112 研究論文(学術雑誌)
単著
もうひとつの言葉で──ベンヤミンと〈翻訳〉としての言語
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

11, 43-
1998/03




113 研究論文(その他学術会議資料等)
単著
アルノ・バルッツィ「自然法とは何か?」
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

10, 91-
1997/03




114 研究論文(学術雑誌)
単著
微視的な思考のスタイル──アドルノの〈解釈〉としての思考をめぐって
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

10, 49-
1997/03




115 研究論文(学術雑誌)
単著
破片の記憶を語る──ベンヤミンの〈翻訳〉と歴史の他者
柿木伸之
上智大学哲学会『哲学論集』

25, 65-
1996/07




116 研究論文(学術雑誌)
単著
問いと時間──不協和音としての前期ハイデガーの「存在への問い」
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

8, 58-
1995/03




117 研究論文(学術雑誌)
単著
解釈の言説──ハイデガーの「事実性の解釈学」あるいは「形式的告示」をめぐる試論
柿木伸之
上智大学大学院哲学研究科『上智哲学誌』

7, 45-
1994/03